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暗渠ハンター 競馬場を横切る板橋の暗渠

よくこの拙なるブログにコメントをくださるholiveさんという方に教わった暗渠を交えて、
東武東上線大山駅の北側にある2本の暗渠のことを書こうと思います。
(ここは暗渠吟遊詩人・yatoloveさんの「水徒然」でも取り上げてらっしゃいました
1 石神井川氷川町支流(仮)
この付近には、2本の暗渠があります。
一つは、「東京時層地図」にも載っている水路の暗渠。
こちらは千川上水からの分水が谷を伝って降りていくようなやつ。
2画面で見るとこれこれ(下の画像の左側)。
20151024_020622000_ios
これは前から気にはなっていたんですが、
今回重い腰を上げてようやく辿ってみたのでした。
千川上水からの分岐点はここ。
Img_2874

写真の足元が千川上水で、奥に向かってまっすぐに流れていきます。
写真まんなかへんの、小さい白い人が立ってるところが分水点。
ここから左へと支流は落ちていくのです。
実際現地に立つともう「川とかあったでしょ?あったよねえ?」的な
美しい谷が目の前に広がります。
下流へと進んでちらと振り返ったのがこの写真。
Img_2873
そう、道端に、水道局があるのです。
先に進んでみましょう。
不自然に広い道から左右に道が振られるY字路。
たっぷり妖しいですね。
Img_2878
さて暗渠道はどっちでしょう?
正解は、左。
下っていくと、かなりの谷間地形を楽しむことができます。
Img_2882
まあこっちの川はあまり暗渠的に顕著ではないので、
さくっと済ませちゃいましょう。
その先板橋第九小学校の横を抜け、石神井川の彎曲部分に合流。
古地図だとまっすぐ合流ですが、
現場の雰囲気だと右にくいっとまがってこっちの流路もありかな、と思います。
Img_2896
こちらは、千川上水の余水吐、といった意味合いの水路だったのでしょうか。
余水があったかどうかはちょっと疑問ですが。
2 石神井川板橋競馬場支流(仮)
さて今日のメインはこっち。
冒頭の、holiveさんとyatoloveさんのご指摘のやつ。
たぶん石神井川に落ちていく直前の経路は同じ。
しかし、ここに西から流れ込んでくるんですよね。
下流から辿ります。
この暗渠は写真の足元からこの正面のマンションにぶちあたって左折。
Img_2902
ぐるっと敷地を回り込み、この緑色のガードレールの右側をいく、と。
Img_2903_2
そして不自然に歩道が狭くなる箇所を左に。
Img_2943
(上流から下流を見ています。すなわち下流から見たら上流は「左折」)
その先には古いクリーニング屋さん。
Img_2907
薬局の角をまた左に曲がって、ここを右?
(写真では正面の、斜めに傾げて切り込む区割り)
Img_2910
このブロックを上流に、コの字ウォークで回り込むと、キタ。
Img_2911
明確な、それでいて静かな、感動的な、暗渠の光臨。
なんとその傍らには銭湯「一の湯」まで!
Img_2914_2
 
いやー鄙びてて好みの暗渠だなあ。
(好みの暗渠に出会うとしゃがむ癖)
Img_2920
道を挟んで上流にも延びています。
Img_2924
四角い蓋の前後は、うすーく凹んだ溝が続くので、
これが主たる水路かと思ってしまいますが、
蓋の下にもU字溝が通っているようなので
この薄い凹みはどうやら「U字溝のふた」のようですね。
も1ブロック続いて、最後にあらわになるのはここ。
Img_2930
さすがにこの先は進入できないのでさらにコの字ウォークを試みますが…。
崖。
Img_2936
しゃーない、これを登って、さきの暗渠の続きを覗きこみます。
Img_2938
続いている、ように見えます。
この崖下が、始点なのかな。
しかしここで湧いていたか、それともこれら周辺住宅の排水路だったかは不明。
それにしてもこの崖。
昔はどんなだったんかなと「東京時層地図」で調べてみると、
なんと板橋競馬場のトラックの真上。(赤丸が上の写真の現場)
1_2
…トラックがこんな崖の上ってありえんだろう、
全部この高さならわかるけど、
トラックをぐるっと回った反対側は、さっきまで辿ってきた低い土地だから。
いったいこれ、どういうこと?
と思って近くの図書館に入ったら、しっかり答えが見つかりました。
それは『創立50周年 中板橋のあゆみ』(中板橋町会)に載っていた記事。
これによると、
「この馬場の特色は、
日清・日露の苦い経験から平坦なコースでなく二か所に大きな起伏をつけ
馬の強脚・俊足を試すにはうってつけで、他の馬場よりもすぐれており…」

とあります。
へえー‼わざと起伏を付けたトラックを作ったんですね。
かなり特異なトラック(現代比)だったのですね…。
面白いエリアでした。
改めて、教えてくださったholiveさまに感謝です。
…おまけ。
帰りに中板橋方面にも行ったのですが、
石神井川近くの本屋さんの脇にこんな「蓋暗渠」が。
Img_2947
どこからながれてくるのやら…。

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2056 ・・・石神井川水系」カテゴリの記事

コメント

この水路、もともとは増水時に下流の氾濫をふせぐための余水吐で、税務署の前に堰があったようです。明治期には2箇所ほど水車が設置されてますから、その頃には常時水が流されていたんでしょうね。かなり急なので、水車の出力もそれなりにあったのではないかと思います。

投稿: HONDA | 2015年11月 2日 (月) 21時21分

honndaさん、先日はありがとうございました。ご挨拶もできずに失礼いたしました。
また、今回もご教示ありがとうございます!
税務署前に堰が。なるほどー。たしかに坂はコンパクトながら勾配もきつかったです。
水車2か所かあ、水音や水車の音などにぎやかだったのでしょうね。
それに比べて「2」のほうの支流はほんとにか細い流れだったので、こちらは単なる排水路、として機能していたのでしょうかね…。

投稿: lotus62 | 2015年11月 3日 (火) 18時09分

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