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暗渠ハンター 大袋駅を囲む大袋を見にいく。その2

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たまたまこの大袋・せんげん台近辺のことを書いて予約投稿としていましたら、
9/9、9/10の台風18号による大雨があり、この近辺でもたいへんな災害に見舞われてしまいました。
そんな状況でこの記事を公開するのは不謹慎なとも思いましたが、
ここでの「日常」をお伝えし、かつ住民の皆様が一刻も早く普段通りの暮らしに戻れるよう
私なりのエールのつもりで、予定通り公開させていただくことにします。
住民の皆様には、心からお見舞い申し上げます。
*

では、追いかけていた大きな「ふくろ」が王子コンテナー埼玉工場の敷地に入ってからを追いましょう。

工場敷地はもちろん低い所に設けられています。
写真の奥、左右に「ふくろ」が流れています。
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また、この「ふくろ」の外側(高い所)にも数本、
いわば同心円状に水路が作られているようです。
おそらく供給用と悪水抜き、という感じで。

「ふくろ」が工場の敷地から出てきてからは、しばらく住宅地を抜ける開渠となります。

Img_0748

ずばっと省略して、国道4号線の高架をくぐった先は蓋暗渠。

Img_0756

この先が見どころです。
そう。暗渠の交差点。
Img_0758

大袋駅前から繋がる蓋暗渠と見事に直行。
写真奥が駅ですね。
Img_0761
ここ、陸上競技のハードル、または
なんか幾何学的な現代芸術みたいでかっこいいなあ。

すぐにまた開渠となって住宅街。
Img_0770
はしご式の梁が突っ張り棒みたいなやつになってますね。
後から改修したみたい。
Img_0771

北中学校のあたりで外周の水路と合流し、蓋暗渠に。
Img_0791
このあたりの地名は「下間久里」といいます。

ああ。この先は好きな風景。
Img_0817

そしてせんげん台駅付近でもう一度東武線を越えて
元荒川に近づいていきます。
Img_0823

その先はまた整備された親水緑道。

とうぜんですが、水の流れは上流(これから向かうところ)→下流です。
Img_0831

このあたりでも接続は複雑で
特に「ふくろ」の内部に繋がる支流がたくさん見られます。
「ふくろ」内側は田圃だらけだったんだろうなあ。
Img_0834

さらに進むと衝撃的な事実を示す物証が。
Img_0837

なんと。この「ふくろ」親水道路は、
間久里川、という名前がついていました。
名前があったこと自体に驚いてしまったのです。
間久里かあ。そう。先に下間久里という地名が出てきましたよね。
国道四号線(日光街道)とこの「ふくろ」が交わる点、
つまり最もひと目に触れられる地点での名前が冠されていました。

さらに間久里川の起点に注目。
元荒川の上流から取水する用水、須賀用水からの接続となっていますね。
これは地形でみた「ふくろ」とは違う人工的な軌跡を描いていることから、
後付けの水路でしょう。
「ふくろ」の起点よりずいぶんと上流から取水をしているようです。
とはいえ、この「ふくろ」の構造をレントゲンで見るようで大変興味深い看板でした。
情報量多し。

この先上流は、ここまでの道程とは違って
開発途上の土地が多かったです。
それだけに縦横にたくさんの水路がみられる豊穣な土地でした。

中でもベストショットはこれかな。
Img_0876
規格品のコンクリ蓋に、台形の鉄板蓋を合わせてカーブを切っています。

ここは大袋中学校のすぐそば地点です。
大袋中学校はもう元荒川まですぐそこ。
地形的には、すでに「ふくろ」の外周です。

次回は最後に、「ふくろ」の外周地点と、
大袋駅までの帰り道に出会った、
「ふくろの中の暗渠」をご紹介します。

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2070 ・・・その他水系」カテゴリの記事

コメント

越谷の浸水は大変なものでしたね。被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。
防災都市河川というのは恥ずかしながら知りませんでした。
おそらく今回の水害では効果を発揮したのだと思いますが、この看板をじーっと見て、これはどういう経緯でできたのかなーと妄想しました。

住宅地の中にある蓋掛け農業用水→老朽化→改修したい→もう普通に暗渠化でいいんじゃないか→いやちょっと待った。そういうもんじゃないだろう。分析しよう。
→間久里川の機能は①農業用水②大雨の時の排水路③水辺としての存在、である→全部の両立ちょっと無理→①②は暗渠で、③は別途新設で!

というような感じかな、と思ったのですが、①②と③が分離してしまうのがどうしても切ないところだなあと、私は思います。越谷あたりの風景のよいところは、野川ならぬ「野開渠」があちこちにあるという開放感なので。
でも暗渠ハンター来訪によって①②と③の関連が解き明かされて「この下にも水があるのだな」と思えるようになるのが、ヨカッタナーと思いました。

投稿: 大石俊六 | 2015年9月13日 (日) 04時16分

俊六さん、いつもながらの妄想俊六節、味わい深く楽しく読ませていただきましたw
俊六さんもご自身のブログで、このへんの水のことを広域でとらえて考察されてらっしゃいましたものね(「ドブ川雑記帳」での「中川ウェットランド」ほかの記事 参照→http://dobungawa.blog92.fc2.com/)!
あらためて、興味深い一帯だなと思いました。

投稿: lotus62 | 2015年9月14日 (月) 06時45分

最近始めた自転車等の雑感ブログに、こちらのブログのトップページのリンクを張らせていただきました。杉並区在住で、暗渠の話、本当に面白く読ませていただきました。問題あれば、すぐに削除するのでお知らせください。ブログを始めたばかりで、問い合わせの方法がよくわからず、コメントに書かせてもらいました。

投稿: 宗玄 | 2015年9月21日 (月) 12時23分

宗玄さま、コメントありがとうございます。
ブログも拝見しました!暗渠界にようこそw‼

もちろんリンクも大歓迎です。
よろしければ私も貴ブログにリンクを張らせていただければと存じますが、いかがでしょう?

貴ブログで取り上げていただいた「暗渠さんぽ」の吉村と、共著でこんな本を出しました。
http://www.amazon.co.jp/%E6%9A%97%E6%B8%A0%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%83%E3%82%AF-%E5%90%89%E6%9D%91-%E7%94%9F/dp/4760146091
(『暗渠マニアック!』)
こちらもあわせて可愛がっていただければと思います。
また、ぜひスリバチ学会のフィールドワークもご参加いただければと思います。
(私たちはここのところご無沙汰ですが;;;)
皆川会長は、どなたでも快く自然に迎え入れてくださいますからお気軽に、安心して行かれるとよろしいかと。

どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: lotus62 | 2015年9月21日 (月) 12時34分

Greetings! I've been reading your web site for a while now and finally got the bravery to go ahead and give you a shout out from Lubbock Tx! Just wanted to tell you keep up the excellent job!

投稿: uggiano la chiesa via cadorna | 2015年10月 7日 (水) 08時52分

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