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2015年4月

暗渠ハンター なんで護岸は大谷石なんだろう。

暗渠に残る護岸の跡。コンクリート構造物も多いですが、
大谷石の護岸もよく見ますね。
私は栃木の出身なので、特産品である大谷石の味方です。
はい、大谷石の採石場にも何度も行っております。

でも、なんで護岸に大谷石なのでしょう。
軽くて加工しやすいのがメリットである大谷石は、
違う見方をすれば「穴だらけですっかすかの脆い石」ということでしょう。
それをなんでまた護岸になど使っていたのでしょうか。
こんなサイトもあります。
水に触れ続けることで大谷石はこんなに劣化するよ、って。

いっぽう採石場のある宇都宮のサイトにはこんな風にも書いてある。
「用途」欄に堂々と護岸と書いてあり、また
このその下のほうには、水処理、公害物質処理の役割もあるよ、と。

むーん。昔からこんな研究結果があったのかははなはだ疑問ですが、
経験値的にその効果をしていたのかもしれない…。
多少脆くても安いしなんだか水質にはいいかも、なんて。

結局答えは見つけられないのですが、
最近見た素敵な「大谷石の護岸」遺構を二つほどご紹介しましょう。

ひとつはこちら。
藍染川古河庭園支流(仮)。namaさん記事はこちら
この春、桜の散る頃に見に行ってきました。

Img_9065

敷地の間にかろうじて残った片側の護岸。

もうひとつはこちら。
蛇崩川弦巻住宅支流(仮)。
こちらは、谷戸ラブさんのブログで「傍流支流」と書かれているところ。
ここは行ったことがなかったので、先日行ってきました。
(けっこう蛇崩川には行ったのだけど、こんな支流があったとはなー…)
こちらも敷地の間にかろうじて片側の護岸が残ってる。

Img_9409

なんだか、両者どこか似ているような気がしますね。

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暗渠ハンター 暗渠の見方の多様性

まずは告知です。
日本地図学会が発行する
「地図 空間表現の科学 VOL.53  特集 地学教育における地図の活用」の
おしまいの方に、拙稿を1ページ掲載いただきました。
タイトルは「私を暗渠に連れてって」です。
昨年G空間EXPOでお話させていただいた内容をコンパクトに書き下ろしたもので、
この時同席のみなさんも寄稿されています。

1

お手に取る機会があれば、ぜひご覧ください。

上の冊子には、日頃から私が感じている
「暗渠の愉しみ3大要素」的なものを書かせていただいています。

いっぽう先日お台場で開催された
地図ナイト「地図と暗渠のムフフな関係」でご一緒させていただいた本田さん
本田さんは、ここで暗渠を楽しむ「3つのエレメンツ」として、
このようなお話をされていました。
(下は本田さんのスライドを元に改めてlotus62が作図したもの)

Photo

なるほどなあ、まとめ方が洗練されているなあと横で伺っていて感心したものです。

同じフォーマットで私の「暗渠の愉しみ3大要素」を述べると、こう。
Photo_2

本田さんの分類と私の分類をちゃんと比べてみると、
括りの名前が違うだけで、括られたナカミはだいたい一緒でした。↓
Photo_3

でも括りの名前は本田さんのほうがやっぱかっこいいなあw

そうそう、当日の檀上での本田さんの口ぶりでも、
本田さんが1番に挙げた「ミクロなスケール」は、関心が薄いご様子。
たぶん本田さんのブログや著作を拝見しても、
3つめに挙げた「タイムラインのスケール」に一番興味がおありだし、
だから造詣も深いのだろうなあ…。内容も格調高いし。

対する私は、本田さんのいう「ミクロなスケール」が一番好きなんですよね。
私の括りでは「景色」。
だからきっと、「暗渠サイン」一覧を作ったり
暗渠ANGLE」とか作ったりしてるし、
また過去のトークでは「暗渠を何かに見立てて遊ぶ」ことをしてみたり、
そんなこといをしてるんでしょうね。

2番目に好きなのは「ネットワーク」で、
本田さん仰るところの「マクロなスケール」ですね。
そんで一番興味レベルの低いのが「歴史」、「タイムラインのスケール」となります。

お話を伺いながら、自分と似ているところ・違うところがよくわかって
とても面白かったです。
そうそう、本田さんのお話はその後
「そんな暗渠に、自ら身を置いて感じてみよう」
「自分が水となり川となって、かつてそこに流れていた川を辿ってみよう」
と続きます。
ここ、かなりぐっときました。
檀上にいながらもメモ取ったくらいに。

いつも読んでくださる方々も、
みなさまなりの捉え方、萌えポイントをお持ちだと思います。
なんか、そんなふうにたくさんの人がいろんな見方をしていくことが、
そしてそれを出し合って話し合ってみることが、
暗渠界の発展に繋がっていくんだろうなと思うのです。
そのうち「暗渠2.0」とか「次世代型暗渠観」とかすごいニューウェイブが起きるかも知れないし。

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暗渠ハンター 今年の花見は下向きで。

実は最近は公私ともにちょっとした節目でして。

仕事では年度の変わり目でちょっと大きな変化がありまして
いろいろとばたついております。
また公私の私の方ではある大物に取り組んでいて、
なかなかブログの更新がおぼつかなくなっております。

しかし。小ネタでも、告知でも、続けることがだいじ!と自分に言い聞かせつつ。

そんなわけで、今年は花見もできませんでした。
ちょうど東京が満開の時って、お天気悪かったですしね。

ですが、咲いてる桜を見上げるのでなく、
下を見て地面の花びらを味わう花見、というのも乙なもんです。
散った桜を見ながら酒飲んできました。
駒込の妙義神社にて。

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ここは霜降商店街のすぐ近く、
すなわち藍染川のすぐ近くの丘の上です。

もちろん霜降商店街でたくさんおいしそうなもの買い込んでいきましたよ!

そして近くには、かなり見応えのある暗渠、
藍染川古河庭園支流(namaさんブログ「暗渠さんぽ」より)もあります。

ここの護岸や川幅など、異界感すごいですよねえ。

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暗渠ハンター 「東京人」5月号に記事を書きました。

2015年4月3日発売の「東京人」5月号(都市出版)は、
<東京35区の境界線を歩く>
という特集の号。
ここに、暗渠マニア的な視点から記事を2本書かせていただきました。

20150403_134547365_ios

ひとつは
<川区境(川や暗渠でできている区境)に貫かれる公園の話>
です。

もうひとつは、
<23区内の川区境を探してリスト化したものをもとにした記事>
です。
こちらは、実はデータとしては未完成。
小さなものまで含めたら、「暗渠区境」なんてまだまだ、まだまだ存在するはずです。
しかし、あえて「今できる範囲」で見切りをつけて記事にすることにしました。
このあと、みなさんからのお知恵も拝借して
次々にアップデートしていければと思います。

20150403_134456242_ios_2

それにしても後者の記事のデータづくりはほんとたいへんでした(楽しかったけど)。
月刊誌だからあたりまえですが、
スタートから校了までのスパンが短いんです。
お話をいただいてから2日がかりで(つまり土日ね)大まかなデータの目鼻をつけ、
さらに毎日地図を眺めては細かいアジャストを繰り返しました。
…私の本職は「マーケター」みたいなものなんですが、
カケダシの昭和の頃はけっこうこんな風に
地道に目と手と足を使ってデータ作ってたよなあ、
なんてことも思い出したり…。

ここまで書けばもうお解りの方もいらっしゃると思いますが
先日のお台場での「地図ナイト」の私のコーナーは、
これらの記事やデータの一部を使って構成したものです。
あの夜、「もっと知りたい!」と思ってくださった奇特な方(笑)がいらっしゃれば、
ぜひお読みいただきたいナカミかと…。

もちろん吉村生さん、小林せいのうさんの記事もしっかり載っています。
こちらもぜひご堪能ください。

その他、荻窪圭さん、荒俣宏さん、今尾恵介さん、谷口榮さん、とよた真帆さん、泉麻人さん、あと横尾忠則さん・・・。豪華・・・。

そうそう、当号の発売記念・小林せいのうさん講演会も開催されます。
詳細はこちら

…白状いたしますが、実は「東京人」は憧れの雑誌でした。
暗渠の話で、しかもこんなマニアックな話で載せて頂けて、ほんとうに嬉しいです。
いつも当ブログをお読みいただいている皆様に、改めて感謝申し上げます。
どうもありがとうございます。

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