« 暗渠ハンター 彩の国 藤右衛門捕物帳⑤球場裏まで追手を送れ‼ | トップページ | 暗渠ハンター 彩の国 藤右衛門捕物帳⑥浦高裏まで追っかけろ! »

暗渠ハンター 蓮根川の支流のやちよばし

以前書いた記事、出井川と中山道の交わるとこ残る橋跡の話

ここに「テン」さんという方がコメントをくださいました。
近くの蓮根川の支流に「やちよはし」と書かれた橋の親柱が残っていること、
そしてその「石柱」にはテンさんの小さい頃の思い出も詰まってらっしゃること。
こんなブログをやっていると、
地元の方や昔を知っている方からのコメントは宝物のようにありがたいもの。
ざっと住所も教えていただいたので居てもたってもいられなくなり、
さっそく現場を見に行ってきました。
場所からご紹介すると、ここ。

より大きな地図で 出井川周辺 を表示

付近を「東京時層地図」からのキャプチャで見てみましょう。

20140329_015028000_ios_2
下は昭和戦前期。
画面の左から右に二つ流れが横切り、右下で両者合流して
さらに右下へと向かっています。
これら2本はどちらも蓮根川の支流。
右下で見切れてから蓮根川本流と合流していきます。
今回ご紹介する橋跡はこの2本のうちの上の1本。
テンさんから教えていただいた橋名を取って
蓮根川やちよはし支流(仮)」と呼ぶことにします。

さて東京時層地図キャプチャでの上半分の地図は現代。
右のまんなかへんに赤い郵便局のマークがありますが、
やちよはしはまさにこの辺り。

実はここは数年前に猫またぎさんもご自身のブログで
取り上げていて、私は当時土地勘がなかったものですから
するっと忘れておりました。
猫またぎさんに敬意を表しつつ、こちらをご紹介させていただきます

埼京線浮間舟渡駅で降りて徒歩。
橋付近である「郵便局」、志村橋郵便局までやってきました。
その郵便局裏に流れる暗渠。
Img_0081


これは反対方向のこっちから
Img_0080
流れてくるものです。

東京時層地図を眺めていると、この支流は独自の水源から湧いたものではなく、
ある時代はさらに北を流れる新河岸川から、
そしてある時代は同じ蓮根川の上流からの分水を通していたようです。
田んぼが多かったようですから、
あげ堀・回し堀のように
人の手によって作られた流れなのではないでしょうか。

さあ、この暗渠に足を踏み入れてみましょう。
おお、まんなかに大きな木。
Img_0082

Img_0083

植栽豊かな暗渠ですね、そんなに幅は広くないのに…。
Img_0085

いいなあ、この御宅にとってはこの暗渠は庭ですね。
Img_0088

出口が見えてきました。
Img_0090

ここにあるはず。

Img_0091
あのプランターの塊の裏にはやちよはしの親柱があるはず・・・
心ときめかせ回り込んでみると。
Img_0094
おおー。
ちょこんと頭を出してる親柱が並んでいます!!
よく残ってたねえ君たち。
Img_0095

隣のタバコ屋さんのご主人がたまたま店の外にいらしたので、
お話を伺ってみました。
・昭和50年代半ばにこの川は暗渠化された。
・上流にある製薬会社やインク会社の廃液によって、大変に臭く汚かった。
・暗渠工事時、橋も撤去するとのことだったが、なんだか勿体なくてこれだけ残してもらった。

とのこと

田んぼに水を回すためにおそらく掘られた川が、
ある時から廃液を運ぶようになってしまったわけですね。
年代から言って、
おそらくこのご主人はこの川がきれいだったころを知っているはず。
そんな思いもあっての
「ひとり橋跡保存会」活動だったのかもしれません。
いずれにしても、今私たちがこの橋跡を眺められるのは
このタバコ屋のご主人のおかげであるわけです。
ご主人に心から敬意を表します。
ここを教えてくださったテンさんにも改めて感謝申し上げます。

親柱にある表記は、
Img_0093
右が「やちよはし」、
左が「昭和三十一年三月完成」。

ご主人によると、
「犬がおしっこかけていくから、だんだん真鍮の文字が読みづらくなってるんだ」
とのこと。
消えていくものは仕方がありません、
せめてこのブログにしっかり書き残しておきましょう。

さてここからは蓮根川との合流地点まで下ってみることにします。

橋跡の反対側はこんな景色。
Img_0097
整然とした歩道が続きます。

さらに先は整然というより暗渠然。
Img_0102
板橋区によくあるのっぺり暗渠ですね。
出だしの「やちよはし」辺りの植栽はむしろ珍しいのでは。

Img_0104

おおー暗渠傍に風呂釜!(釜なのかw?)
Img_0106

ここでもう一本の支流と合流するようです。
Img_0107
そして中山道。
Img_0112
残念ながらこちらには橋跡はありませんでした。

中山道のむこうは「蓮根川緑道」。
正しくは「蓮根川支流緑道」だと思います。
Img_0115
椅子なのか。遊具なのか。
Img_0117

ここでかくんと右に折れて
Img_0118

まっすぐ行って蓮根川本流と合流し、新河岸川へと向かいます。

Img_0119

本流はこちら記事参照

|

« 暗渠ハンター 彩の国 藤右衛門捕物帳⑤球場裏まで追手を送れ‼ | トップページ | 暗渠ハンター 彩の国 藤右衛門捕物帳⑥浦高裏まで追っかけろ! »

2070 ・・・その他水系」カテゴリの記事

コメント

私ごと、1970年に板橋区の都立高校に入学しました。今は環八のルートになっている付近の蓮根川のコンクリート蓋暗渠上を歩いたことを鮮明に覚えています。出井川よりも先に暗渠になっていた感じですが、志村坂下のバス停だと二軒家あたりに二つの川があったことを覚えてあいます。懐かしいです。素晴らしい記事を嬉しく拝見しています。

投稿: レッズ赤岸 | 2014年3月30日 (日) 20時02分

レッズ赤岸さま、昭和40年代後半、蓋暗渠となっていたのですね。
高校のご時分にごとごとと音を聴きながら蓋暗渠を歩かれていたのでしょうね。
志村坂下と二軒家というと、2本のうちの1本はきっと蓮根川本流ということになるやもしれません。
もう1本というのが、この支流???それとももっと生活密着型の細流があったのかも…。興味は尽きません…。

また、思いがけずにもお褒めいただき恐縮です。しかし私は目につく場所をほんの少しぺりっとめくっているだけで、
レッズ赤岸さまのようにリアルな思い出を持たれている方々のお話があってこそ深みも増すというものです。
貴重なコメントを、どうもありがとうございました。

投稿: lotus62 | 2014年3月31日 (月) 12時39分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 暗渠ハンター 蓮根川の支流のやちよばし:

« 暗渠ハンター 彩の国 藤右衛門捕物帳⑤球場裏まで追手を送れ‼ | トップページ | 暗渠ハンター 彩の国 藤右衛門捕物帳⑥浦高裏まで追っかけろ! »