2014年。賀詞とともに御贈りする干支暗渠。
謹んで初春のおよろこびを申し上げます。
どうぞ本年もよろしくおつきあいのほどお願いいたします。
年賀状の流通も年々減少傾向、と言われていますが、
私、年賀状作るの、結構楽しんでやってます。
とはいえものすごくクリエイティビティを発揮するわけでもなく、
ここ数年はなんだかパズルを解くようなつもりで作ってます。
なんでかっていうと、
自分なりに作ったフォーマットというか「きまり」の中で、如何に干支っぽくするか、
というシバリ決めて作ってるからなんだと思うんです。
私の年賀状ってのはだいたいフォーマットが決まっておりまして、
・身の回りにあるものを使って
・実際のハガキ大の紙に干支っぽく構成する。
・それを写真に撮って、ほぼ原寸大で印刷する。
というふうなものなんです。ここ数年はずっとこんな。
例えばこれ。
寅年の年賀状ですね。
チョコボールを買ってきて、黄色と黒のボールだけ取り出して、ハガキ大の紙の上に並べました。
それからこんな。
丑年ですね。紙の上に海苔をちぎってちりばめてみました。
まあそれぞれ完成度はともかく…w
さて今年、2014年午年は、こんな絵柄にしました。
いつにも増してわかりづらいけどw
苦労したんです。「こたえ」が思いつかずに。
セロリを輪切りにして馬蹄に見立て、
その足跡をレイアウト。
いやほんと今年は苦労しました。
これ届いた人はほんとわかりづらいだろうなあと思った挙句、
ハガキの隅にQRコードを付けてここに誘導し、
ちょっとだけ説明をさせていただこうと。
さらにそんな経路でいらしてくれた方々にも、
私の暗渠趣味などを少しでもご理解頂こうと。
そんな意図もあったわけです。
というわけで、長い前フリでしたが、
改めまして。あけましておめでとうございます。
QRコードから飛んできていただいた皆様におかれましては、
よりいっそう感謝申し上げます。
************************
私は数年前から東京にかつてあった川の跡や、
それが転用された暗渠(あんきょ)を見つけて追うのが大好きで、それが昂じてこんなブログを書いております。
早いもので、スタートして4年半が過ぎようとしております。
いったい暗渠のどこがおもしろいの?と思われる方は、
ぜひ去年寄稿させていただいたこちらをご参照ください。
さてさて賀詞とともに本年最初にお送りする暗渠は、
ウマ繋がりでやはりここしかないかなと。
杉並区・馬橋稲荷神社の横を抜ける蓋暗渠。
馬橋稲荷神社の公式HPによると、
明治40年に
「当時馬橋村に点在せる社祠、御嶽神社、白山神社、天神社、水神社、を
同村中央にある稲荷神社に合祀する。
当時は五社神社と呼ばれた事もあった」
そうです。
今の呼び名に変わったのは、昭和40年
「住居標示の改正によって、馬橋の地名がなくなり、
梅里、高円寺、阿佐谷となる。『馬橋』の地名を惜しみ、
後世に伝えようと、神社名を改め馬橋稲荷神社と改称」
したとのこと。
もともと馬橋と呼ばれた土地にあったのですが、
その名が消えゆくのを惜しんで神社の名に冠し、
形而上的に馬橋という概念を、そして
具体としては馬橋稲荷神社を残した、と。
(このエピソードもどことなく「暗渠的」だといえますね)
そんな神社の傍らに、
かつての馬橋の原っぱを横切って流れる
小さな川がありました。
それがこの蓋暗渠。
下流すぐに桃園川に合流します。
上流は「ギー」というエキセントリックな名前の美容室を抜けて
その先の公園まで追うことができます。
前出の馬橋稲荷神社の公式HPには、
馬橋という名の謂れも掲載されています。
諸説あるが、以下の説が有力であろう、と。
「阿佐ケ谷南2丁目の馬橋稲荷神社裏手の桃園川の湿地帯を、
軍勢が通ったとき、馬を橋代わりにして渡ったので、
馬橋の地名が生まれた」
この理由として
・文明11年(1479年)に杉並区・中野区近辺で
太田道灌と豊島氏の間 で激しい合戦があったこと。
・当時、合戦の戦法で馬を橋代わりに湿地をを渡ることがあったこと
・馬橋村中央部「桃園川流域」はかなりの湿地であったこと。
そんな状況下なので、
「馬の背を橋代わりにしたことは充分うなずけます」としています。
なるほど。
この暗渠、蓋を外してみたら、
まだ馬の蹄の後がたくさん残っているかも、知れません。
経年変化も著しいでしょうから、
もしかしたらセロリの輪切りみたいな不細工な形になって。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
| 固定リンク
「2055 ・・・神田川水系」カテゴリの記事
- 暗渠ハンター 「ハルさんの休日」に出演しました。ヘンタイ役で。(2017.04.27)
- 暗渠ハンター 仙川なかほどみぎひだり(2016.01.18)
- 暗渠ハンター 暗タクはじめました。(2015.12.23)
- 暗渠ハンター 西荻の南北の車止めを比べる展示、でした。(2015.11.30)
- 暗渠ハンター 阿佐ヶ谷の蓋を愛でる展示、でした。(2015.11.23)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント