« 暗渠ハンター 前野川のほんとの源流…前野川追録1 | トップページ | 暗渠ハンター 前野川のもうひとつの源流…前野川追録2 »

暗渠ハンター<脱構築版> 韮と雀の街から。

【前口上】
かつて取り上げた場所や、書こうと思って放っておいたと場所も、語り口やスタイル次第でリサイクルできるのでは? と思ったわけでもないですが、他所で「暗渠なんて殆ど興味ない人たちに向けて暗渠や川跡のことを書いてみたらどんな反応が来るか」という実験のために書いた文章を、暗渠ハンターの夏休み特別企画として、不連続で載せていくのがこの<脱構築版>です。

********************************************

 宇都宮市の南端に雀宮(すずめのみや)という町がある。ずいぶんとかわいらしい名前だが、その謂れの一説はこうだ。
 …昔々何でも丸呑みしてしまう「奇人変人」みたいな男がいた。
ある日誰かが中に針を仕込んだ饅頭を用意し、男はいつも通りに丸呑みしてしまう。
痛みに七転八倒する男がふと庭先に目をやると、雀がしきりに韮の葉を啄んでいるのが見えた。やがて雀のお尻から、韮に包まれた針が排出されたではないか。韮を大量に食べればお腹の針を下すことができる!と知りこれにならって男は難を逃れた。
男は後日雀を祀って神社を建て、名を雀宮神社とした。
 その神社がある街だから、雀宮。

貴重な民話なのであろうが、ここから構造人類学的に何か学びを得るのは難しいストーリーだと思う。
 この街の周囲には関東平野が拡がり、初夏には一面の田んぼに広い空が映り込む美しい風景が見られる。そして夏の夜には蛙の声が絶え間なく響き渡る、やさしいみどり色をした湿潤な土地だ。
しかし冬は打って変わって、吹きすさぶからっ風で厳しく荒々しい赤茶色になる。
Ste_8015

 写真は冬の雀宮の田んぼと開渠の用水。


 家族がこの街に入院していたのでこの冬は何度もここに通っていた。
韮は3月、黄韮で2月が旬。早く韮が生えてくれば、病も少しは癒えるかもな、と思いながら。

より大きな地図で 石橋町の暗渠 を表示

|

« 暗渠ハンター 前野川のほんとの源流…前野川追録1 | トップページ | 暗渠ハンター 前野川のもうひとつの源流…前野川追録2 »

2070 ・・・その他水系」カテゴリの記事

2080 ・・・暗渠・川筋で拾ったかけら」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/156279/52665188

この記事へのトラックバック一覧です: 暗渠ハンター<脱構築版> 韮と雀の街から。:

« 暗渠ハンター 前野川のほんとの源流…前野川追録1 | トップページ | 暗渠ハンター 前野川のもうひとつの源流…前野川追録2 »