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暗渠ハンター<脱構築版> 見えない蓋の掛かる水路

【前口上】
かつて取り上げた場所(や、書こうと思って放っておいたと場所)も、語り口やスタイル次第でリサイクルできるのでは? と思ったわけでもないですが、他所で「暗渠なんて殆ど興味ない人たちに向けて暗渠や川跡のことを書いてみたらどんな反応が来るか」という実験のために書いた文章を、暗渠ハンターの年末年始特別企画として、不連続で載せていくことにします。

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 つらい思い出ばかりの街だから、これまで近寄るのを避けてきたけれど、暗渠となれば話は別だ。
 谷戸川は環八・成城警察署付近を水源として、千歳船橋・祖師ヶ谷大蔵両駅の間を南下し、世田谷通りを越えて砧公園の中を堂々と通り抜け、世田谷区岡本の岡本静嘉堂緑地で丸子川と合流する川。周辺から流れ込む何本かの支流では、多彩な暗渠が楽しめる。
 いっぽう谷戸川本流は、世田谷区の真ん中を通り抜ける小河川だというのに全長の2/3程度が開渠となっている(写真)。しかし住宅の裏をひっそりと流れていく谷戸川の佇まいは、まるで見えない蓋が掛けられているような物哀しさがある。

Photo

 昔私が住んでいた場所はこの川のすぐそば、円谷プロの旧本社あたり。住んでいた頃はこの川の存在すら気に掛けることはなかった。その頃この川を知っていたら、ふらっと川面を見に来ていたかもしれない。その時の自分は、この川面を見て何を感じたことだろうか。

 谷戸川を砧公園に入るまで追った後、昔住んでいたマンションはどうなっているかなと小さな好奇心が沸いてはきたものの、敢えて寄らずに帰路につく。

元記事はこちら

『地形を楽しむ東京「暗渠」散歩』、好評発売中。

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