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暗渠ハンター 「暗渠本」アウトテイクその4 エンガ堀のまわりで

『地形を楽しむ東京「暗渠」散歩』本田創編・著 洋泉社
発売記念プロモーションの第4弾として、担当させていただいた川で字数の都合上書けなかったところを今回も取り上げます。

1 「減」の支流のその先
「エンガ堀」の項目では、「減」の支流の水源地点として
環7「武蔵野病院前」交差点のちょい南、
某焼肉チェーン店(安楽亭です)付近の窪みであろうと書きました。
何度か通ってみて、
まあ地形図で見ても現地で高低差を確認しても、おそらくここよりは遡れないだろうなと思ったからです。
さらに手元の古い地図をいくつか見ても、この窪みまで水流が描かれていたものが一つだけ見つかりました。ここ以上遡れる地図は手元にはありません。

ところが。
ある日環7を走るバスに乗っていて、環7からこんな道が続いているのを見つけてしまいました。
環7の反対側から見たところ。
Img_3081

あやしいですよねえ…。
水源と思しき窪みから、
ちょっとだけ南下したところに南から(つまり江古田駅方面から)入ってくるかんじ。
地形図を確認すると、うっすらとした谷が続いています。
Photo

GoogleEarthさん東京地形地図さん、いつもありがとうございます。

そんな「含み」を込めて、186ページの「②」という写真のキャプションを書きました。

とはいうものの、暗渠なのかどうかはかなり「微妙」です…。
現地のこの奥に入ってみると、いわゆる暗渠路地っぽいのはさっきのブロックだけ。

Img_3084

周辺は昭和な住宅地ですし、この道はその住宅地をまっすぐに進んでいます。
もしかすると住宅地として区割りしたときに作った生活排水路だったのでは?その排水が、、安楽亭周辺の窪みに一旦集まって、ここでいう「減」の支流に合わさっていた、という可能性もあるでしょう。

というわけで、確定するには証拠が乏しかったので本書では「ほったらかし」にいたしましたw

実はこれに似たパターンは「除」の支流(品川電線を掠めて江古田駅の北側まで伸びる支流)の先っちょにもありました。
この支流のさきっちょは江古田駅前の錦華学園の東角で、
錦華学園の南側、自転車置き場の方からくる流れと、
錦華学園の北側、浅間神社裏からくる流れとの二つの水源が合わさって流れていきます。

その後者、浅間神社裏には
湧水による池があって、これが水源となっていたようですが、
実はこの池のさらに上流方向、西側に向かう道は地形図を見ると
やはりうっすら浅い谷が確認できます。
Photo_2

谷の途中には銭湯(浅間湯)もありますし、この谷が排水路となっていたことは確実でしょうね。
しかしこれも、「宅地化に伴って本来水源の上流に伸びていった後付けの排水路」と想定し、今回187ページの地図には記載しませんでした。

2 「乗」の支流に合わさる5つ目の支流?
上で少し触れてしまいましたが、
本書でエンガ堀の水路を記載した地図は、
181ページの「石神井川水系の全体図」と、
187ページの「その中のエンガ堀だけの図」
の2枚があります。
後者の「エンガ堀」単独版は私の手によるものですが、
前者は本書のリーダー本田さんによるもの。

細かく見比べると前者の地図には、
「乗」の支流と本書で呼んだ、
千川通りの練馬区旭丘1-4と豊島区南長崎6-10の間から始まる支流に、
途中西の能満寺方面から合流する短い支流の支流が描かれています。

私は本の見本版が手元に送られてくるまで他のページに載る内容は確認できなかったので、
見本版で初めてこの支流の支流を見てちょっと蒼くなりましたw

ここも、地形的には浅い谷。
Photo_3

一応原稿を書く段階でもここには行ってみたのですが、決定打が得られず
「これは無いな」と思ってスルーしていました。
でも本田さんが書いてるからなあ…w
「いやまてもしかしたら何か見過ごしているかも…」と
先日改めてここに行ってまいりましたーw

本文で「エンガ堀の一大名所」としてイチ推しだったこの副支流
千川上水の分流を受けた練馬区旭丘と豊島区南長崎の境から流れてくる支流が合わさるところに、この支流の支流かも知れない谷も合わさってきます。
その地点からこの谷の上流方向を眺めるとこんな風景。
Img_6791

では遡ってみましょう。
関係ないですが途中能満寺の入り口では紅葉が大変綺麗…。
Img_6793

入り口付近にはいくつかの石仏や石碑が置かれていたので、
何か手がかりになるものはないかと探してはみたものの見当たらず。
さらに先に進みます。
だんだんと、この道よりも左側に続く住宅地のほうが少し低い、
つまり道と谷底が一致していないような気もしてきました。

唯一もしや、と思える物件はこれ。
突然現れる歩道と車道を区分けるガード。
Img_6796

この歩道側に暗渠がある、と思えなくもありません。
その先、東電の変電所を掠め、谷を遡って右折すると旭丘小学校へ。(写真右)
Img_6802

確かにこの辺から谷が始まっているのが体感できます。

しかし、
やっぱり決定的な証拠が掴めず、
果たして流れはあったのかどうか、いまだわからずじまい、
という結論になるのでしたw

【2013.1.6補記】HONDAさんからのオラクルツイート。
Noumannji

ありました、能満寺前の道の南側に沿ってはしご式開渠が写っておりました!!
HONDAさん、教えてくださってどうもありがとうございました!
さすがだなあ…。
エンガ堀の地図は、増刷になったときに追記させていただきます;;;

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