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暗渠ハンター 練馬の谷一気攻め④豊島弁財天支流とその先の思考実験

またまた石神井川、環7と環8の間くらいのエリアで南から注ぐ支流のシリーズ(毎回長いな前口上)です。
今回はこの地形図の4と書かれたところ。
Photo

4 豊島弁財天支流

ここはその特異な始まり方で一部の暗渠ファンから珍重されてやまない場所(だと思う)。
HONDAさん、猫またぎさん、Weekend Outdoorsさんといった、私lotusが懇意にさせて頂いている方々もすでにレポートを書かれてらっしゃいます。

今回はこの支流を下流からざっと辿っていき、「さらにその上」についてわかっていることとわかってないけど仮説めいたことをご紹介していきます。

まずは石神井川沿いにある練馬総合運動場、ここを南側に越えたところから流路が把握できます。この辺はまあ上の方々のブログにも詳しいのでざくっと省略。

このへんから始めましょう。
Imgp7874

なんだかもう暗渠上に自転車とか数台置かれていて、
なんだこの暗渠モノに対する拒否感は!?という風情の地点。

なんでかっていうと、その先は行き止まりだからなんですね。
Imgp7883

この行き止まりの崖上に「豊島弁財天」の社が鎮座しているわけです。

人通りも少ないのでしょう、苔が見事です。
Imgp7881

ほんとに行き止まり、というわけでもなくて、小さな脇道があり、これは細い支流になっている模様。
Imgp7878

その先は緩い坂を上って西へ続いていました。

ではこの行き止まりの先・崖上に回り込んでみましょう。
一本東は「弁天通り商店街」。ここを使ってコの字ウォークで進みます。

崖上の「豊島弁財天」は以外なところに入り口がありました。
家の間の細い路地に看板が掛かっています。
Imgp7885
ここ入っていいんかいな、何かのトラップじゃないんかなと一瞬怯みましたが、ここではたとHONDAさんと猫またぎさんの以前の記事を想い出しました。あああれかと。
(2012年は私、「杉並以北エリアの暗渠・じぶん事化キャンペーン」展開中ですw)

よし、このだれかんちの玄関に続くような路地に足を踏み入れてみます。

まあやっぱり踏み入れたところで躊躇する気持ちは変わりませんが…。
Imgp7890

でも奥はとても神社然としております。
Imgp7888

暗渠が出現する崖下を覗き込んでみました。
Imgp7889

おお、崖裏とはいえ意外と日当たりがいいんですね。
弁財天というからには、水量の多寡はともかくやはりここに何等かの水源または溜池があったのでしょう。そしてこの崖を伝うように下の暗渠に落ちて行ったのでしょう。滝のように落ちていたとすれば、この落差ですから間違いなく一帯の名所として名を水音と共に轟かせていたはずですし。

さてではこの水はここで湧いていたのか、もっと上流があったのか。

まずは、このあとある資料を入手し、もう一度現地に再度確認に行ったのですが、
この弁財天のもっと上流方向に水路があった模様です。
(練馬区文化財マップに、練馬駅付近からまっすぐ北上する水路表示が確認できます)
それがこの道。
Img_0432

下の地図をご参照ください。

より大きな地図で 杉並以北でまとめてみよう を表示

「文化財マップ」による水路表記は赤いライン、
駅前にある練馬一丁目公園の横を掠めて直進し、都営団地手前で途切れてしまいます。これと今回の豊島弁財天支流(緑色)はこの地図上では交わっていません。

一方、この地図を手に入れる前、初回訪問時ですね、地形を頼りにこの先をうろうろと探ってみた結果は…。
まずはですね、こんなかわいい猫さんにお会いしました。
Imgp7893

中学生くらいのイメージの子猫ですね。
数分メロメロになってしまいましたが気を取り直して調査再開。
豊島弁財天支流は概ね南北に流れますが、弁財天の延長線上にうっすらと低いところが続いているように見えます。
Imgp7895

またそれに直交するように東西方向の水路跡らしきものもみつかります。
Imgp7891

そしてうっすら谷のついた先は、練馬駅前にある練馬一丁目公園でした。
Imgp7896

初回訪問時は、この公園が水源だったのではないかと思っていたのです。

しかし前述のようにこの横に、さらに南からの別の水路が続いていたという資料がある。
そして練馬駅のすぐ南側の尾根には千川上水が流れていました。

これら総合して以下のように推測します。
※2012.6.4追記※が、アップした後にもいろいろ調べてみましたが、戦後までこの練馬駅北口には大日本紡績→鐘淵紡績と紡績工場がありこの練馬駅からまっすぐ北上する水路はその横を通っていることになります。つまりこの工場の排水を流していた可能性も大きいことが解りました。また、このあたりに田んぼはまさしく弁財天の崖以北にしかなかったようです。
ですので初期の仮説(青文字)に対しての修正仮説を朱文字で併記しておきます。

①練馬駅南から千川上水から水を引き入れる水路があった。
※いや、千川上水とは関係がないかもしれない。

②それは人工のものであるから、駅を越えてまっすぐまっすぐ北上し、現在都営団地のある田んぼ(<さらに推測)を潤していた。
※どうも潤してはいなかったようだ。だってその先の団地にも昔田んぼはなさそうだから。

③この水路は、ちょっと凹む練馬一丁目公園から傍流に水を分けていた。ただし、一丁目公園に湧水があったかどうかは不明。
※分けていなかったと思う。だってこの水路は工場排水の可能性があるから、そんなことしたら大問題。

④この傍流は豊島弁財天にもつながっていた。ただし、弁財天に湧水があったかどうかは不明。
※たぶんつながっていなかった。谷戸と田んぼはまさに弁財天の崖下から始まっており、この崖上または崖下から水が湧いていたんではないかと思う。

⑤これら2本の流れは、途中で東西に接続されていた。おそらく数か所。
※どうでしょう、これも可能性はほとんどないでしょう。

⑥崖下の行き止まりの手前にあった小さな支流は、都営団地付近の田んぼから高低差を伝って流れてくる悪水吐のようなものであった。
※これも怪しいな。

手元にある要素をぜんぶくっつけようとすると、あくまで仮説としてこんなことも考えられます。
もちろん今の私のうすっぺらい状況では、まさに推測の域を出ないんですけどね。
※ってことであっさり仮説は全滅ですね。ふぅー。

今回はここまで。
あ、そうそう、前回書き忘れた周辺情報。
桜台支流の始まりのあたり・練馬区桜台4丁目21-1に「1コイン釣堀」なんてニューウェイヴ釣堀がありましたよ!
水槽が二階にあるみたい。
時間があれば寄ってみたかったっす。
Imgp7898 98

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2056 ・・・石神井川水系」カテゴリの記事

コメント

他記事と併せて大変興味深く拝読させて頂きました
地元を広範囲に取り上げて下さり感謝申し上げます
豊島弁財天の上流に関するご考察も古の地形に迫る合理性が拝察されます。

当該弁財天より東側を都道が南北に貫いておりまして、都道を1km弱・・・北上すると石神井川ほとりの台地に
広徳寺という寺院が建立されています。
既に踏破されている事と思いますが広徳寺西側斜面は都道に接道しており
そのまま南下して最初の交差点(桜台六丁目と練馬二丁目の丁目境)を通過する辺りから
西側の練馬総合運動場(昔の中大グラウンド)との高低差が顕著になりほぼ原始形状を留める崖線が認められます。

そのまま都道を南下(かなりの高低差を保ちつつ崖線も並行します)して練馬二丁目郵便局付近の弁天通りと大門通りの
分岐点(北上する場合は合流点)辺りで当該水路と最接近します。

更に都道(弁天通り=一方通行逆行)を南下して弁財天に戻りますが、近傍現在の地形から所謂「谷戸」の始点であるとする
推測は至極合理的ですね。

ちなみに未確認で申し訳ないのですが総合運動場の敷地を取り巻くように先述の崖線下に水路敷(比較的新しい)が開削
されている現況を部分的に見た事があるため、西側の石神井川に注いでいるのか・・・などと思いを巡らせた記憶があります。

最後に、本年(平成30年)7月~8月頃
残念ながら当該豊島弁財天の祠と社、入口両脇の木造家屋が解体・撤去され現在は更地です。
撤去なのか、移設なのか、それとも再建なのか町会の方にでも確認してみようと思っております。

今後の探訪・探索活動とご考察を楽しみにしております
長文にて失礼致しましたm(__)m

投稿: Lucky Luciano | 2018年10月 1日 (月) 18時58分

Lucky Lucianoさま
コメントありがとうございます。このブログのあるココログは、すでに容量一杯になっておりまして、現在こちらにブログの引越しをしております。
http://lotus62ankyo.blog.jp/
そのため、頂いた貴重なコメントに気づくのが遅くなってしまいました。心からお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。
ていねいにお読み解きくださいまして、どうもありがとうございます。おかげでより深く近辺の地を理解することができます。
豊島弁財天に関しては、多くの方のツイッター上での呟きで知りました。確かどなたかが「撤去でなくて移転」だとも仰っていたような気がします。
いすれにしてもこの暗渠あっての豊島弁財天、弁財天あってのこの暗渠だと思っておりましたので、残念至極です。
どうぞこれを機会に、新たなブログにも遊びにいらしてください。
そしてまた新たなご教示を頂戴できれば、大変ありがたいです。

投稿: lotus62 | 2018年10月19日 (金) 18時17分

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