« 暗渠ハンター 暗渠に咲く初夏の花たち | トップページ | 暗渠ハンター 練馬の谷一気攻め⑥貫井川の断片、そして暗渠ANGLEの野望 »

暗渠ハンター 芳川、馬込川、天竜川とそれらに包まれた町のこと。

静岡県浜松市の東のはしっこにある名もない暗渠とその周辺の短いお話を。

浜松駅から東海道線を一つ東京方面に戻ったところに、その名も天竜川駅という駅があります。
天竜川といえば、諏訪湖から流れ出る長さ日本9位の大河川。
新幹線から撮ってみました。
Img_0986

天竜川駅は文字通りこの天竜川に近いところにあるんのですが、
駅の反対側には馬込川・芳川(ほうがわ)といった小河川も流れています。

実はこの馬込川も芳川も、元々は天竜川と同じ流れ。
静岡県に入った天竜川から散開して流れるこれらの川が運ぶ水は、一帯の稲作に大きく貢献してきました。
しかし芳川はwikiによると現在、
「天竜川の治水が進むにしたがって本流から締め出された」状態であるとのこと。
一方の馬込川は辛うじて、天竜川を水源とする浜名用水を通じて流れる水を共にしているようです。
そしてそれぞれ海に注ぐ河口も天竜川とは別々。
まあそれでも広い意味では天竜川駅付近の水はすべて「天竜川の一部」であるともいえます。

そんな町にあった水路(所々暗渠)がこれ。
篠ヶ瀬(ささがせ)、という水の匂いも香しい字名です。
Img_0988

この一帯では、天竜川という「先祖」から分かれた馬込川、芳川、それにこれらの川の間を縦横に結ぶ無数のこのような水路たち、暗渠たちが
いまもそれぞれの使命を持って「先祖の命を受け継いで生きて」います。

・・・・・
ここいらへんは、基本的に、ずーっと平野。
大きなビルもなく見通しのいい視界のはるか彼方には、小さく山並みが見えます。
日本アルプスかな。
すでに田んぼは殆どありませんが、一昔前までは田植えが終わったこの季節、やさしくカエルの声が響いていたことでしょう。
大きな幹線道路(東海道・国道152号線)も近いから車の騒音もほどほどありますが、
決して「喧騒」というほどの音量ではありません。
今でも耳を澄ませば遠く山の方からカエルたちの声が聴こえてくるかも。
そのロードサイドに目をやれば、林立する中古車屋やコンビニなどの派手な看板が適度にケバく、
この町は日本の第3次産業の発展から決して取り残されてはいないのだ、と主張しています。

私の生まれ育った北関東の小さな町にすこし似ているような気がして、
初めて訪れた場所でしたが、ここに住む人たちの時間の流れや暮らしぶりがちょっとだけ共有できたように思いました。

大きな地図で見る

水路や暗渠は、そこに住むひとの心の襞を、そしてたくさんの人生を包み込んでいる。
なんて思ったり。

|

« 暗渠ハンター 暗渠に咲く初夏の花たち | トップページ | 暗渠ハンター 練馬の谷一気攻め⑥貫井川の断片、そして暗渠ANGLEの野望 »

2070 ・・・その他水系」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 暗渠ハンター 芳川、馬込川、天竜川とそれらに包まれた町のこと。:

« 暗渠ハンター 暗渠に咲く初夏の花たち | トップページ | 暗渠ハンター 練馬の谷一気攻め⑥貫井川の断片、そして暗渠ANGLEの野望 »