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暗渠ハンター エンガ堀横・旭丘支流のカルデサック蓋暗渠は別世界の美しさ!

今回は、なるべく早くアップしたくてうずうずしていたやつをピンポイントでご報告します。
エンガ堀の旭丘にあった蓋暗渠のこと。

「東京、銀座、資生堂」的に大きな視点から今回の場所を順を踏んでいきますと、まずはエンガ堀。
エンガ堀、江川堀が訛ってこの名で呼ばれてきたそうですが、板橋区の小茂根あたりで石神井川に合流する短い水路です。何本か支流がありますが、メインストリームは小茂根あたりから南に遡り、向丘あたりに鋭い谷を刻み、小竹向原あたりで二つの流れが合流しています。ひとつは東長崎近辺の千川上水を水源とするもの、そしてもう一つは江古田駅の北側を水源とするもののようです。
どうも文章全体に「あたり」が多いのは、私はこのエンガ堀のごく一部しか行ってないし、詳しく知らないからです。

☆以前猫またぎさんのブログでここを知って、最近はリバーサイドさんも周辺の記事を精力的にアップされていました。

そのなかでも、エンガ堀の東長崎・千川上水からくる流れの上流のあたりにここでは着目します。
下の地形図で上下を貫く青い線のところ。
(GoogleEarth さん、東京地形図さんどうもありがとうございます)

Photo

さらにその中でも今回ピンポイントでご報告するのは、矢印のあたり(<また「あたり」って使ってるしw)にあった見事な蓋暗渠です。

全然関係ありませんが、今書いた、「あたり」を多用する自分の文章を見て思い出しました。
つい先ごろ、シゴトで「40分ほどの同じ内容のプレゼンを、合計9か所でやる」ということをしてきました。
まあ回数こなすうちに少しでも上手になりたいなと思って、ボイスレコーダーで一回終わるごとに自分のプレゼンをチェックしておりました。
するとですね、どうも話の初めに何回も「えー」「えー」って言ってるんですよ、クセで。自分が想像していた以上に頻繁に。
これはいかんなあと思って、ある回では
「自分のプレゼンを聞きかえしてみたら『えー』がどうも多いので、この回では『えー』と言わないようにがんばってみます!」とプレゼンの冒頭に宣言して始めてみたのです!
よし、では40分がんばろう!と思って私の口から出た次のコトバは、
「えーでは本題に入りますが…」
さっそく「えー」を使っていたw まあおかげで図らずも笑いがとれてその場は温まりましたが…。

…えーでは本題に戻ります。
そもそもは、前回までの「谷端川湧水ものがたり」で多用させていただいた、
豊島区郷土資料館研究紀要の第11号の「<調査ノート>豊島区の湧き水をたずねて」
に載っていた湧水池探し。谷端川近辺だけでなく、このエンガ堀周辺のものも2つほど取り上げられていたのでその現地探索をしておりました。

ちなみに探した湧水の一つは豊島区長崎6-4周辺。
そこ区境で、隣は練馬区の旭丘2-1です。
この間にエンガ堀がっ通っています。
Imgp6965

すぐ横を西武池袋線が通ります。
前出リバーサイドさんの記事では、この線路を越えた南、千川上水から取水した水の流れがエンガ堀、とのことでした。
確かに線路の向こうから流れが続いているような地形です。

今回の資料によると、その流れの途中にも湧水があったというわけなんですね。
ちなみに、先の写真を撮ったすぐ後ろには井戸の跡。
Imgp6966

まあエンガ堀はこの線路際からぐぐっと下って辿ることができるんですが、それは今回の主旨ではありません。どうぞ冒頭でご紹介した猫またぎさん、リバーサイドさんのブログにとて解りやすく書かれていますので、そちらをご参照ください。

ここでは、エンガ堀を横切る「ついで」にたまたま見つけた、美しい暗渠のことをお話します。

湧水地点からどっちにエンガ堀が流れていくのかな、ちょっとだけ辿ってみようかなと一応川を下る途中、長崎6丁目の5あたりで、なんとなく「廻りをうろつき」たくなって、ちょっと流路を外れてみました。(もともと「エンガ堀は今回のターゲットでなく、ここがエンガ堀だというのもあとで知ったくらい」だったので、いい加減だったんですねw)
すると、隣町(隣区)の旭丘2丁目に、こんな、私を誘って止まない蓋暗渠が!
Imgp6980_2

なんでっすかーこれは!
すぐさま入っていきたいはやる心を押さえて、まずはここに至る上流を確認しましょう。
いままだ辿ってきたエンガ堀といっしょなのか、そうではない別の流れなのかが知りたいし。
というわけで、興奮をおさえつつまわれ右。
おう!なんと上流にも蓋暗渠です。
Imgp6983

まあほかで言う蓋暗渠に比べると普通の「U字溝のふた」くらいのもんなんですけど、継ぎ目孔を塞ぐ加工がしてあります。
Imgp6985

ずっと奥まで繋がっていますが、
こっからちょっとプライベート感満載なので遠慮しておきます。
Imgp6986

上流がわに廻ってみましょう。
おお、このブロック反対側まで続いてる!
Imgp6987_2

さらに上流は。
Imgp6988

もう蓋暗渠はありません。
地形をみて遡上していくと、こんな駐車場スペースで西武池袋線にぶつかります。

Imgp6990

ここまでは、エンガ堀とは明らかに違う流れが西側に並行しているたことになります。

冒頭に書いた「長崎6-4の湧水」というのは本当なのかなあ…。
資料の通水地点がほんの1ブロック間違っていたとしたら…
そしてこの蓋暗渠の最上流、この駐車場あたりが本当の湧水地点だとしたら。
その湧水はこのしばらくエンガ堀と並行して流れる蓋暗渠の水源で…なんて文字通り我田引水すぎる妄想もわきあがってきます。

とにかく、このエンガ堀に並行する流れを、地名をとって
「エンガ堀 旭丘支流」(仮)と名付けておきます。

さーて、それではもう一度戻って、いよいよ最初の蓋暗渠発見地点から川を下ってみましょう。
Imgp6980_3

足を踏み入れると、もう、すぐにじめじめして苔だらけになってしまいます。
Imgp6994

ほとんど人が入ったことがないのでしょう。
新雪を踏んで進むような感覚で苔を越えていきます。
これですから。
Imgp6995

Imgp6996

美しい場所です。苔のせいもあるけど、なんだかとても「何かが確立された」不思議な世界です。
Imgp6997

ここまでくると片側がブロック塀からアルミの格子になったのでかなり解放感が出てきましたが、
Imgp6998
それでもこの狭さ・先行きの見えなさ・異次元感ですw
久々に「あれー、私はこのまま進んでしまっていいんだろうか」と不安な気持ちになりました。

さらに進むと、コレですからw
Imgp6999

「私はここにいていいのか」不安はさらに高まります。

両側の壁や植物の圧迫がなくなってちょっと気分的には楽になったのですが…。
Imgp7000

前方をよくご覧ください。
蓋暗渠上になにか架かっていますのがわかりますでしょうか?

そう、橋が架かっているんです。
Imgp7001

泣きそうになりました。

なぜなら、私ここまで自転車で進んできてるんですw
(7つほど前の写真では、愛車のタイヤも写りこんでおります)
ハンドルを切ったらハンドルがゼッタイ壁にぶつかるよな、という細暗渠を通り過ぎほっとしたのもつかの間…。
もうこうなったら車体持ち上げてこの橋を乗り越えるしかない。
まあそんなのは体力さえ使えば何とかなる。
しかし超裏路地で自転車を持ち上げている私を、たとえばこの橋を架けた隣家からだれかたまたま出てきて「あなた、ナニをやってるんですかこんなところで!?」なんて言われたら、頭が真っ白になってしまうことでしょう。

そんな不安と戦いながら、やっぱり私は自転車を持ち上げてこの橋をクリアしました。

クリア後振り返ります。風景としては大変美しい。
でも、自転車で入ってくるところではないです。

Imgp7001_2

しかし先はまだまだ。
Imgp7003

ほんと、今の橋越えで、自転車で入ってくるんじゃなかった感が自分の中で大きく膨らんでしまいました。そんな心理状態ですから、さっきよりも左右に余裕があるこの蓋暗渠道を見ても
「もしこのまま行き止まりだったら、道細すぎて自転車を反転させられないよなあ」。バックしていままでの道戻るのかなりつらいよなあ」
なんて不安がどんどんこみ上げてきます。

それでもやはりここの美しい苔蓋暗渠は見ていたい、どこまで続くのか見届けたい。
Imgp7004

造形的には杉並の蓋暗渠群に、トリッキーなインパクトでは川崎の蓋暗渠に負けますが、「全体的な調和感」ではこんな味わいのある完成された世界を作る蓋暗渠はみたことがありません。

などと、不安を克服してこの場所の美しさを堪能していると、唐突に終りがやってきます。
Imgp7005

この写真の奥が終点。旭丘支流のおわりでもあり、エンガ堀本流に合流する地点でもあります。

これが、わりと残酷な結果に。
ここ、扉があってしかもかぎが掛ってて出られません。
出口なし。袋小路(カルデサック)なんです…

Imgp7006

さいわい暗渠上1mくらいでは左右のスペースに余裕があったので、自転車を思いっきりバーベルみたいに持ち上げて方向転換。
よかった、軽い自転車で…。
アメリカあたりで「カルデサック」といえばちゃんと自動車が回天できるような丸っこいスペースがあるそうなんですけどね。ここは大変厳しい袋小路でした。入口ではあんな開放的に誘ってくれていたのに。

しゃあないまたさっきに橋を乗り越え、ハンドル曲げちゃいけない細道を抜けて出口に向かいました。

しかしここは独特の世界がある。
袋小路ならではなのかも知れません。明らかに異界。美しい異界でした。

ちなみに、エンガ堀本流からさっきの旭丘支流(仮)カルデサック蓋暗渠の合流点をみたのが
これ。

Imgp7017
本流より1mほど下を蓋暗渠が続き、さっきの私がそこにいたら、ここから見下ろすような高低差です。
よかった、さっき誰かに会って見下ろされなくて…。

より大きな地図で 杉並以北でまとめてみよう を表示

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2056 ・・・石神井川水系」カテゴリの記事

コメント

つい最近ここ行きました!
小虫が大量に浮遊、且つ臭気も強くて、とても美を感じる境地には至りませんでしたが・・
何か繋ぎ目とか苔とか言いようの無い感じです。ちょうど町丁界になっているんですね。

と言いますかここ自転車で通行とはびっくりです。橋で車体持ち上げとか、オフロードみたいですね。車体がスリムタイプ?

転回スペース、私はカルデサック→クルドサック、と覚えていました。
フランス語とイタリア語みたいな感覚でしょうか?(*^-^)

投稿: 谷戸ラブ  | 2012年4月25日 (水) 21時49分

ご紹介頂き有難うございます。

こんなところにこんな蓋暗渠があったのですね。しまった(笑)。

ちょっと考えてみたのですが、
この2つの水路、一方は湧水、一方は千川上水からの流路
ということはないんでしょうか。
(なんの根拠もないのですが・・・なんかそう考えると面白そう)

投稿: リバーサイド | 2012年4月25日 (水) 21時54分

これは全然気がついてませんでしたねえ。
本流からちょっとでも離れると意外と気がつかないです。
実に素晴らしい暗渠ですね。

lotus62さんはたまに自転車で入っておられますが、折り畳みですか?
ひょっとして、毎回自転車?

投稿: 猫またぎ | 2012年4月26日 (木) 10時18分

■谷戸ラブさん
わあ、ここ行かれましたか!車輪の跡ついてませんでしたかw?
小虫浮遊してますね、吸い込まないよう注意が必要ですw でも入ってすぐのコケムシ具合に目を奪われました(その後はちょっと後悔したけど)
まさか奥がああなっているとは思わず、また引き返すこともできず自転車で前に進むしかなかったんですww(自転車は、軽量仕様のシティサイクルです)
おっしゃる通りクルドサック、が読みとしては近いのではないでしょうか。カレーとカリー、レポートとリポート、メルセデストメルツェデスみたいなかんじw?

■リバーサイドさん
>一方は湧水、一方は千川上水からの流路
そうなんですよ、手元の湧水地資料を信じれば「千川上水引き込み水路(エンガ堀本流)横に湧水」となるんですが、この湧水地がワンブロック実はずれていた、となったほうがおもしろいwですよね。
しかしgooの昭和22年地図で見ると、ちょうど線路を北に越えた辺りから本流から旭丘支流(仮)が別れ、間の田を潤していたようにも見えてしまいます…。

■猫またぎさん
>本流からちょっとでも離れると意外と気がつかないです。
私も普段はそうです;;;。この時は、エンガ堀を辿ろうと思って現地に行ったらきっとスルーしていたと思います。
自転車は、半々くらいですね…。電車で現地に行こうとすると乗り換えですごく遠回り、ってケースの時は、まっすぐ自転車飛ばしていっちゃいたくなるんです。折り畳みだと輪行なんかできていいかもしれませんが、乗っているのはフツーのシティサイクル、と思って今調べてみたら、「クロスバイク」って書いてあった!なんか格上げされたみたいで嬉しくなりましたww

投稿: lotus62 | 2012年4月26日 (木) 11時58分

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