« 暗渠ハンター 谷端川沿い湧水ものがたり  わきみず通りにわきみずはあるか。 | トップページ | 暗渠ハンター 谷端川沿い湧水ものがたり 大山の駅から谷端川へ »

暗渠ハンター 谷端川沿い湧水ものがたり まだまだ続くぞつぎは中丸川

2012.4.14訂正:コメント欄にて谷戸ラブさんからご指摘いただき、川の名前を訂正し記事を修正しました。
この記事が初出時には以下「1」の川を「出端川」としていましたが、板橋区教育委員会「いたばしの地名」ではそれは「中丸川と呼ばれていた」としています。よって、初出時の「出端川」を中丸川として書き換えることにしました。
一方、次回取り上げようと思っていた大山駅近辺を流れる谷端川の支流を「大山支流」と呼ぼうと思っておりましたが、「いたばしの地名」ではこちらを「出端川」としていますのでここでもそれにならうことにします。

谷端川の「U」の字を越え、つぎは「ひ」という形の右翼のほうに流れるわけですが、
まさにこの近辺で重要?wな支流の二つをご紹介していきます。

それらの地形図はこちら。googleさま、東京地形図さま、どうもありがとうございます。

Photo_2

1 (出端川を訂正して)中丸川

谷端川の支流で、中丸地域を通っている中丸川。
冒頭で書かせていただいたように、wiki「谷端川」内でここは「出端川」として紹介されています。
初めはこの呼称を採用していましたが、谷戸ラブさんのコメントで板橋区教育委員会「いたばしの地名」での呼称を教えていただき、実際にその資料をみると確かにここは「中丸川」。こちらの呼称を採用させていただきます!

さてほんとうは先にもっと文京区寄りの支流をアタックしていたのですが、
これはそれより先に記事にしないとなあ、ということで行ってまいりました。

前回の「わきみず通り」支流と今回の出端川の間には、東からくる「境井田支流」というのがありますが、これは最近namaさんが書かれた記事をご参照いただければと思いますw

スタートは合流地点、谷端川の西前橋付近。
Imgp6754

ここからちょっと上流方向にで合流する、西に続く支流があります。
これこれ。
Imgp6755

なかなかいい感じの行く末を予感させる暗渠路地です。
Imgp6756

苔の緑が映えるなあ。
Imgp6760_2

この川の上に橋が架かっています。首都高速中央環状線の橋裏。
素敵。
Imgp6761

このちょっと南のあたりが、猫またぎさんからコメントいただいていた「金井窪」と呼ばれるところです。

これを越えてもまだ暗渠路地が続きます。

Imgp6762

一瞬開けて、ちょっとしらけた雰囲気になってしまいますが…。
Imgp6764

まだ大丈夫。こんな道が続きます。
Imgp6766

しかし、喜びもつかの間。その後は突きあたり。
Imgp6768

ここから川越街道を渡るまでは、もう地形を頼りに想像するしかありません。
さんざあっちいったりこっち行ったりしましたが、途中でご近所の御婆様にお話を聞くことができて、途中からやっと流れを特定。
板橋区幸町21の横のこの道。
Imgp6790

特に川に名前はついていなかったものの、ここはまぎれもなく川だった、ということです。
上流は千川上水につながっていて、昔はそれはそれはきれいな川で、土手にたくさんの草花が咲いていたとのこと。
昭和50年代には暗渠となったそうですが、それ以前は御子さんが学校帰りにナズナをとって遊んだりしていたそうです。また洪水にも弱くしょっちゅう川があふれ、そのためこの川端のおうちは川から何段か階段をつけて高いところに家を作ったそうです。

よくこんな御話を聞くときは「くさいドブだった」というパターンが多いのですが、ここはよっぽど美しい清らかな流れ、だったんでしょう。

さてこっからは千川上水までほぼ一直線。
Imgp6791

ちなみに、ここに来るまではこんな路地をくぐり抜けてきたようです。(ここから逆算した下流方向)
Imgp6827

上流はどんどん続いきます。
Imgp6795

まだまだ。
Imgp6798

マンホール多いなあ、やっぱし。
なんて思いながら辿っていたら、ついに「おしくらマンホール」発見。
Imgp6800

うれしす。

左右にゆるい谷地形を刻みながら、その真ん中を流れていきます。
Imgp6802

Imgp6805

横にはタクシーの営業所。
暗渠サインですね。
Imgp6808

この壁いいなあ。
Imgp6810_2

一直線にまだまだ続きます。
Imgp6813

が、直線はこれで終わり。
Imgp6815

この先千川上水まであとわずかなのですが、このあたりはちょっと流路がわからなくなります。おそらく板橋区と豊島区の区境が複雑な線を描いている、その上なのではないかと想像します。

まずは千川上水との分岐点に行ってみましょう。
この正面がそれ。
Imgp6822

なんだか不思議な空間。
Imgp6823

この右側がおそらく中丸川の先端です。
たどっていくとこんな。

この、千川上水との接続点の下流に湧水があって、そこが洗い場になっていたそうです。
どこかは特定できませんでしたが。

Imgp6824

途中はとらえるのが簡単でしたが、
最後と川越街道前後では難しい川でした。
でも途中で御話を伺った御夫人のおかげで、なんだたとても彩のある川に思えてきます。
中丸川にはこのほかに、ちょっと北に続く支流もあるとのことですが、それはまたいつか。

より大きな地図で 杉並以北でまとめてみよう を表示

|

« 暗渠ハンター 谷端川沿い湧水ものがたり  わきみず通りにわきみずはあるか。 | トップページ | 暗渠ハンター 谷端川沿い湧水ものがたり 大山の駅から谷端川へ »

2055 ・・・神田川水系」カテゴリの記事

コメント

こちらの流れ、流末は難問で追えてないのですが、訪れたことあります。

まっすぐが続いて「暗いけど前方の見通しのいい暗渠」の印象で。。

さて、幸町辺りの暗渠(タクシー営業所、コモディいいだ沿い)、手持ちの資料(いたばしの地名)では「中丸川」との説明がありましたよ。
以下引用です。
~水源は幸町辺りの涌水、幸町の飯田マーケットの南を流れ中丸町45番地を左折し直線で熊野町へ東進し、途中左へ少し曲がりすぐ右折し^^谷端川へ落ちる小川。行政上の川名ではありませんが中丸の人はそう呼んでいた~
 
lotusさんの地図で大山支流となっているのが出端川、と(いたばしの地名)では紹介されてるので、諸説あるのでしょうか?
何かごちゃごちゃしてしまい、スミマセン。

投稿: 谷戸ラブ | 2012年4月13日 (金) 09時19分

谷戸ラブさん
そうそう、暗いけど見通しのいい暗渠wでした。ここにきれいな小川が流れていたと思うとちょと幻想的…。
「いたばしの地名」はたしか我が家にもありました、帰ったら確認してみます!! 確かに中丸を通りますからその名前も納得ですねえ。しかも次回記事にしようとしている大山支流が「出端川」!? おおー興味深し!!どうもありがとうございます。ちなみに私は、wikiの記述を参考にここを出端川としましたー。ますます確認が必要ですね。

投稿: lotus62 | 2012年4月13日 (金) 12時54分

ここは、暗渠としてたどったことはありませんが、うろついたことはありまして、くっきりしたV字坂が非常に印象に残っています。

で、この辺に「金井窪」と呼ばれていた谷がどこかにあったという記憶がありますが(旧ふろっぐねすとさんのサイトだったかな?)、ここじゃなかったですかね。

ということで、今地図で探してみたら、ちょうどこの支流が山手通りを横切るところに「金井窪バス停」、山手通りを少し南に下ったところに「金井窪交差点」があります。
あと、ちょっと離れた板橋2-21に「かないくぼ保育園」。これは別の谷になりそう。

何だか投げっぱなしの情報になっちゃいまして済みません。
「金井窪」と「出端川」の関係が分かったら教えて下さいww

投稿: 猫またぎ | 2012年4月13日 (金) 16時46分

■谷戸ラブさん
「いたばしの地名」確認しました。wikiでなくこちらでの呼称を採用させていただきます!地元の教育委員会がたくさんの史料を元に書いているし。どうもありがとうございました。さっそくこれから記事の訂正にかかります!

■猫またぎさん
はい、確かにあります金井窪。私も初めはここでいう出端川(以下これを「中丸川」と改めます)がこの金井窪を通っていたんではないかと思っていました。しかし、現地では交差点名に残る金井窪のけっこう北側を中丸川が流れていました。
それと、ちょうど今「いたばしの地名」を読んでいたら金井窪のことに触れたページがありました。とても曖昧な書き方でうまく意味が読み取れないんですがw、金井窪の場合は大きな谷やくぼ地のことを指してはいないようですね…こういうのも珍しいですが。確かに地形図を見ても多少低いかなぐらいではっきりしたくぼ地が読み取れません。

投稿: lotus62 | 2012年4月14日 (土) 11時25分

おっと。私もこの流れ出端川と思ってましたよw
そうですか、中丸川だったのですね‥‥

上流端はおっしゃる通り、区界が流路だったのだと私も思います。
直線コースを遡っていった先の突き当り付近では、「カクカク」の様子から左クランクでしょう。
左折直後、水路のスペースが途切れ、そこの右側にあるお宅の庭を覗くと細いコンクリ蓋があったハズ・・・・
って、googleマップのストリートビューにばっちり写ってますw
http://maps.google.co.jp/maps?q=35.743113,139.694662&hl=ja&ll=35.743249,139.694619&spn=0.001171,0.002832&sll=35.74308,139.69469&sspn=0.000293,0.000708&t=h&brcurrent=3,0x601892b141a9c567:0xc969b293ad67517c,0&z=19

あと、南町48・49番地の境目から、47番地、50番地、59・60番地の境目を経て北東へ向かい、出端改め中丸川に合流する小さな流れもあったようです。
地元の方曰く「ドブだった」とのコトで、湧水があったのかどうかはわかりませんでした。。。ひょっとすると、本当に単なる排水路かもしれませんがw

金井窪は、わりとメジャーな地名だったらしいですね。
大山駅ができてからはそっちが有名になったという話を聞いたことがあります。
ちなみに、金井窪駅というのもあったそうな‥‥

投稿: Holive | 2012年4月14日 (土) 21時23分

>Holiveさん
やはり出端川…w どれが正解なんでしょうね。ちなみに、情報元はどちらでした?
コンクリ蓋URL、どうもありがとうございます。ホントですね!これは気がつかなかった!!へえー!!
それと、出端川改め中丸川の支流、そこでしたかー。手元の古い地域地図には確かにこの川に南から北上して合流する短い支流が描かれていたのですが、当日は時間切れで確認はできませんでした。情報ありがとうございます。確かにここのブロック内の土地割りは川跡っぽいですねー。
金井窪駅、どうも東京空襲の時に焼けてしまってそのまま消滅、という駅らしいですね。

投稿: lotus62 | 2012年4月16日 (月) 11時40分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 暗渠ハンター 谷端川沿い湧水ものがたり まだまだ続くぞつぎは中丸川:

« 暗渠ハンター 谷端川沿い湧水ものがたり  わきみず通りにわきみずはあるか。 | トップページ | 暗渠ハンター 谷端川沿い湧水ものがたり 大山の駅から谷端川へ »