暗渠ハンター 龍のおなかみたいなコンクリ蓋暗渠を鑑賞しようシリーズ①上荻3丁目の物憂げな3本の暗渠
秋口から年末にかけていろいろ書きたい記事がたまってるんですが、やっぱなんとなく新しい(いまだテンションを維持してられる)暗渠をすぐにでも記事にしたくなっちゃうんですよねえ。
…ということで、今回はこの年末年始にちょろちょろっと廻った、善福寺川の支流の蓋暗渠いくつかを、鑑賞メインで行ってみたいと思います。
やっぱ杉並すごいです、コンクリ蓋暗渠天国。
善福寺川をすらーっと散歩しただけで、ここに注ぎ込む支流のコンクリ蓋暗渠をたっくさん目にすることができます。
そこで今回から2~3回は
「2012辰年記念・(龍のおなかみたいに見えなくもない)コンクリ蓋暗渠を愛でるシリーズ」
としてご紹介させていただくことにします。
本日の初回は上荻エリアを。
青梅街道と環八が交差する四面道、この西に八丁という交差点がありますが、ここから南に下った上荻3丁目には、3本の善福寺川支流暗渠があります。3丁目で3本。憶えやすいですね。試験に出そうです。
これらはすべて青梅街道の尾根筋から一直線の軌道を描いて善福寺川の作る谷に突入しています。おそらく近辺の宅地造成の時代にもともとの用水路・排水路をぴしっと付け替えたものなのでしょう。手元の「東京時層地図」では昭和30年代前半にその水路が記されています。
では3本のうちの一番西、つまり善福寺川上流から順にいってみましょう。まず1本目。上荻3-27あたりから南下する暗渠。
緩い斜面の途中、ここからいきなりはじまります。おそらく近辺の地主さん所有の駐車場の横。
赤い鉄柱とまっすぐ伸びるコンクリ蓋暗渠の直線構成がなぜかロシア構成主義みたいに美しいところです。<かなりツボw
世田谷の暗渠ではこんなふうな「まわりからそっぽを向かれる孤高の暗渠」が結構ありますが、ここもそうですね。
だれからもありがたがられない・だれからも歓迎されない川、というよりそれはドブ。
この寂寥感に私の体のどこかが共鳴するようです。
その先はすぐに善福寺川と合流。
合流口は(写真ではよく見えませんが)すでに塞がれてしまっているようでした。
そして東にちょとずれて、2本目。
上荻3-25、頌栄保育園あたりからみられるコンクリ蓋暗渠です。
保育園脇からいきなり始まります。
誰のために何を守っているのかよくわからない、コンクリ蓋暗渠の上の赤いパイロン。
おつかれさま。
三連発の最後は、合流口から辿っていきます。
ここも埋められてはいますが、
川に近い一区間はアスファルトで埋められています。
が、この手前の石階段の半端な埋まり具合がいい。
ワンブロック向うからはいよいよストロングタイプのコンクリ蓋が登場します。
写真の手前のほうでコンクリの幅が切り替わっているのも見どころですね。
以上、コンクリ蓋をたっぷり鑑賞するシリーズの第1回は物憂げな上荻の3本の暗渠でした。
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コメント
龍のおなかと年賀結び付けるの、いいっすね!w
橋裏もものによっては龍のおなかですぜ、ダンナ。
投稿: nama | 2012年1月13日 (金) 19時08分
namaさん
お、あんがとございますw いっそリアル年賀状もコンクリ蓋にしとけばよかったかなと。
そうですねー、橋裏も確かに龍のおなかですね!
どこかの橋裏は通るたびに美しいなと思うんですが、ここ半年くらいはなかなか特集するまで手が動きません。
なんかブログのタイトルは大括りなのに結局ここんとこ暗渠からみの話しかしてないしw
投稿: lotus62 | 2012年1月17日 (火) 08時52分
今さらながら、この記事に反応しました。
以前、西荻窪で用事があって、そのあと川沿いに荻窪まで歩いた時に実のこの3本が気になったのですが、時間の都合で「また今度」としてたものでした。
どれもさほど長くはない支流だったのですね。
でも、そのうち見に行こう。
投稿: まさぼう | 2012年5月 8日 (火) 11時09分
まさぼうさん、コメントありがとうございます。
そうなんです、こちら3本は青梅街道の台地方向から斜面を伝ってくるだけの、すぱーんとした短い暗渠でした。3つ辿ると、なんともミニマルミュージックを聴いているような気分になりますw
ちなみに対岸には城山、という山があるせいか多少複雑(かつ表情豊か)な暗渠があるようです。
これはnamaさんが以前 西荻窪ひみつ暗渠 善福寺川城山下支流(仮) として取り上げてましたね。→ http://kaeru.moe-nifty.com/ankyo/2012/02/post-6137.html
投稿: lotus62 | 2012年5月 8日 (火) 12時36分