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暗渠ハンター 館林で咲く蓮と「清流通り」の暗渠の旅

なんか旅行記みたいな地方ネタが続いてしまいますが、
せめて夏のうちに書いておきたかったので。
(すでに夏ではない、というご指摘もあるでしょうがw)

7月終わりに、館林に行ってきました。
もともとは、別の日に群馬県の大泉町・ブラジルタウンに行ったんです。
本場のブラジリアンソウルフード食べたり
ブラジルテイスト溢れるスーパーマーケットで買い物したりしたくて。
都心からはか細い私鉄に乗っていくんですが、
その途中のちいさな駅に貼ってあったポスターがこれ。(注目は真ん中)
Imgp1565

館林 城沼花ハスまつり

どうやらハス満開の沼があって、
そこを船でがしがしっと進んでいきながらハスが見られるらしいんです。
おおーこれは!!と思って写真に撮って、
改めてこっち方面に遠出してでも行かねばなるまい!

というワケで、わずか2週間の間に群馬県に2回も
日帰り観光に行ってきた、っつわけなんです。

館林駅で降りてバスで件の「城沼」に向かうつもりでしたが、
なんとこの日はもうバスがないとのこと。
(クルマ以外の観光客にもうちょっと優しくしてもいいんじゃないだろうかw)
なので、てくてくと20分以上あるいて城沼まで向かいます。
まあ結果的には途中で思いもかけず蓋暗渠とか見られてよかったんですが。

これは市立第二小学校脇の蓋暗渠。
Imgp1785

この話はまた復路で触れましょう。

で、沼に到着。これが城沼です。
Imgp1827

で、こんな船に乗って沼の蓮を見て回るわけです。
Imgp1788

もう7月終わりともなると蓮の見ごろも終盤なのか、
すっごく空いてました。
20人はゆうに乗れる船に、この時の乗客はたった6人。
まあゆったり見られるからいいかw
舟はこんな風に蓮の合間を抜けて進んでいくのです。
Imgp1799
この写真でおわかりのとおり、
残念ながら蓮はあちこちに咲き誇っているわけではありませんでした。
実はこれ、単に旬が終えたわけではなく、
前の週に関東を襲った台風の影響だとのことです。

知りませんでしたが、蓮の葉っぱは
「裏側に水が付く」のを極端に嫌うそうです。
形がよく似た睡蓮の葉っぱ水にぷかぷか浮いているのに、これは意外な事実でした。
(たいていの草花はそうなのかもしれませんが)蓮の葉っぱの裏が水に浸ってしまうと、呼吸ができなくなり枯れてしまうのだそうです。
この沼が台風で増水したときに、
蓮の葉っぱもその泥水につかり
水が引いた今もあちこちで泥まみれになったままたくさんの蓮が枯れてしまっています。
Imgp1807

…泥の中であんなに立派な蓮根を持っているというのに、
葉っぱは泥にデリケート。
何かを示唆しているようでもありますね。
示唆していない気もしますね。

そういう状態ではありましたが、
まあ満開とは言わずともあちこちで船から見上げるように眺める蓮は
やはり趣があるものです。
Imgp1794

それと、この時のワタシ的大発見!
蓮って、茎の断面まで「レンコン」の形してるー!!!!
Imgp1798
どうですかみなさん、これご存知でしたか!?

枯れてしまった蓮が多かったのですが、
まあそれでも「城沼花ハスまつり」の期間中でもありますから、
近くのレストハウスでは「蓮パスタ」(お皿の上に蓮葉が敷いてある)
Imgp1822
や「花ハス御膳」
Imgp1825

Imgp1823
なんかも食えちゃうわけです。
美味かったです、とても。

まあそこそ満足して、また遠い駅までの道のりを歩きます。
土地勘がないので行きはひたすら「解りやすい道」を歩きましたが、
だいたいの方向感覚が得られた帰り道は
あえて裏通りを歩いてみることにしました。

館林は一部に古い町並みもあって、
なかなか味があり、
こんなお屋敷もしっかり保存されています。
Imgp1832
これは「鷹匠町武家屋敷」。
どうやらこの屋敷から暗渠が通っているようでした。
Imgp1833

さらにその先をてくてく歩いていくと、
江戸時代ではないですがこんな家も。
Imgp1836
そもそも館林って歴史のある街ですからねえ…。
まあ歩いてみるもんだね、なんて思いながら
この家の前を通過しようとしたとき、
衝撃の風景が!!!

この道から「渓谷」が始まり、
そこにはしご式開渠が横たわっていたのです!
見よこのサビ錆ガードレールのあちら側を!!!
Imgp1837
おおーなんだこりゃー!

ガードレールの端から「谷底」に近づいてみます。
あちら側に行って、さっきの撮影ポイントを振り返ったショットがこれ。
Imgp1839
なんと、函渠がさっきの足元を貫いていました。
そして「森田屋支店」(この店も入ってみたかったが、
店内では大人数の村の寄合的な酒盛りが繰り広げられているようで
とてもハードルが高かったのです)の横にそれは吸い込まれていくようでした。

上流は後にして、まずはこの谷を追ってみましょう。
すこし離れた所から撮影するとこんな具合です。
Imgp1854
函渠の接合地点からいきなり深い谷が刻まれているのが
お解りでしょうか。
ここを流れる水はとても澄んでいて綺麗です。
Imgp1856
また、函渠からは殆ど水が流れてきていませんが、
ここから下流は結構な水量の流れが起こっているようです。
Imgp1857
どうやらここで水が湧いているようです。
そして函渠は、この上流の生活排水をここに流し込むために
後付けで接合された様子ですね。

この先はさらに谷は深くなって、
住宅の間を潜り抜けていきます。
Imgp1841
ああーもうここから先は追えない…。
Imgp1845
この先に回り込んで下流を確認できるところを探してみます。

住宅の間からさらに個人宅の敷地を通って
ここに出るようです。
Imgp1847

おっと。
気づけばここは、さっきの武家屋敷から始まっていた暗渠です。
ほほーここにつながっていたか!
さらにこの先は、行きがけに見た市立第二小学校脇の蓋暗渠につながっておりました。
そうかそうかそいうことか。
地図が頭の中でつながる悦び!

さてさて、またさっきの谷頭に戻って、上流探しにチャレンジ。
しよとしましたが、「森田屋支店」のその奥は
さらなる谷頭どころか水路跡さえもはっきりしません;;;。
これが森田屋支店の裏側なんですが、
全く手掛かりなし。
Imgp1851

だめだこりゃ、と諦めてもう一度谷頭に戻り、
駅に向かって歩き出したところに、
こんなサイン発見。
Imgp1860
「清流通り」。
うわーこの通りはそういう素敵な名前がついていたんだ。

まあ確証はないですが、やっぱりはじめのガードレール下からは、昔から綺麗な水が湧いていたのかもしれません。
その清らな流れにちなんでのこの命名なのでしょうね。

さてまた駅目指して歩き始めます。
町並みは、こんな建物(旧二行地見番・昭和13年)
Imgp1863

とか、こんな建物(昭和30年代?)
Imgp1862
とか、こんな商業施設(昭和40年代?)
Imgp1866
なんかが混在してて、ちょっと目くるめくような感覚。

きょろきょろして歩いていると、
こんどは割と正統派の暗渠路地を見つけました。
Imgp1867
入ってみましょう。
Imgp1869
細いですが、
どうやら立派に通り道として機能しているっぽいです。
雑草もあまり生えておらず、
所々にこれに面したおうちの出入り口があるし。

程なく、急に開けた場所に出ます。
青梅天満宮でした。
Imgp1871

この暗渠は、青梅天満宮の参道と垂直に交わっていますが、
その交点がここ。
Imgp1872
参道にかかる小さな橋跡ですね。
いいもの見つけました。
同じ橋を参道の上から、入り口に向かって眺むるの図。
Imgp1877

この辺の風景もすごいです。
おそらくアパート?おそらく現役。
古今入り混じった廃墟感のある街。館林。
Imgp1876

さらに駅に近いところにも、突然現れる谷に開渠。
(美容室キャノンの看板手前がそれ)
Imgp1888
覗き込んだところ。
Imgp1887 

先ほどからの暗渠は全て南に向かって流れ、
市内を通過して城沼に至る鶴生田(つるうた)川に向かっているようです。

この街並みの付近には、今回あえてご紹介しませんでしたが
竜の井
青竜神社
などの湧水ポイントもいくつか。
ん?青竜?? せいりゅう→清流?
考えすぎかw?

さてさてところで、蓮の実って、食べられるのはご存知でしたでしょうか?
城沼の蓮見船・船着場のお姉さんに、
そう教えられ「食べてみて」と勧めていただきました。
お姉さん何度も曰く「初恋の味」w

あまりそうは思えませんでしたが、別の味として美味しかったです。
でっかい松の実に近い感じかな。
たくさんいただいたので帰りの湘南新宿ラインで
ビールと共に食し、初恋の味の定義について
想いを巡らせてみるのでした。
Imgp1891

より大きな地図で 館林の水路 を表示

あ、それと、久々にANGLEを使ってみましょうかね。

中程でご紹介した、森田屋支店のところから湧きだして渓谷を作り、
第二小脇を通って鶴生田川に合流する川を
「鶴生田川 森田屋支流」と名づけ、そこだけとりあげておさらいしてみました。

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コメント

ぬゎー。館林ってこんないいところだったんですか!東京では見られないこの開渠の造形。街並み。行きたいです館林。特急りょうもうの指定券買って行きます!

投稿: 俊六 | 2011年9月19日 (月) 16時02分

>俊六さん
館林、思いがけない楽しさがありました。
っていうか、もう暗渠や水路の楽しさを知ってしまったら、日本どころか世界中どこへ、どんな鄙びたところへ行っても楽しめる気になっていますw

投稿: lotus62 | 2011年9月20日 (火) 16時40分

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