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暗渠ハンター 三田用水の果て・猿町川(仮)②城南五山のこと

前回の続きです。

この下池の裏からさらに谷を登ります。
Imgp9140

古地図では、この道からさらに西にある窪みに流れが変わるのですが、
そこには今は道がなく、遡れません。

それに、ちょっと面白そうなのですこしこの道を北上してみます。

この道には、品川方面の台地に上がるほうにいくつもの
個性的な階段があります。

これとか。
Imgp9145

こんなのも。
Imgp9146

これをちょっと上がってみましょう。
Imgp9147_2

古い雑な石で造られた階段。
味がありますね。
Imgp9149

なんか、歩いていると
古い童謡が聞えてきそうな感じの。

このあたりにはこんな階段が数本あるのですが、
これらのうちのひとつは松本泰生さんの「東京の階段」にも
取り上げられていました。

付近の掲示板を見ると、
どうやらこのへんは「袖が崎」と呼ばれた地名らしいです。
確かに地形図をみると、
いわゆる「サッ」。岬の形をしています。

さてここから猿町川の谷を、隣の台地、山から見下ろしてみましょう。
猿町横、西側には旧島津家のお屋敷・島津山があるのです。

ちょっと横道にそれますが、
この品川近辺には昔から「城南五山
と呼ばれる5つの山があります。

ひとつは五反田駅から近いところにある、
池田山(池田山公園でおなじみ)。
そしてその山手線際の花房山
そして、今日際をたどってきた御殿山。
さらに北品川のあたりにある八つ山。
そんで最後が、これらのまんなかへんに位置する島津山です。

1

ちょっとここで話題が逸れますが…。
上の「城南五山」。
ご覧のとおり池田山・花房山・御殿山・島津山は現地が特定でき
その山っぷりを確認できるのですが、
八つ山だけはそうはいきません。
江戸時代の東京湾埋め立てで
そのほとんどが削られてしまったからです。
ググってみても、山の現物が確認できないために
「あのへんです」「そのへんだろう」「ここですがな」と
いくつか説が入り乱れているようで、
私もどれを採用していいのか迷いました。
品川駅の南の、山手線に架かる2本の跨線橋は
「八つ山橋」「新八つ山橋」という名前ですし、
山手線に沿って五反田方面に抜ける通称ソニー通りには
八つ山の坂という名前の坂もあります。
でもこの坂なんて、モロ御殿山じゃん、という気もしますし…。

そこで、IVM法(invisible to vissible mapping)©lotus62 2011
という手法を使ってlotus説を作ってみましょう。

まあグーグルマップで、「八つ山」という名前がつく
公共施設・商業施設をプロットしてみて、
あぶりだしみたいにしてみるということなんですがw

大きな地図で見る

まあこれを見ると、今の北品川駅付近からその東北方面一帯、
というあたりなのでしょう。
(五反田方面に一か所商業施設がありますが、これは
「八つ山通り店」という道路名を冠したものなので除外します)
こう考えると、もしかしたら
「八つ山の坂」「八つ山橋」「新八つ山橋」という名前たちは、
八つ山に通じる坂とか橋、
という意味でつけられたものなのかもしれません。

以上、IVM法 ©lotus62 2011による失われた「八つ山」考でした。

これら5つの山、もともと名園を誇る大名屋敷で、
昔からのステータスの残る山、だそうです。

現在はこの島津山も、主には清泉女子大その他寺社仏閣や
多数の高級住宅地となっています。

さ、島津山にちょいと登って猿町川の谷を眺めてみると…

Imgp9158

この下が猿町川の谷。向こうが上流方向です。

そして下流方向はこちら。
Imgp9160

はるか向こうは目黒川…のはず。

実は事前に古地図を見ていたのですが、
この島津山の反対側には昔池があった模様です。
猿町川の流路を離れて(ってかあとはしばらく道がなくて
この谷を追えないので)、
その池の跡を見に行くことにしましょう。

次回最終回は、その寄り道の池から
三田用水のヘアピン部分までをご紹介します。

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2021 ・・・目黒川水系」カテゴリの記事

コメント

待ってました。この後半のルート。

今回出てきた1個目の階段が、「東京の階段」に載っている方ですね。
タモリ倶楽部にも出てきた階段ですが、残念ながら道幅が少し広げられて、「東京の階段」に載っている写真やタモリさんが登った時とは形が変わってしまっています。

2個目の階段は、私の好きな抜け道階段です。
谷の西側にも1本抜け道があって、これもなかなかいいんですなあ。

あまり注目されることのない谷ですが、なかなか面白い谷だと思います。

投稿: 猫またぎ | 2011年4月13日 (水) 09時50分

猫またぎさん
あ、やっぱこれが「東京の階段」の…。実はおっしゃる通り本の写真と微妙に風景が違っていたので、
確信が持てませんでした。
しかしさすがお詳しいですねw

もう予約投稿はしてあるのですが、
次回はその西側の谷を抜け道からとおって谷頭まで迫る感じになりますー。
お楽しみに!
島津山の両岸、すごく面白かったです。

投稿: lotus62 | 2011年4月13日 (水) 18時38分

城南五山?初めて聞きました。
京都五山や鎌倉五山は寺格制度による名刹を指しますが、寺もないのに五山とは???
不動産屋の考案造語ですね。江戸時代には府外だし城南というには遠すぎますもの。単に山のつく地名なら、江戸城のすぐ南に愛宕山という、有名な山がありますよ。

投稿: あいす | 2013年6月25日 (火) 13時25分

あいすさま、コメントどうもありがとうございます。
私は本文中で「昔から」言われていると書きましたが、昔とはいつごろかという点は全く曖昧でしたね。不確かな表記をしてしまったことについて、お詫びいたします。すみませんでした。確かにこの「城南五山」は近代の不動産業界の「セールストーク」なのかも知れませんね。
それぞれの山は大名屋敷だったりしてそれなりの「由緒」があるようですが、「城南五山」自体に由緒があるかどうかは全く別問題ですね。
いい加減な情報を表記してしまって申し訳ありませんでした。
どうぞ今後ともお気づきの点あればご指摘いただけるとありがたいです。
ぜひまた遊びにいらしてください。

投稿: lotus62 | 2013年6月25日 (火) 14時03分

あいす っていう指摘したがりが文句つけているだけで、
実際に住んでいる地元の人は城南五山で通じますよ♪

投稿: 近隣住民 | 2015年1月15日 (木) 15時53分

近隣住民さま、コメントどうもありがとうございます!
地元の方にも浸透してるんですね、城南五山。
なんかいいですねえ、
「この前花房山のサイトウさんにイチゴたくさん頂いちゃったのよー」とか
「島津山んとこの蕎麦屋で昼に待ってます」とか
「今夜は五山対抗麻雀大会でもどうだい?あ、一人余っちまうなあおい」とか
地元の人たち言ってるのかなあ…(←言ってないw)。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします!!

投稿: lotus62 | 2015年1月15日 (木) 16時06分

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