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2011年3月

暗渠ハンター マナイタ学会真冬のFW⑥お花茶屋の3本並行暗渠と夜の新宿

Imgp9043 さあ今日はマナイタ学会FWの最終回、いってみましょう!

立石バーガーを後にした一行はお花茶屋方面に向かいます。
もうこのあたりになると疲労の第2次ピーク
(第1次は午後3時ころの遅い昼飯前)で、
いったいお花茶屋までの細い路地、どこを通ったのか
正確に思いだすことが困難になっていますw

ですが、途中で出会った印象的な物件としては、
こんな赤トタンの家とか。
Imgp9026

なんか古い色褪せた赤色の建物って、
不思議とかっこよくって目に留まるんですよね…。

そんでつぎはこれ。
大径マンホールです。
いままでの物件と違って、かなり輪郭がぼやんとしたタイプ。
Imgp9027

どうもあとから調べたら、
我々はこのとき宝町2丁目あたりをうろうろしていた模様です。

これは看板一体型の車止め。
Imgp9033

杉並・世田谷あたりと違って
派手に自己主張しているタイプですね。

これはお花茶屋に向かう道にあった車止め。
黄色いボディの先端に「車両進入禁止」マークが描かれ、
これも小さいながらにきちんと主張が見られます。
Imgp9035_2

この道、お花茶屋駅に地下づくにつれ、
本格的な暗渠の体を見せてくれます。

車止め前にできたごみの山。
しかしそれでも「ここは暗渠!」という主張は
健気に忘れません。
Imgp9036

その先がこれ。
そういえばこの車止めの形ってあんまり見かけたこと
なかったな。
Imgp9037

そして駅前に出て、
こんな形で京成線の線路を越えて北上していきます。
これは、千間堀という名の用水でした。
Imgp9038

なんか両脇に小さく花が咲いていて、
ちょっと乙女チックな暗渠ですね。
さすがお花茶屋。

千間堀は、篠原堀という名もあったそうです。
葛西用水や中井堀と3本並行して流れる珍しい堀。
「川の地図辞典」(之潮・菅原健二著)によると、
この堀は江戸期に将軍家の鷹狩用の鴨の餌付場として
作られたといわれる、とされています。
んで、明治期から農業用水になったと。
それにしても狭いところに3本並行ですから、
なんかちょっと贅沢、というかほんとに
そんななんかいなと信じられない気持ちにもなりますw

千間堀、その先はこんなふうにまっすぐにまっすぐに
北上。

Imgp9043_2

ちなみに振り返って、
線路を越えたところはこんなふうに、
よくある自転車置き場になっております。
Imgp9041

この堀の途中で、
「おしくらマンホールもどき」をみつけました。
今までは両眼同じ素材のものばかり見てきましたが、
これは片方づつ違った素材なので
ちょっとびっくり。
珍しい物件です。お花茶屋1丁目の21あたり。
Imgp9044

途中、「葛飾区郷土と天文の博物館」に寄って展示をみて
資料を漁ります。
そこで3連用水の残り二つである葛西用水・中井堀を横切って東に移動。

このあたり、大型幹線道路の東側が中井堀、
中央分離帯が葛西用水、
そして幹線道路から一本東に入った生活道路が
さっきまで歩いてきた千間堀、と3本の用水が並行しています。

ちょうど我々が葛西用水で渡ったのは「曳舟中之橋」というところ。
Imgp9049

これは中央分離帯に残っている
まあモニュメントというか…・
Imgp9048

葛西用水の名残みたいなもんですね。
ちなみに、この葛西用水の別名が曳舟川。
だからこんな橋名なのでしょう。

博物館で小一時間展示を見て
(っつか休憩してたっつかw)
外に出ると、もう真っ暗でした。

実は今日は新潟からも参加された方がいらしたのですが、
予定時刻を大幅に越えている行程にやむなく
途中で新潟帰還のため離脱。
ほとんどお話できませんでしたが
またお会いしましょう!

この直後の見どころは戦時中の高射砲跡。
なんとふつうの駐車場のなかに
高射砲の跡が残っているという
驚愕の事実!!!!
Imgp9053

このあたりは「暗渠さんぽ」のnamaさんが詳しいので
お譲りしますw

さてこの後はスリバチ会長も離脱、
これを機にFWも終了・解散かと思いきや…

すでに午後7時を回っていたと思いますが、
もうちょっと続きます。
環7を越え、中川を越え、
我々は新宿(にいじゅく)へと向かいます。

新宿の日枝神社あたりをうろうろ。

もはや目的さえも忘れかけている疲労の嵐の中でしたが、
日枝神社を離れ国道6号線ぁらちょっとだけ北に入ったところに
疲れも吹っ飛ぶ興奮物件を見つけて
飛び上がりました!!!

こんな道にあるんですが、
Imgp9058

ほらこれなんですよ。
Imgp9057

金阿弥橋、という橋跡が残っていました。

サービスショット。
後姿も。
Imgp9059

実はこれ、
同じ頃に現地に行かれた猫またぎさんも最近記事にされていました
こちらは昼間の写真が載っていますが、
昼と夜の印象があんまりにも違っている&
この時疲れがピークをはるかに越えていたので
この物件と出会ったことさえ夢の中だったような気がする
ためか、
猫またぎさんの記事で金阿弥橋が出てきても
どっかちがう金阿弥橋なんだろうなあと
なかなかここと結びつきませんでした。
(猫またぎさんへのコメントもそんなとぼけた調子で書いています<私)

このあとは、先の猫またぎさんの記事を逆行するように
新金貨物線を北上し金町に向かうことになります。

二本ほど貨物線をくぐる開渠の用水跡も見たのですが、
ちょっと暗くって写真がうまく撮れませんでしたね。
Imgp9062_2

Imgp9064

以前からこの貨物線には魅かれていたので
あとでもう一度リベンジリポートをします!
Imgp9063

こっから金町まで歩いて、
とうとう解散。
ひゃーさすがに疲れました、30㎞弱の行程。
解散後は金町駅前でレバ刺し食べて栄養補給です;;;;。

Imgp9066

長かった一日の行程はこちら。
ご一緒させていただいたみなさん、
マナイタ学会F沢主宰、どうもありがとうございました!!!
ってかおつかれさまでしたーw

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暗渠ハンター マナイタ学会真冬のFW⑤あっちこっちのクルマ止めと立石バーガー

さらに、シリーズは続きます。

堀切菖蒲園から近辺をまたうろうろ。

水色のクルマ止めも鮮やか。
Imgp9012

基本的にはこんなステンレスタイプの
新しめのクルマ止めが多いのですが、
あちこちで暗渠が確認できます。
Imgp9015

Imgp9017

ほんとにこの辺は用水路でくしゃぐしゃだったんだろうなあ、
と昔が偲ばれます。

おお、惑星直列型のマンホールも。
Imgp9019

そしてこの裏にあるのが、「手動販売機」でおなじみの
立石バーガーです!

実は私も立石バーガーについては
・なんか「手動販売機」という触れ込みの
・変なハンバーガー屋さんが
・立石というよりはお花茶屋とか堀切のほうにあって
・なんかB級っぽいかんじで有名
くらいの予備知識しかなかったんですが。

これが笑っちゃうくらい面白かったんです。

立石バーガーの実物を知り、
いくつか箇条書きで説明をしますと
●ハンバーガー屋さんではなく実は普通のパン屋さんっぽい。
●おじさんが一人でやっている。
●商品は、ハンバーガーだけでなく、
●いくつかパン系の商品がある。
●あろうことが食パンまで売っている。
●対面で販売するのでなく、楽しい仕掛け窓口で商品を売る。
●窓口は商品によって違っていて、仕掛けも違っている。
というお店なのです。

ファサードがこれ。
Imgp9024

そしてこれが主力商品と思われる「立石バーガー」を販売する窓口、
いや「販売機」です。
Imgp9021

ここにお金を入れると、
どうやらお店のおじさん(写真をよく見ると店内に見えます)が
金額を確認し、
なんか遠くから操作してこの取り出し口からばこんと
商品がでてくる仕組みです。
遊んでるんかい、おじさんw!

まあそのツッコミどころ満載のB級オートマチック具合が最高で、、
ついついいろんな商品が出てくるところを見たくなってしまうわけです。
あ、ちなみに出てきた「立石バーガー」がこれ。
Imgp9022

違う「販売機」で私が買ったのがフィッシュバーガー。
Imgp9023

このほか、CDプレーヤーみたいな円盤から出てくる
パンケーキなんかも売ってます。

そしてこれは食パンの販売機、名付けて
「ジャンピング食パン」w
Imgp9020

なんかどっかから食パンが投げ出されてくるようで、
一行の期待と注目をひときわ集めていました。
(でもこの後の行程で荷物になりそうだから
実はみな実際に買おうという勇気がイマイチでない)

なんだろうね、これどうやって出てくるんだろうねと
あれこれ想像しているうちに
我慢できなくなった隊員が一名やっと現れたのですが、
あいにくこの日は食パン売り切れ、
ということで残念ながら体験はできませんでした。
それにしても、
なんだかどっかの工業高校の文化祭で出店している店みたいに
に楽しいところでした。

あ、なんか今回は立石バーガーの話ばっかりで終わっちゃったよw

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暗渠ハンター マナイタ学会真冬のFW④堀切菖蒲園駅の「家蓋」暗渠

再開の前に。
今回の震災被災者のみなさま、心からお見舞い申し上げます。
また救援や復興に関わっていただいたすべてのみなさまに、心から敬意を表します。
たいへんな状況の中、我々のために最大限のお力を頂きまして
ほんとうにありがとうございます。

いまだ大きな悲しみを抱えてらっしゃる方もたくさんいらっしゃることと思いますが、
少しでもなにかの慰みにでもなればと、
細々と更新を続けさせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

さて、シリーズ4回目です。
前回は古隅田川支流の開渠工事を見ましたが、
こんどは「水車」から314号線を渡って東側へ。
小菅3丁目の交差点からちょっと東に進めば、
堀切菖蒲園駅からぐぐっと北上してくる暗渠に
出会うことができます。
これは西井掘という用水の暗渠。
Imgp8966

すこしナナメって、308号線という
堀切菖蒲園駅前に続く幹線道路に
くっついたり離れたりして続いていきます。

ここは幹線道路に出たところ。
Imgp8969

赤いところがいかにも怪しい暗渠スペースです。

この時点ですでに時刻は3時ころ。
昼食も摂らずに歩いていたので、
1時間ほど前から
「もうどこでもいいから休もう、ヒルメシくおう」
という意見が大勢を占めていました。
しかし歩くところほとんどヒルメシやが見当たらず、
一行は葛飾における昼食難民と化していたわけです。
実はこの西井掘暗渠を見つけるまで少々迷ったのですが、
その間の20分くらいはマジで記憶も朧…
というほどくたびれてましたw

ですが我々はついにこの通りで「ジョナサン」を発見セリ。
主宰は行程消化のためあまり積極的に
ヒルメシを望んでおられませんでしたが、
一行の強い「願いまーす、願いまーす!」要請により決定。

もしここでジョナサンに寄らなかったら
きっと暴動が起きていたであろうw

概ね一時間ほどぐったりと休憩。
大ジョッキのビールが美味かったこと。
しかしこの後どんだけ歩くことになるんだろ…。
誰もが先のことを不安に思いつつも
ひと時の駄休を貪る素敵な時間を過ごしました。
予定の行程のまだ半分も来てないなんてw

さあ歩き続けましょう。
ふたたび南下を開始。
西井掘暗渠は308号線のほんの少し裏手を
道に並行して続いていきます。
Imgp8970

幹線道路と暗渠に挟まれたスペースには、
椅子がずらり。
バス停の待合室、になっているようです。
Imgp8976

このへんに架かっていた橋の名前は
主宰のF沢さんがほぼコンプリート下調べ済み。
しかしもう痕跡はほとんどありません。

いよいよ堀切菖蒲園駅に近づこうかという
交差点に差し掛かったその時!
これ、橋跡ですよね…・
Imgp8982

という小さな痕跡発見。
うおー。

なんて喜んでいたら、
交差点の向こうにはこの数倍もの衝撃的な物件が
待っていたのです。

道渡ったら、こんなんなってました。
Imgp8983

うおー。

重厚なコンクリ暗渠です。
おまけにコンクリのキューブ足つきの車止め。

さらにその先には蓋暗渠です!
Imgp8985

盛り上がった場所に蓋暗渠が架けられていて、
ますますその存在感を露わにしています。
はあー疲れも吹っ飛ぶなあ。という見ごたえのある一件。

しか-し。
まだまだ先があった。

よくみりゃこの先、家が半分暗渠の上に乗っかっちゃってない?
Imgp8985_2

そうです、これは、かつて猫またぎさんが記事にされていた
蓋暗渠、しかも蓋の一部が家となっている物件でした。
この猫またぎさんのシリーズの界隈を、
概ね反対方向に我々は歩いてきたようです。

ああー、あこがれの物件に合間見ゆる歓びの瞬間!
さあ、コの字ウォークでこの流れを下流に追っていきましょう。

途中の「橋」から上流を振り返って確認します。
足元は「橋」となっている蓋暗渠。
川面であるはずの水路の上には、
しっかりと(?)家が建てられています。(蒼いトタンのとこ)
Imgp8989

そしてこっから上流をながむれば。
Imgp8990

写真で「予習」はしていたものの、
実際見るとかなりのパンチ力です。
むはー。
Imgp8991

もう資材置き場かよ、ってくらいの
荒々しい蓋が置かれています。
ほんとうに蓋なのか?蓋と呼んでいいのか。
見れば見るほど、私の脳内で
暗渠原形のゲシュタルト崩壊が怒りそうですw

コの字ウォークを続けて下流を見ます。
おお。この鉄板の下が暗渠。
Imgp8993

もはやフツーに敷地として土地利用されてますね。

さらに回り込んだ下流には、
遂に橋跡が。
Imgp8994

この自転車が乗っかってるところ全体が橋で、
自転車の右手にはコンクリの欄干が見えます。
その横に幅の狭い金網があり、
さらにその右にあるのは
暗渠の蓋としての「家」です!!!

その、欄干と「家蓋」の小さな隙間から、
もうちょっと欄干をアップにしてみましょう。
Imgp8995

ふうー、すごい濃いーなーここは…。
この橋跡から駅まではこんなふうに続いていきます。
Imgp8997

ちいさなクルマ止めが
かつての水路を我々に示してくれています。

堀切菖蒲園駅の下をトンネルでくぐって、
Imgp8998

駅の南側に続く西井掘暗渠を追っていきます。
Imgp8999

脇道。
これも猫またぎさんが取り上げてらっしゃいましたね。
向こうに行くにしたがって、
だんだん欠けていくマンホール。
Imgp9000

ここから綾瀬川までは比較的整備された緑道が続きます。
このあたりは先日(3月上旬)の、
ギャラクシー賞を受賞したばかりのモヤさまでも
取り上げられていました。
Imgp9002

なんか現在美術みたいな自販機があります。
Imgp9004

そして流路からちょっと外れるけど
美しい作りのアパート?
Imgp9005

向かいの美容院の方が、
「元は遊郭だったんだよ」と教えてくださいました。

綾瀬川の手前にはかの有名な「堀切菖蒲園」。
そこから違う用水路筋を通ってまた北上していきます。

おお、なんかおはじきをばらまいたような
マンホール群。
白色すばる座状マンホールですね。
Imgp9009

さて、今回はこのくらいにしておきます。
次回の暗渠報告は、爆笑「立石バーガー」付きです!

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暗渠ハンター 烏山川に横たわる「みなみばし」親柱

「マナイタ学会真冬のFW」のシリーズの途中ですが、
まだ数回続きそうなのでここでちょっと中休みの小ネタを。

先日ふらっと散歩してる時に、烏山川を横切りました。
この川は大きく蛇行しているから、
不意に川筋に出会うと自分のやってきた方向と
これから行こうとしている方向が一瞬わからなくなる時があります。
そんなときはたいていこの川も、
上流や下流から順繰りに辿っている時とはちがった
新鮮な横顔を見せてくれます。

…まあ単純に、私がこの川のことを熟知していない、
ということを文学的に言うとそうなるわけです。

そんなわけで、この日も新たな顔を見ることができました。
ところは世田谷線宮ノ坂駅すぐそば、宮坂区民センターの
駐輪場の奥。
烏山川と世田谷線が交わるところです。

駐輪場の奥に進み、世田谷線に近づいてみると…。
Imgp9219

あうっ。
「みなみはし」と書かれた親柱が、
ごろんと横になっていました。

Imgp9218

帰ってから少しだけ調べてみました。
しかし「烏山川のみなみはし(南橋?)」という記録は
なかなか見当たりません。(調べが足りないのかもしれません;;;)

この駐輪場をはさんで烏山川が流れており、
すなわち今は緑道が通されているわけですが、
この駐輪場のすぐ上流側の道路は「八幡橋」、
Imgp9223

そして世田谷線の向こうがわすぐには「玉橋」
Imgp9216

があったようです。
可能性としては、この世田谷線が架かっていたのが「みなみはし」、
なのかもしれません。
世田谷線の開通が1925(大正14)年、
烏山川の暗渠化は1970年代とのことなので。

どっちにしても、
ずいぶん長いことお休みの模様…。
いつか目を覚まして起き上がるのかな。

※2012.3.22補記 「世田谷の河川と用水」(世田谷教育委員会)にあった区内の橋リストに『桜丘3丁目で品川用水にかかる橋』として南橋の記載がありました。現地やこことの関係は未確認です。

追記。
ちなみにこの八幡橋のたもとには、
新たな暗渠サイン有力候補の「テント屋さん」があったのもまた発見。
Imgp9222

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マナイタ学会FWレポートは11日の晩に再開します!

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暗渠ハンター マナイタ学会真冬のFW③驚愕風景・蓋を開けて工事中!

さて3回目。
旧水戸街、道綾瀬川を渡った私たちは古隅田川沿いに
綾瀬方面に向かうことになります。
渡る橋の名も「水戸橋」。
あ、これは橋跡ではなく現役の橋です。
ちょうどのの橋の上の方は首都高速「小菅ジャンクション」の下なので、
Imgp8934

橋裏の眺めもいいかんじ。
(なんだか今回シリーズは暗渠よりも橋裏ポイントが多く登場するなあ;;;
でもほんとこのエリアって首都高もたくさんあるし、
千葉・茨城と都心を結ぶ鉄道の要所でもあるから
橋裏大量観察エリアなんですよね♪)

古隅田川は、後からできた綾瀬川に分断される形になっています。
その、綾瀬川との接点には水門。(写真奥)
Imgp8936

振り返ってこれから歩いていく彼方をみると、
こう。
Imgp8937

川に沿って遊歩道があり、
なんだか長閑さ満開の開渠です。

事前にF沢主宰が作成し参加者に配布して下った
詳細地形図(A3カラー3枚の力作!)を見ても、
殆ど今日のコースは平坦。マイクロレリーフ。
古地図ではあたりは田んぼだらけです。
やはりあちこちに用水路が張り巡らされていたようで、
古隅田川に注ぐ(古隅田川から注ぐ?)用水路跡も
見られます。
この橋の下には写真奥に進む元用水路暗渠が接続されていました。
Imgp8938_2

こんな調子で古隅田川を辿っていくと、
どうやら工事現場のようなところに…。
土嚢で水をせき止め、何かわくわくすることが行われている様子。
ちょうど東から西に流れる古隅田川に、
北からの支流がぶつかっているところです。
Imgp8939

その北の支流は、蓋暗渠(しかも川幅4mくらいの幅広ですわ!)となって
綾瀬駅前まで続いているようなのですが、
なんとその蓋暗渠をがばっと剥がして
ショベルカーで工事をしている真っ最中だったんです!
何たる光景!
何たる幸運!
何たる工事現場!!!
(多少無理目ですが「こう」で頭韻を踏んでみました)

工事のスペックはこちら。
Imgp8952

Imgp8946

水路内にカルバートを設置する工事だそうです。
イマイチ「頭痛が痛い」的なわかりづらい言い方ですが、
たぶん蓋してただけの暗渠を
「頑丈な作りにして激しく本格暗渠化する」工事なんだと思います。

ではさっそく現場をご覧ください。
Imgp8947

これは蓋を取ったところですね。

これを、こんなふうに囲って。
Imgp8940

Imgp8942

これですわ!!!
Imgp8943

むわーたまらん!
本日興奮マックス!
ハイライト!
もうコメントなして並べたる!!
Imgp8944_2

Imgp8945

Imgp8948

なんかもう
発掘されたエジプト文明の頃の棺を開けたぜいま!
みたいなのと似ている興奮です。
(開けたことないけど)

工事区間の終わりには、
この川に架かっていた橋の親柱が残っていました。
Imgp8949

普段ならこの親柱だけで十分ハイテンションになって
はしゃぐんだけど、
今回ばかりはちょっと違う。
直前の蓋開け工事があまりにインパクト大きかったので…。
あ、やっぱりあったのね、みたいな。
ごめん親柱くん。
橋の名前さえ確認するのを忘れてたくらいキミのこと
ないがしろにしてたよごめんごめん。

で、工事区間はこのときはここまで。
その先は、
たぶん以前からだったんでしょう、自転車置き場になってます。
蓋暗渠上の。
Imgp8950

そのさらに上流には、
富士見橋(こんどは浮足立ってなくってちゃんと見たw)

Imgp8954

その上流は、同じ自転車置き場なんですが、
こんどは屋根付きです。
プレミアム自転車置き場w

Imgp8955

この入口のところには、怪しいものが。
これって、どっかの親柱やら欄干を
ごろーんとしたもんなんじゃないのかい?
Imgp8956

さてこの支流も綾瀬駅の手前で引き返し、
古隅田川本流に戻ります。

でもその先にね、水門があったらしいんですよ。
そんでマンション名にもそれが残っているんですね、

Imgp8958

ウイング水門。
まじすか。

ってことで次回はいよいよ堀切菖蒲園までの暗渠に、
いけるかな…。

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暗渠ハンター マナイタ学会真冬のFW②東京拘置所のまわりをぐるっと

前回からのマナイタ学会FWレポート、
今回はその2回目、隅田川を渡ったところから。

隅田川の左岸土手沿いに北上。
土手から見上げる京成本線の橋裏も武骨で見事です。
Imgp8874

ちょっと歩くと現れるのが
小菅水再生センター
下水道系の施設自体好きなのですが、
ここはプラントが美しいですね。
Imgp8877

まるで川崎浮島にいるようです。

再生センターの北側からいよいよ葛飾区に上陸。
川沿いの道には首都高環状線の高架がありますが、
ここがまた高架が上下に2本重なっているポイントで、
美しい橋裏を鑑賞することができます。
Imgp8882

異なるテクスチャ&明度の橋裏が、
遠近に重なり見えるちょっとスペクタクルなファンタジー(興奮して意味不明)。

と写真を撮っていたら本隊において行かれそうになったので
小走りに追いつきます。

マナイタ学会主催F沢氏は
今回も情熱あふれる予習をされてきて、
近辺にある以前の橋の跡の位置と名前を
殆ど調べ上げていらっしゃいました。
F沢氏によると
旧水戸街道を北に入って東京拘置所方面に向かったところに
橋跡あり、とのこと。

なるほど。
その地点に立つと
垂直に横断する水路跡がわかります。
(この歩道のところね)
Imgp8883

横道に逸れて少しこの川跡を東に辿ってみると
西小菅小学校の敷地(西端)にぶち当たります。
そのぶち当たりポイントが
ちょっとした「無用地」になっていて怪しくもおもしろい。
Imgp8885

付近にはあまり意味のなさそうな車止めも見られます。
Imgp8884

かつてこの水路は
この小学校の敷地となるところを
横切っていたのかもしれません。

…なーんてこの無用地を囲む叢を探っていたら、
いつの間にか犬の○ンを踏んでしまったようですw
「エンガチョ」って久しぶりに言われましたよww

小学校の周りにも、水路跡が残っているようです。
Imgp8886

隅田川沿いで殆ど高低差のないこのあたり…。
きっと肥沃な水田地帯で、用水路が縦横に張り巡らされていたんではないかな…。

再び東京拘置所方面を目指すと、
なんとU字溝の上に鎮座ましますお地蔵様。
Imgp8887

水路と関係があるのでしょうか。
いや、深追いしませんでしたのでわかりませんが。

そして拘置所の周辺に。
こういう施設の周りにきたのは初めてでしたが、
意外な業態がありました。
「差入店」。
Imgp8889

残念ながらお店が閉まっていたので品揃えは確認できませんでしたが、
日用品や本やお菓子などが棚に並んでいるのかなあ…。
ちなみに付近には「保釈金のための金融店」もありーのです。

西小菅小学校の北東の角にも、橋跡。
親柱がしっかり残っています。「銭座橋」。
この西小菅小、江戸末期には銭座(お金を鋳造するところ)だったそうで、
その敷地に架かる橋が銭座橋。
Imgp8890

しっかり残っていて、思わず嬌声を上げてしまいます。

親柱の向こう、ガードレールで守られる歩道が
そして水路跡を偲ばせます。
Imgp8891

そして拘置所前のコンビニで休憩。
Imgp8893

え?いえこのコンビニは「差入店」でなく普通の品揃えでしたよ。
実は拘置所の周辺は職員の方々の寮というか社宅(所宅?)というか、
そういった集合住宅が隣接しています。
なのでこのへんはちょっとしたベッドタウンとなっていて、
そういったマーケットを背景にしたコンビニなわけです。
それにしても、拘置所自体もデカいけど、
まわりの職員住宅がパネェ感じの夥しさ。
はじめは全く別の民間の団地かと思ったくらいです。
想像以上にこのオシゴトは大変で、人手が必要なんでしょうね。

ちなみに、古地図を見ると
拘置所を囲むように
このコンビニ塔屋看板のむこうへと大きな堀がめぐらされていました。
すなわちこのコンビニもかつての堀の上に建てられているようです。

休憩のあとは拘置所の北側に移動。
そこにはおそらくこれもかつての堀、
「裏門堰親水路」が流れています。
Imgp8908

川面にかかるようにウッドデッキが設置されていて、
ちょっとだけオサレ。

東西に流れる裏門堰親水路ですが、
ひとつ南北に流れる支流は遊歩道として整備されています。
これが五反野親水緑道
Imgp8911

このへんはかなり加工度が高いですね。
北に進むと、この遊歩道の上を千代田線と常磐線が跨ぎ、
恰好の「川から橋裏を見上げる(しかもダブルで)」ポイントとなっています。
Imgp8913

ここからさらに西に進むと、
これら千代田線&常磐線、東武伊勢崎線、そして荒川の
3辺に囲まれる小さな三角地帯。
マナイタ学会主宰F沢さんによるとこのあたりは
戦後まもなくの謎多い迷宮入り事件・下山事件
の現場近く、とのこと。

古地図ではこの三角地帯にも水路が示されていました。
この歩道が怪しいですね。
Imgp8915

付近にはこんなところも。
Imgp8917

マンション横にあるほったらかしエリアですが、
この草の下に水路の軌跡のようなものが見えます。

三角地帯から小菅駅のほうをぐるっと廻って、
先ほどの銭座橋・西小菅小学校のあたりに戻ってきました。
おおこれは!
西小菅小学校の敷地内、南はじのあたりには、
校庭を横切ってくる水路あとらしきもの。
その向こうにはプールがあるようです。
Imgp8927

振り返ってみるとこんな土地が続き、
なんらかの水の流れがあったようですね。
Imgp8928

このあたりの建物も非常に味わい深いものがたくさんあります。
まずこれ、駄菓子屋さん。
Imgp8931

もちろんきちんと営業中です。
おばあちゃんがおひとりでやられているお店。
さぞ平日の夕方なんかは子どもたちで賑わうことでしょう。

そのはす向かいには古い銭湯。
Imgp8930

その名も草津湯。

ここから南に向かうとすぐに旧水戸街道です。
ここもなんとも印象的な建物がいくつか。
これ見てください。
Imgp8932

古いけど、なんてモダンな色使い!!!
もはや看板の錆さえアート!

そしてこれ。
Imgp8933

レンガ造りです。
葛飾はかつてレンガ産業が盛んだったとのこと。
それを誇るかのように堂々とした風貌ですね。
(ちなみにレンガの他にもセルロイド工業も盛んだったとのこと

この先は綾瀬川にかかる水戸橋。
そこから先は次回に。
驚愕の風景、「大型蓋暗渠の蓋をあけて工事してるところ」
に出っくわしたお話を。

当日の工程です。
今回は書き進むごとに注釈ポイントが増えていく形式w。

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