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暗渠ハンター 見過ごしそうな小さな谷 呑川・平支流

一連の呑川シリーズの最後の回です。
まずは地形図をどうぞ。
いつもながらgoogle earthさん&「東京地形地図」さん、
どうもありがとうございます。

Photo

呑川を上っていくと、
大井町線・緑が丘駅の手前で暗渠となり、
その北東横線・都立大学駅を越えて
柿の木坂支流と駒沢支流&深沢支流とに分岐するまで、
まっすぐな緑道となって続きます。
その間にある小さな谷に短い暗渠が残っています。
これを「平支流」と名付けましょう。

いえ、ちいさな谷で比較的たいらだから、
という理由ではなくって、
このあたりの住所が「平町」というところなんですよ。

ではさっそく。
平支流に行く前に、まずは
「呑川 開渠・暗渠のさかいめ」のところを。
Imgp8380

奥が上流です。
正面にゴムのだらんとながーいカーテンに覆われた向こうから
暗渠が始まります。
でかい。
すごくでかい。
なんだか入ってみたいようなみたくないような、
不思議な気持ちになります。

そして東京工業大学の敷地の間を通って
東横線とぶつかるまで緑道、というか遊歩道というか、
北上していくのですが・・・。
Imgp8381

中根小学校を過ぎたあたりで、
上流に向かって右手に車止め出現。
Imgp8382

車止めの向こうは暗渠道でなくて開けた駐車場なので、
よほど注意していないと見過ごしてしまうのでご注意を。

ここから平支流を辿っていきましょう。

駐車場の向こう側に行ってみます。
ほうほう、平町2-21にある、これが流路かいな?
Imgp8384

「ほうほう」で思い出した必然性のない豆知識ですが、
「ほうほうのていで逃げ出した」みたいな言葉がありますが、
このときの「ほうほう」ってなんのことだかご存じですか?

「這う這う」なんですって。
ていは「体」とか「態」とか。
なるほどねー這う這うとはねー。

すみません、本文とは一切関係ありませんでした。
この後の伏線ですらありません。

さて。迷いながらもその反対側・上流を見ると。
Imgp8385

いえーい。これで間違いなさそうです。
入っていけないので、コの字ウォークでこの先を見に行きます。

見事にスリムな暗渠となって、続いていますね。
Imgp8387

これは下流方向を見ていますが、
この奥には入っていけそうなのでもう少し下流側に近寄ってみます。
おおーぅ。
奥にはこれまたスリムなはしご式開渠が続いていました。
Imgp8388

さてこの反対、上流側はどうなっているか。
振り向いてみます。
Imgp8389

ちょっと太い道になり、その端っこを細々と登っていく暗渠。

これを奥に進んでいくと、
右側はちょっとした崖。
そしてその崖面があたかも護岸のようです。
Imgp8390

さらにその奥はこんなふうに、再び手の届かないところへと
・・・ああ。どこに行くんですかー。
廃材利用みたいな格子(しかも倒れないように
古タイヤで支えられてるw)の向こうには、
一段高い水路が構えてありました。
Imgp8391

ここから上流はもうほとんどマボロシみたいなものなんですが、
消えていった暗渠は奥の方でかくっと右の方に曲がり、
谷頭を目指していくようです。
平町2-17-25あたりで、
その「曲がったあと」の流路らしきものが確認できます。
奥が下流方向です。
Imgp8395

そしてこのさらに上流方向は・・・。
Imgp8394

こうして住宅のなかに消えていくのでした。

距離は短いのですが、
小さいながらもしっかりした谷を下っていくさまが
どことなくかわいらしい暗渠です。
前回・前々回の奥沢支流や東玉川支流が
サカナでいえば「鮭」とか「鱒」だとすると、
ここは「タナゴ」みたいな。
って全然わかりづらいたとえですねw
いや、さっき突発的に鮎の塩焼きが食べたくなっていただけなんです・・・。

より大きな地図で 呑川平支流 を表示

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2042 ・・・呑川水系(それ以外)」カテゴリの記事

コメント

東玉川支流や奥沢支流は谷が深いので、地形図を見て「行ってみよう」と思いますが、この谷は確かに見過ごしますね。
その割にははしご開渠や崖があって見応えがあり、いいですね。

しかし、改めて地形図は楽しいですねー。

投稿: 猫またぎ | 2011年1月22日 (土) 10時01分

この細長はしご式開渠はちょっとした収穫でした。
派手さはないものの、身の回りの小さな物件にも味わいがあるんだなあ、
なんて心境になってご紹介させていただきました。

地形図、いいですねえww

投稿: lotus62 | 2011年1月24日 (月) 10時16分

ちょっと唐突ですが、ここからコメント3連発させていただきますw
昨日、この近くに行ったので、この記事を思い出して訪問してみました!
ちゃんと谷地形を刻んでいて、谷底には開渠がある、という、期待を裏切らない場所でなかなか良かったですね。
小規模でもインパクトは大でした。

投稿: 猫またぎ | 2011年8月 1日 (月) 18時51分

思い出していただいて嬉しいです!
(ほんとに精力的に回られてますねーw)
小さな開渠ですが、いいところですよね。

投稿: lotus62 | 2011年8月 2日 (火) 09時48分

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