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暗渠ハンター かかしのいる谷底で空川を見る。

書きたい記事がけっこう溜っているのですが、
今日は速報、ということでついこの前の土日のことを書きます。

空川の上流といえば東大駒場キャンパスの一二郎池、
駅西側蕎麦屋さん脇の湧水小川、
そしてケルネル田圃から上っていく谷頭の流れ、と3つが主力水源。
そのうちのケルネル田圃は、駒場野公園の中の深い谷間に作られています。
ふだんはこの谷間には入ることが出来ませんが、
10/2・3は「こまばのまつり」で行われる「かかしコンクール」ののため、
一般に開放されていました。

そもそもこの谷は駒場農学校が実験用に稲作をしていたところ。
当時(明治のはじめ)のドイツ人の先生が「ケルネル」先生。
いまでも筑波大付属駒場中・高の実習用として米が作られています。
駒場野公園の一部ではありますが、普段はこの谷は上から眺めることしかできません。

空川は、この谷からさらに公園内の奥の池に続いています。
これが普段見ることが出来る奥の池。
Imgp5789
私が最初に空川を辿ったときにはこの池が水源か、と単純に考えていましたが、
地形をみてみるとどうもこの先があったようです。
★暗渠仲間のnamaさんが、この先の谷筋を追って井の頭線を越え東大先端科学研究所まで追跡にいき、構内にある谷頭をレポートされています

この谷頭からほどなく北上したところには三田用水があります(ありました)ので、
もしかすると用水からの落水もあったのかも知れません。
国際高校の前を井の頭線沿いに東西に走る道路がありますが、
ふつうここを歩くひとたちは
このすぐ脇が深い谷になっていて、池や田圃があること
さらにその水源はこの道路と線路を渡り、北側の谷頭に続いていること
などおそらく想像もしないでしょうね。かつては自分もそのひとりでしたしw

ところで水源は井の頭線を越えて北上、と書きましたが、
昔はそうだったとしても今はどうなのでしょう・・・。
下水道台帳を見てみても、線路をくぐるルートは記載がありません。
ということは地表を流れるルートがあるかも?と思って通るたびに気にして見ますが
どうもそれらしいものも見当たらず・・・。
二つ目の水源、蕎麦屋さん脇の湧水小川についても、
小さな谷頭から唐突に流れが始まっていますし、
(これまたけっこうな量が唐突に始まるのです!)
どうも現在の空川水源についてはぴたっとスッキリした答えが見つけられません。

話がちょっと横に逸れました。
いづれにしても、このケルネル田圃の谷間に入っていけるとは、
またとないチャンス!
ということで、10/2の土曜日、開いている柵から谷に降りてみました。
降りると、小さな水の溜りがありそこから下流に向かって細長く田圃が続いています。
Imgp5726
下流に向かって畦が続きます。
まあ残念ながらこの畦はコンクリで固めてありますが、
土台は大きめの玉石で組みあがっており、手作り感が残るつくりです。
ちょうど世田谷は宇山付近で見られる蓋暗渠の中の構造と似ています
参考過去記事)。
Imgp5732
田圃の畦の外側を流れる小川(?)は、
所々ですが土が露になっており、かなり懐かしい雰囲気。
Imgp5729

奥に見えるのは井の頭線。
Imgp5733
いつも見下ろすばかりの谷底に入っている!というちょっとした達成感もありw
小さいながらも、これも「スリバチ」地形ですね。
しかも人工物がほとんど視界にない、都内でも珍しい「田園スリバチ」w

こうしてみると、
世田谷区・目黒区・渋谷区の交差するあたりの風景とは思えませんね!
Imgp5731

畦伝いに田圃の中ほどまで入ってみましたが、
奥にはメダカやちょっと大型のハヤの子どもみたいな魚の群も見ることができます。
Imgp5742
あ、稲穂のさきっちょでオオカマキリも見かけました。

下流に向かって歩いていくと、「終点」である駒場東大前・駅前の変電所のところに。
ここから暗渠となって自転車置場の下を通り、商店街の裏へと抜けていきます。
Imgp5735
Imgp5739

あ、案山子を撮るのを忘れてましたね。
こんなふうに展示され、たくさんの人に審査されるのを待っています。
Imgp5741

谷に下りて気がついたこと。
かつて水田を潤していた川(代々木川や烏山川の都営団地付近など)
がまるで「動脈と静脈」みたいに機能しながら2本並走していることがありますが、
まさにそれと似た構造になっていること。
ここから駒場商店街の裏を抜けていく空川も、暗渠を辿る限りは
同じように2本ないしはそれ以上が並行して流れながら
目黒川へ流れ込んでいるようです。
この並行構造を、まさに田圃とセットで目の当たりにできたことが
今回の最も大きな収穫だったかもしれません。
※下水道台帳によると、実際に地中の下水道は
あぜ道下のあたりに一本だけしか埋まっていません

ちなみに。
土曜日は静かだった「こまばのまつり」は、
翌日日曜日(10/3)が本番だったようです。
地元の方々による出店、公園内自然観察舎による各種体験コーナー、
また群馬県富士見野からの出店による野菜直売や手作り水団など、
たくさんのブースで賑わっていました。
Imgp5790
富士見野の野菜販売コーナーでは、
おじさんが目の前できゅうりをぽっきり(長さ5センチくらいに)折って
「食べてみてー」と配ってくれています。この素朴さw
たぶん洗っていないきゅうりでしょうがww
そんなこと全然気にならないくらいのフレンドリーさw
まるで親戚のおじちゃんみたいです。
じっさいこのきゅうり、みっちり実が詰まっていて、みずみずしくってうまい!!!

この通りけっこう気合が入った催しなのですが、
このおまつりは目黒区の区報に載るわけでもないらしく、
専ら「地域の方々(で作る実行委員会)による」おまつりらしいです。
スタートは1981年、とのこと。
てっきり行政も噛んでいるのかと思っていました。
これもあとで知りましたが、10/2(土)は出品かかしの搬入日で、
実際のおまつりと審査は10/3(日)だったようです。
出品者みたいな顔をして、谷底探検をしてしまいましたww

あ、ちなみに「こまばのまつり」は、
「駒場」の「祭り」でなく、「駒場野」「祭り」ですのでお間違えなきようw
かかしはたぶん10月いっぱいくらいこの谷に展示されるはず。
井の頭線の電車内からもよく見えると思います。

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2021 ・・・目黒川水系」カテゴリの記事

コメント

リンクありがとうございます。
リンク先に ぶふぉっ という間違いがありましたので、
そそくさと修正しておきました・・・

投稿: nama | 2010年10月 5日 (火) 17時28分

namaさん
えー。どこが「ぶふぉっ」だったんですかw?
「ケルネル」→「トンネル」? ってこれはnamaさんの間違いじゃないかw

投稿: lotus62 | 2010年10月 6日 (水) 09時42分

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