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2010年10月

暗渠ハンター 不忍池までの下り坂

ある日の朝から、文京区春日の病院で人間ドックを受けてきました。
結構早く終わってまだ会社に戻る時間まで余裕があったので、
菊坂近辺から本郷台に上がって東大周辺をさんぽ。

三四郎池です。ほんとにここ二十三区内なのかw
Imgp5962
加賀藩の前田氏のお屋敷で、1638年にこの池というか庭を築造した、と説明書きがありました。ちなみに正式名称は「育徳園心字池」。三四郎池と呼ばれるのは夏目漱石の小説が世に出てからのこと。

さてこの池。
地形からしてここから東の不忍池に流れ込むはず。
その流れ出る流路はないかとあたりを歩いてみました。
池の東には、池からの斜面を平たく造成したと思われる運動場。
ひじょーに大雑把だけど、ここのどこかを流れていたんじゃあないかな・・・。
Imgp5966
ここからマナイタみたいな平らなところを
少しでも低いところは?と見つけて辿ってみると。
東大付属病院の南側の校舎の横に、
Imgp5968
なんとなくそれっぽいもの発見。
これはどうだろう・・・。
Imgp5969
これこれ。
Imgp5970

・・いや、自分でも強引だとは思いますけどねw
これにそってつかつかと不忍池方面に歩き、
振り返ってみます。
Imgp5973
さらにこの写真を撮った地点から左のほうを見てみると。
Imgp5974
こんなどぶ?が奥へと続いていました。

さっきの校舎横の水路的なものは
近くの「鉄門」から東大の敷地を抜けていくようです。
その先はこれ(左に写ってるのが「鉄門」)。
手元地図で確認すると、この道は不忍池にほぼ一直線に続きます。
Imgp5975

※ここまで書いておいてアレですがw
あとで等高線図を確認してみたら池の北側からこの東大病院の北側を通って
不忍池に向かうルートもアリかなあと軟弱にも思案しています;;;;。

うーん、でもなんとなく決め手に欠けるなあと不安を残したまま、
東大構内の「メトロ食堂」という学食に。
昨夜の9時からなんも食べていなかったので、すごくお腹が減りました。
注文したのは「本郷セット」480円。
Imgp5984
豚のしょうが焼きに白身魚のフライ、ほうれん草胡麻和えが付いてます。
うまい。
決して世間的に見たら美味ではないかもしれませんが、
こういう食堂ってその「美味しくなさ」が美味しいんですよねw
あ、でもフライはジューシーだししょうが焼きも野菜が程よい固さで、
わりと「まじうま」でした。最近の学食ってウマいんだなあ・・・。

もうちょっと時間に余裕があるし、さっきの三四郎池も不完全燃焼気味だったのでもうすこし歩きたいなあ・・・
と本郷三丁目交差点から湯島方面にあるいていたら。
幹線道路からちょっと引っ込んだところにふと、
こんなこじんまりしたお寺が目に入りました。
麟祥院。
Imgp5985
なんだか池でもありそうな佇まいに引かれて入ってみることに。
静かです。

池こそありませんでしたが、庭の奥に竹筒と甕で作られた水場がありました。
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寺を出てみると、その横には暗渠的な匂いのする小路が奥へと伸びています。
Imgp5987
追ってみましょう。
お。これは暗渠ですな。
Imgp5988

かくんかくんと曲がりながら、マンホールの点在する細道が続きます。
Imgp5989
まるとさんかくの「とまれ」。
自転車用と歩行者用?
並列、くどくね?w
Imgp5990
また直角に曲がって奥に向かいます。
Imgp5991

路面の、緑色に光るような美しい苔。
文京区の苔はひと味違った品格がある。・・・ような気がする。
Imgp5992
惑星と衛星みたいな大小のマンホール。
Imgp5993

その先は短い階段がありました。
Imgp5994

階段をふりかえってみたところ。
Imgp5995

そしてやや太い道に出ます。
Imgp5998
暗渠はゆくえをくらましますが、
たぶん土地の緩やかな傾きから、
こっちのほうだろうなと歩いていくと・・・
突き当たって左に曲がる道。(不忍池は右方向)
突き当たりのむこうは小さな崖。
っつか段差といったほうがいいかもしれません。
Imgp5999
こんなふうに一段がくんと下がります。
(写真左が「崖下」)
Imgp6000
この崖下にも、どこか水路っぽい石垣が。
Imgp6001
さっきの道からの流れをあわせて、
この崖下を水が流れていたんじゃあないかなあ。
心の中の確度からしても、
半分推理・半分妄想といったところです。
もやもやしながら、さらに下流(というか低いところ)を目指して
東に歩きます。
この道の突き当たりは、旧岩崎邸庭園の裏側。
Imgp6004
うーん、どうしたもんかなーと思って
突き当たりを左(北)に曲がって歩いてみると。
意外な暗渠サインが。
Imgp6005
この道の横にはなんとプールですよ!!!!
人工的な流路だったのでまあ自然河川ではないにしても、
上流からここまで、そしてこの後不忍池まで
なんらかの水路があったんだろうなあと思います。
この道を突き当たると、無縁坂。
Imgp6009
つまり、前半でご紹介した「鉄門」から不忍池にまっすぐ通じる道。

ちょっと整理します。たぶん、こんな妄想仮説ができるかと思います。
①三四郎池からの流れは、(東大病院の北側にもあったかもしれないが)東大病院の南にあって鉄門から無縁坂を通り不忍池に通じていた。
②麟祥院近くからの流れ(悪水?)もあって、このプールの排水をあわせて無縁坂の流れに合流していた。

そこで。下水道台帳を見てみました。
①は、確かに鉄門から下る下水道管は実在するものの、東大敷地内については記載がなく不明。
②確かにプール下から無縁坂に合流する下水道管はあるもののその上流については記載なし。

むーん。ってことで、これからの課題としては、
A 東大構内の下水道ルートを調べて三四郎池からの流れを確認。
B 無縁坂の昔の様子を調べてここに水路があったかどうか確認。
C 麟祥院や町内の歴史を調べて院のまわりに水路があったかどうか確認。

ですね。

ちなみにこの無縁坂。
さだまさしの歌にありましたね。
歳の離れた兄がよく歌っていたのを思い出します。
「しのぶしのばず 無縁坂 かみしめるような
ささやかな・・・」
ん? しのぶしのばず???
これではっと気付きましたが、
このそばには忍川があったり忍岡という地名があったり。
なのにそこにあるのは不忍池・・・。
忍ぶんだが忍ばないんだかよくわからん;;;。
無縁坂から旧岩崎邸の正面入口のほうに廻ってみると、
ビルの合間にこんな空きスペース。
Imgp6017
無縁坂が不忍通りに出る直前でいったん南に流路を変え、
ここの間を通って不忍池に注いでいたのではないかなあ、
とこの日の時点では思いました。
この下に汚水管が通っているようです。
Imgp6018
ここを通り抜けたらもう目の前が不忍池。
池に出る手前には、道路に囲まれた不自然な「三角地」も。
Imgp6020

さて、今回は気まぐれなさんぽついでにいろんな邪推をしてみました。
以下はおまけ。
旧岩崎邸の入口から南に見える、そそり立つ壁のような団地。
Imgp6015
ものすごい威圧感ですなあ。

もうひとつ。
上野広小路の歓楽街に抜ける途中で会った、
スクーター乗りの猫さん。
ガン飛ばされましたw
Imgp6022

より大きな地図で 不忍池付近 を表示

2012。4.14追記
三四郎池からの流路は、ぜーんぜん間違っていました(泣)。
詳しく研究されたnamaさんがすごくわかりやすくここで解説してくれていますので、ご覧ください!!

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暗渠ハンター 下北沢一番街は川跡?

下北沢一番街。
私は学生のころからこのあたりをしょっちゅううろうろしてました。
でもやっと最近、気づいたんです。
ここ、谷ですよねw?

ある夜、一番街近くののオープンエアのお店でお茶(正確にはお茶でなくてジントニックW)
を飲んでいて、はっと気付きました。
(つーか今までなんで気付かなかったんだろ<ダメな自分)
Imgp5927

下北沢の一番街って、相当な谷じゃね?
そうです。ここは立派な谷ですよ!
もしかしたら一番街を流れる川があって、
その川跡もみつけられるかも!!!

飲んでいたお茶(<だからお酒でしょw)もそこそこに、
さっそく一番街に検証に向かいます!
   
ほらほら、一番街の通りから東北沢方面を見れば、
こんな上り坂。
Imgp5931
そして下北沢方面もこんなで。
Imgp5933
おう、この右の階段を登ったところは、
天狗祭りの聖地となる寺ではないですか!
Imgp5935
このお寺からぐっと下ったところに一番街の谷が通っています。
お寺だし、湧水とかないかなー、
なんてあたりを見回してみると・・・。
向かいに「小清水ビル」!!!
Imgp5937
・・・いやまさかね、これは単なる偶然でしょうw

残念ながら、一番街が川跡である、
という決定打は現地でも見つけられなかったし
これまで集めた手持ち資料などには見当たりませんが、
状況証拠はいくつかあります。
まずは、路傍の元銭湯。八幡湯。
(何度か入りに来たことがあるのですが、
つい最近廃業となってしまったようです)
ちなみにこの八幡湯の廃業あとは、
洋服屋さんになってました。その名も「ニューヨーク・ジョー」。
(入浴場、なんですってw)
みてください、内装はこんな感じなんですが
Imgp5941 
よくみると・・・
フロアは八幡湯のまんまこんなふうに使ってあるんですよ!
Imgp5940
ほら。
Imgp5942
タイルはもちろん、男女湯のパーティションや引き戸なんかも
しっかり再利用してお店をデザインされているようです。
なんか嬉しいなw

さて銭湯といえば排水、排水といえば水路、
と思い周囲を確認しましたが、
やはり決定打はナシ。
Imgp5945
ほかの暗渠サインとしては、この八幡湯のすぐ下流に
クリーニング屋さんが至近距離で2軒。
ふつう2軒そばに作らないでしょーw
Imgp5950
Imgp5952
(よくわかんない写真でどもスミマセン;;;)

また、ある情報筋からは、
昔はこの商店街すこし上流に氷室もあったよ、とのコメントあり。

よく見りゃまわりの商店の足元も、ビミョーに底上げされてる・・・・?
Imgp5951

そんな疑いの目をもって一番街を下っていきます。

あ!今日はお休みか・・・。私が下北沢で最も好きなお店、宮鍵です。
Imgp5953
(でも2,3年前からおかみさんがお店に出なくなって、
ちょっと味が落ちた気がします;;;;おかみさんどうしてらっしゃるのでしょう・・・)

宮鍵の先はもうすぐに小田急線の踏み切り。
Imgp5954
ただいま地下化の工事中です。シモキタも変わりますね。
余談の自己開示情報ですが、
私、もう15年ほど前に下北沢駅前で、
3人編成のバンドで月イチ路上ライブをやっておりました。
半年ほどしか続かなかったんですが
(0時過ぎるころになるとなんどもおまわりさんに注意され、
ある日とうとう交番に引っ張り込まれそうになったのでそれ以来やめました;;;)
とても下北沢のお客様はリアクションが熱く、
毎回楽しく演奏をさせてもらいました。

駅前はじめ、この下北沢が小田急線地下化とか幹線道路敷設とかで、
いま大きく変わろうとしています。
暗渠含む都市化による東京の変遷については、
「反対!」とも「賛成!」とも立場を振ることなく、
「これも都市と人間の生業の結果・・・」と努めて静観するようにしていますが、
この下北沢に関しては、ちょっと変わりゆくのが正直言って残念です。
このごちゃっとした道があるからこその
シモキタ文化なんじゃあないかな、と。

話が横にそれましたね。
一番街の流れは、小田急線をこえて茶沢通りに重なって南下します。
これはスズナリ横丁から上流、小田急線を渡ってくる一番街の谷の方面を
眺めたところ。
Imgp5956

一番街の谷は、東からきた森厳寺川とたぶんこの、
スズナリ横丁の前で合流。
左からくるのが森厳川。そして右からはこの一番街の流れ。
Imgp5955
ほら、手前歩道の一部もあやしく暗渠っぽくなっているでしょう?

ちなみにこれがスズナリ横丁。
Imgp5957
いつまで残ってくれるかな。

これが周辺の地形です(Google earthからキャプチャして加工)
Photo

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工場萌え 「ワンダーJAPAN」さんに感謝!工場夜景バスツアー

今日は暗渠ではないネタを。
先月、川崎市観光課がやっている「川崎工場夜景バスツアー」にいってきました。

実は、みなさんよくご存知?の雑誌『ワンダーJAPAN』読者プレゼントに
軽い気持ちで応募してみたら、当せんしちゃったんです。
・・・改めまして、『ワンダーJAPAN』さん、このたびはどうもありがとうございました!

平日の仕事帰り。
18時半に川崎駅付近に集合して貸切バスに乗り込み、
概ね3時間京浜工業地帯を廻る、というもの。
そりゃもう川崎の工場といったら私の大好きな化学工場プラントがたくさんあり、
フレアスタック(工場の煙突から炎があがる、アレ)もたくさん見れて
しかも複雑な構造物の各所に点る銀河系みたいにまばゆいばかりのイルミが満載、
の工場萌えのみなさんにとっては聖地ともいうべきところです。

行く前は、
きっと客層もマニアックな人ばかりなんだろうなあと想像していたのですが、
(実際2年ほど前に行った京浜工業地帯クルーズには
見るからに工場萌えの方々ばっかしだった)
出発時間ギリギリにバスに乗り込んでみるとなんとなんと・・・。
バスはほぼ満席。しかしその8割方は「クラブツーリズム
常連さんみたいなおばさま観光客ばっかりでした。
Imgp5153
実際、このツアーの募集には大手旅行会社が代理店となっているので、
おそらくはそのルートの告知のせいで
このような「観光客」の方が多かったのでしょう。
まあ数を稼ぐには正しい告知手法だったと評価せざるを得ませんねw

その他は、「自分の市でも工場を観光資源化できないか」と視察に来たある市役所の職員さん、20代と50代の母子、それにカップルが数組・・・。
これには驚きましたねー。
・工場夜景趣味が、普通の夜景趣味のなかの一つというポジションを獲得しはじめている。
・時間があってお金もあるオバハンの触手がいろんな娯楽に伸びている。
・川崎市の「工場観光資源化」が着々と実を結んでいる。しかもこれまでマニアにしか通じなかった吸引力が一般にまで拡大している。

などなど変わりつつある消費トレンドを目の当たりにするという瞬間でした。
マジで目を疑いました。
おまけにマスコミの取材も2件ほど入っていて。
工場萌えもここまで認められてきたかと思うと感激もヒトシオです。

おおまかなコースは、川崎駅を出発して
①東扇島 川崎マリエン(まあ埋立地の突端にある展望ビルです)
②千鳥町 日本触媒工場横
③千鳥町 臨港倉庫の屋上
④東扇島 東公園
⑤浮島 高速道路

で川崎駅に帰る、というかんじ。
実はだいたいここいらへんはこのときに夜中自転車で行ってきたところではあるのですが・・・。

まあ普段単独では入れない③なんかは、もう貴重な体験なわけです。
っつわけで、仕事帰りなのでおなかも減ったから
Mクドナルドで買ったつまみとワンカップ焼酎(ビールだとすぐトイレに行きたくなりそうなのでw)
を買いこんでバスツアースタート!

まずは①の川崎マリエンです。
海がすぐそこなので、マリンのエントランスだからマリエン。
っふふ。なんだか自治体運営ならではのネーミングw
ここの最上階展望台(13階だったっけな・・・)で20分か30分の自由行動です。
しかしここは、確かに夜景好きにとってはいいスポットかもしれませんが、
工場萌えにとっては全然萌えん・・・。遠いんですよ、工場群が・・・。
3倍ズームにしてやっとこんなかんじ。
Imgp5164
ささ、つぎつぎ!

で、②の千鳥町まで移動して日本触媒を眺めます。
Imgp5169

次いで③。
ここは、このツアーならではの特別侵入エリア。
かなり期待できますね。
バスを降りて倉庫建物に入り、屋上まで上がるのですが、
ツアーガイドさん(川崎市観光課の、うら若い女性の方でした)からは事前に
「ゼッタイバスから建物に入るまでは写真を撮らないでください」
と何度も注意を受けていました。
これ、もしものテロ対策、らしいです。

当然この施設は観光目的でなくバリバリの現役実用倉庫ですから、
こんな通路を通って階段を登っていくわけです。
オバサン主体の観光バスツアーの一団がw
Imgp5231

で、屋上からの眺めは・・・・。
Imgp5218
ここは結構いい!
対岸にあるのは水江町という島なのですが、
ここには私の憧れの工場、東亜石油がそびえたっているのです!!!
かつてこの夜景を求めてここ千鳥町をうろうろした時は、
こんなによく見えなかった・・・。
さすが、遮蔽するものもなく見通しがいい!!!
もう無駄に何枚も写真撮りまくってしましましたw
Imgp5210

ふと足元を見ると、
この倉庫への引き込み線もなかなかいい眺め!
オレンジ色の照明がなんてロマンチック!!
Imgp5215

④の公園からは、対岸の浮島の工場を眺めます。
正面の東燃ゼネラル、エネオスの工場稼働状態がいまいちで、
おまりきれいな夜景が見えませんでしたので、
ここは割愛。
あ、一枚だけ、
対岸に見えるフレアスタック
(煙突で不要なガスを燃やし排気を浄化するやつ)をどうぞ。
Imgp5240

工場よりもむしろ、運河からぴょんぴょん跳ねる大きなスズキが
気になりました。釣ってみてーwww!

最後のクライマックスは、浮島をアクアライン入り口から大師方面へと
高速道路を走るパートです。
ここまでの行程は、③の倉庫屋上以外はすでに行ったことがあったし、
「なんかいわゆるビギナー向けのツアー?」
なーんてちょっとナメてましたw
また当然浮島の工場は廻ったことがありますので、
正直あまり期待していませんでした。

しかしこれはすごかった!!!!!
高速道路ですから、バスは高架を通るんですよ。
この高いところから眺める工場の夜景はかなりすごい!!!
おまけにバスで移動しているから、
おびただしい化学工場の夜景が前から後ろへと
たくさんの流れ星のように次から次へと過ぎ去っていく・・・。
たとえ「あらー」という感嘆詞がやたら多い
たくさんのオバサンたちに囲まれていても、
それはそれは幻想的な景色を味わえるのです!

ちょっと前に、缶コーヒー「BOSS」のCMにあったでしょう、
あれがそのまんま見えるんですよ!!!!
コーフンしてたから全然うまく写真撮れてないけど;;;
これじゃ全然わからんねww
Imgp5245

これは期待値をはるかに上回るパフォーマンスでした!!!
これだけでも来た甲斐あった!
「ワンダーjJAPAN」さん、改めてどうもありがとうございました!!!!

行程とか、ガイドさんの解説とか
「工場萌え」的にはちょっと食いたらないところもありましたが、
でもこれは参加できてよかったです!

でもですねー、
できれば、参加しているほかの方に、
・なんでこのツアーに参加したのか?
・いちばんどこが気にいったか?
・それはなんでか?
・そこの景色を見たとき、どんな気持ちになったか?
・参加して、払ったお金ぶんの価値はあったと思うか?

とかとか、じっくりマーケティングリサーチしてみたい!
そんな職業的欲望にも駆られましたw。

工場夜景も、いろんな人のいろんな楽しみ方に対応して、
その価値も多様化してるんだなーと
思った夜でした。

ご参考地図です。

より大きな地図で 工場夜景バスツアー を表示

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暗渠ハンター 馬喰話

目黒区。
山手線から放射状に西へと延びる私鉄が何本かありますが、
渋谷から発する東急東横線、目黒からの目黒線の間には、
蛇崩川、谷戸前川、羅漢寺川といくつかの川が次々と
目黒川目指して落ちていきます。
つまりそれだけの豊かな谷や尾根が東西に刻まれているところ。

今日はそのなかでも、馬喰坂という坂の近くにあった暗渠をご紹介します。
馬喰坂とは、谷戸前川の流路の北の台地の向こう側の坂。
地形的にはこんなかんじ。
(google earthからキャプチャして加工しました)

Photo

この坂を川が通っていたかどうかはわかりませんが
いくつかの暗渠や湧水があります。

まずは、馬喰坂の標識を。
Imgp5675
名前の由来は、
「ウマの鑑定や売買を行う馬喰(博労・伯楽)と関連させる説と、
風雨にさらされて地面に穴のあいた状態を目黒の古い方言で
『ばくろ』といったという説」
があるそうです。

その中腹がこれ。
Imgp5661
この中腹に、階段で下りていくあやしい細い道がありました。
これこれ。
Imgp5660
階段を降りて進んでいきましょう。
Imgp5662
ちょうど中腹の崖をえぐるように細い道が横に延びています。
Imgp5663
ちょっと他人んちか?みたいな遠慮もじわーっと湧き上がってきますが、
勇気を出して進んでみるといい雰囲気の暗渠を味わうことができます。
Imgp5666
あ。東のほうを見るとずずーっと目黒川に向かって下る谷地形を実感。
Imgp5664

さらに馬喰坂をちょっとだけ登ると、
また別な細道が現れます。
Imgp5667
はいてみよー!
細い道のたくさんのマンホール。
これは暗渠指数結構高いでしょうw!!
Imgp5668

あれ。突きあたっちった。
Imgp5669

しかしこのどんつきから左に階段が延びていました。(<猫またぎさんに捧ぐw)
Imgp5670
こんな崖にまたがる階段です。

ふー登りきった。では上からもう一回この階段を。
Imgp5673

登りきったところは、
長泉寺というお寺さんがやている「現代彫刻美術館」でした。
Imgp5674

へえー。こんなところに彫刻美術館・・・。
この美術館はかなりの広さ。
Imgp5678
お寺だけに、墓地も隣接されているんですがその奥に・・・
前々からグーグルの航空写真で気になっていたのですが、
池もあるようです。残念ながらそばまではいけませんでしたが。

墓地の竹の間から、敷地真下にある池を覗き見。
Imgp5679

以前中目黒周辺の暗渠を探しにきたことがあって、
中目黒緑地公園の湧水にはたどりつきました。
しかしその横にたぶん別な崖下から続く暗渠があるようなことを書きましたが

それがこの池から落ちてくる水路だったようです。

池からの崖下の暗渠とはこれ。
Imgp5680

Imgp5681
この左側のへんに広い歩道がそれです。

このあたりはほんと「崖=湧水(池)→谷」というようなスポットが多いようで。
長泉寺の池と緑地公園の池の間に「松風園」という
大規模高級マンションがあるのですが、
その敷地内にもちょっとした池(人工的な形ですが)があるようです。
Imgp5682
残念ながら松風園内は立ち入り禁止ですが、この敷地の谷頭に池がある模様。
Imgp5683
(写真の奥)

これらの谷から、
川とは名のついていない水路を通ってたくさんの水が
目黒川に流れ込んでいるのですね。

より大きな地図で 馬喰坂の近く を表示

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暗渠ハンター 大森川(仮)を下る③いよいよ合流、大森川

原の支流(仮)と滝王子支流(仮)は、
この鹿島庚塚児童公園であわさります。
Imgp5317
というか、あわさったこの場所だからこそ今宅地にならずに
このような公園になっているのでしょうね。
ここからは、大森駅のすぐ北で京浜東北線を越えて海に向かうことになります。
いままで2つの支流はさんざん品川区大井を流れてきましたが、
このあたりからは品川区と大田区の区界を切るように流れ、
大森駅・大森海岸駅のそばを通っていきます。
なので、2つ支流があわさったあとは「大森川」と仮に呼ばせていただきました。

公園の脇にも車止め。
Imgp5320
車道にかぶさって車止めが建てられています。
なんかこれ何がしたいのかイマイチ意味がわかりませんねw
向こうにトラック停まってるしw
まるで手持ちの駒を戦局に全く影響しないところに張ってしまった
ヘボ将棋みたいですが、そこんとこ行政はどう考えているのでしょうw
あ、考えてみればここは区界なので、品川区さんが
「オレんとここの道路のここまでだから、ここだけは塞ぐかんね
ここから向こうは大田区さんなんとかしてよね」
ということなのかも知れません。

大森川はこのような半公園みたいな緑道を通って
池上通りへと向かいます。

池上通りに出るあたりでは、
恐竜のリブみたいなデコレーションの下を流れていきます。
Imgp5323

そして嬉しいことに、
この池上通りと交差するすぐそばには、
バスの操車場がありました

Imgp5324

池上通りを越えると、イオシスガーデンという大きなマンションの横を
こんな姿になって京浜東北線に向かっていきます。
Imgp5322
あのアバラボネデコから比べると、
ずいぶんほったらかし感が強くなります。
Imgp5325
それもそのはず。ここは線路に突き当たって行き止まりになってしまいます。
よく京浜東北線から眺めては興味をそそられていたのは、
まさにこの道でした。
Imgp5326

近くの陸橋を使って線路の向こうにいってみます。
ここから続くのは、
まっすぐですが細くて暗渠テイスト満点の大森川でした。
ほら、何かが呼んでいるようですw
Imgp5328

中ほどまで進むと満天の星空の如き、満道のマンホール!
Imgp5329

「おしくらマンホール」に惜しくもなっていませんが、
おしくらマンホールもどきも出現!
Imgp5330

太い道と交差しても、まだまだ健在!
希望は続きます!
Imgp5331

おおー、横のトタンフェンスがますます気分をお盛り上げてくれます!!
Imgp5332

ここで暗渠風情は残念ながらおしまい。
京急線と大森海岸駅も近いです。
Imgp5333
あとは大きく開けた(でも交通量はほとんどないw)
このへんにありがちな道になってしまい、このまま海へと続くようです。
Imgp5334

なんだか、このあたりを流れているのに
目黒川や立会川や内川といったメジャー河川(?w)に属さず
荏原台のはしっこでささっと水を湧かして
すすっと東京湾に流れ込んでしまう、
そんな潔さを感じるインディペンデントなところがちょっと好きになりました。

最後は、大森川と交差する京急線の橋裏で〆させていただきます。
Imgp5335

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暗渠ハンター 大森川(仮)を下る②滝王子支流

大森川(仮)の二回目は、
もう一方の水源である滝王子稲荷神社から始まる滝王子支流(仮)です。

まずはこの滝王子という地名ですが。
見た瞬間に「北区」っぽいなあと感じたのですが、
それはたぶん私の単純な脳内記憶シナプスが
「王子」と「滝野川」という北区の2つ地名とつながったためと思われます。
由来を調べると、
・昔ここに滝さんという有力者がいた
・この滝さんが王子権現を祀っていた

ので滝王子、となったようです。
北区の王子にも王子権現(王子神社)がありますから、
あながち北区と無関係、というわけではなさそうで
私の単純脳も少しほっとしているようですw

滝王子稲荷の境内の脇にこんな池があります。
これが第二の水源と目されるところ。
Imgp5292_2

前回の原の水神池と同じようにフェンスで囲まれています。
Imgp5284
原の水神池では、
昭和の時代に起きてしまった子どもの水難事故以来フェンスを作ったそうですが、
すぐご近所のこちらもその影響なのかも知れません。
人と水の共存。コトバの響きがいいだけに諸手を挙げて奉りたいところですが、
単純脳では答えのでない難しさを抱えています。

池をぐるっとまわってみます。
Imgp5286

あれ?
池が途中から地下に潜ってるぞ・・・。
Imgp5287
むこうには道路が見えますが、
よく見るとこの道路の下も池が続いているようですね。
池の暗渠? 暗池(アンチ)w? 
暗池がどれくらいの広さなのか知りたいと思って道路をうろうろしましたが、
それは結局わかりませんでした。

ちなみに、池のすぐそばには消防署。
Imgp5285

池から下流方面に道路を渡ったところには、
怪しい公園スペースがありました。
地下スペースは消防水利として利用されているようです。
Imgp5288

ここから数十mのところに滝王子商店街が東西に走っていますが、
これは品川用水跡。つまりこのあたりでは最も高い尾根筋が通っています。
品川用水脇に佇むシックな銭湯は「花の湯」。
Imgp5291

暗池といい消防署といいこの公園といい・・・
ここからは妄想ですが、
滝王子稲荷あたり一帯の地面下は、
いろんなところから集まる水がごうごうと溜っている巨大暗池が隠されているのでは・・・
あ、これはもちろん妄想ですからw
こんなことを考えていたら、
以前namaさんが書かれていた、
南極大陸の地下深くにあるという「ボストーク湖」のことを思い出してしまいました。
しかしほんと単純脳だな<自分。

この日も暑くて&お昼の時間も過ぎてて
喉の渇きと空腹と早くも疲労とで
単純脳に拍車がかかっていたのかもしれませんw
早くビール飲んで休憩したく候。

というわけでこの滝王子支流を下りましょう。
Imgp5293
こちらは暗渠然としたディテールは少ないものの、
谷に沿った緩い蛇行が目印。
Imgp5295
暗渠はすぐに南北に走る池上通りに出てしまいますが、
地図と現地をよくよく確認するとこのもう一本南にも
並行して暗渠があるようです。
Imgp5299
原の支流もそうでしたが、
やはりこれも2本の流れが用水路として機能し
両側から田圃を挟むような格好で流れていたのではないかと思いました。

池上通りに出るとようやく飲食店があったのでお昼休憩!
品川歴史館の向いにあった「好来」という中華屋さんに駆け込みます。
ほかに飲食店見えないし、
「美味しくないかもしれない」というリスクを抱えながらも
迷わず入りました。
ビールとしょうが焼きを注文! 美味しいといいな・・・。
Imgp5300
よかった・・・美味しかった・・・・。

地図を見直しながらの休憩後は、ちょっと寄り道です。
この谷の水系からは外れるのですが、
すぐそばに光福寺というお寺があり、
ここに湧いているという「大井の井」を見てきました。
まあお寺の境内の、
しかも墓地のまんまん中にあるという点でも一風変っているのですが、
「横穴式井戸」という形もちょっと変わっています。
Imgp5303
谷頭から湧いた水を横に溜めて井戸みたいにしてる、
という説明がシンプルでわかりやすいでしょうか。え、もっとわかりづらい?w

Imgp5304
「大井」というプレートがありますが、
このプレートの文字、右詰めで書かれているのはわかるとしても、
この左側の、さらに一文字入るくらいのスペースは何なんでしょう・・・?
なんかもう一文字入れようとしたのかな?この空き方がとても気になりますw

お察しの通り、「大井町」の地名はこの大井が元になった、
とも言われているそうです。

では元の滝王子支流に戻ります。
池上通りに出たとたん、一瞬流路を見失いかけますが・・・
ありました。
この、歩道の色が変わってるところが川跡ですね。
Imgp5309
これは、「緑の家保育園」の前まで続き、
あとは家の下に入ってしまいます。
Imgp5310

ところがすぐに復活w
池上通りから一本西に入った細い道が暗渠となっています。
Imgp5312
いい味わいになってきました。
Imgp5313

おー、益荒男ぶり、って感じの車止め!
Imgp5314
というかこれは橋跡ですね!!!
すごい!はじめに「変わった形の車止めだなぁ」と呑気に思っただけに、
嬉しいです。

っていうか、みなさんもそうかも知れませんが、
見つけたときの喜び度は

車止め<橋跡

なんだなあと改めて認識しました。

他の暗渠サインやなんかも入れていま適当に心の中で並べてみると、

氷室<家から突き出た排水パイプ<銭湯<他の川への合流口<車止め<バス操車場<開渠<橋跡 みたいな感じですかねえ・・・。
いまはかなりいい加減に思いつきで書いているのですが、
これはもうちょっと本腰入れて考えてみます。
あとで「心躍る暗渠サインベストテン」みたいな記事にしてみますかw

その先、こんな暗渠が続いたあとは、
Imgp5315 

細長い形の公園へと入っていきます。
Imgp5316

実はこここそ、①でご紹介した「原の支流」と、
今回ご紹介した「滝王子支流」の合流ポイントなのでした。

ちょっと今回は写真が多くなってしまったのでこのへんで。
次回は合流後の「大森川(仮)」を追っていきます。

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暗渠ハンター 大森川(仮)を下る①原の支流

品川から川崎方面の京浜東北線に乗ると、
大抵は外の景色と手元の地図を眺めながら、
座りもせず窓にへばりついています。
「怪しいところ」があるかどうかと毎回きょろきょろしてるのですが、
前々から大森駅のちょっと北にある暗渠っぽい道が気になっていました。
今回はこれを「大森川(仮称)」と名づけてご紹介します。

この大森川(仮)、よくよく地図を見ると、
その西(つまり海側でなく山手側)には小さな谷が二本あり、
それに沿ってぐにゃっとした道があったり。

さらに地図を見ると、
ちょうど谷の始まりと思われる二つのポイントには湧水があります。
一つは、大井原の水神池(大井3-1)、
もう一つは滝王子稲荷(大井5-12-8)の池です。
この二つの湧水池を基点に、谷を下ってみました。
便宜上ここでは、前者を「原の支流」、
後者を「滝王子支流」と呼ぶことにします。

まずは「原の支流」。
アプローチは西大井駅から。
この付近の尾根筋を品川用水が何本かに枝分かれして通っています。
たいへんこれも興味深いのですが、
詳細は今回はスルーさせていただきます;;;。

品川用水のひとつが通っていた通りからこんな目立ちすぎる工場
Imgp5251
(金剛プレスという自動車修理工場のようです)の裏手に入ったところに、
ひっそりと「原の水神池」があります。
Imgp5253
昔の町名でいうところの原、出石(いずるいし)の境目に位置し、
「原の水神」の祠の前に湧き出ている池です。
右のちょっと高いところに祠、左の谷頭っぽいところに水面が見えます。
祠の脇には、「原の水神」「鯉塚」のふたつの石碑。
Imgp5257

池はコンクリで枠が整えられていて、
「水をたたえた池」と「水のない浅いプールみたいなからっぽ池」
の二つがあります。史料を見ると、以前から二つあったようです。
また、いまでこそ池の周りは金網が張られて入れませんが、
昭和のはじめ頃は野菜の洗い場があり子どもたちが遊び、と
コミュニティの中心として機能していたようです。
品川郷土資料館には、この原の水神池を懐かしむ人々が作った文集(平成元年発行・『原の水神~大井水神連合』)までありました。
この文集は、水神の池をまもろうという地域の有志の方々が作る連合会が発行しているようです。

さて、この水は「原の支流」を辿って大森川へ、
そして直接東京湾へと落ちていくことになります。

この先の流路を、
地形・道の形状・暗渠サイン・空気を頼りに探りながら歩きます。
たぶんここ。
ここを原の水神池を起点とする流れが存在していたはずです。
Imgp5258

Imgp5259
あからさま遺構は残ってはいませんが、
このまま下流まですんなり行きそうです。

途中はこんな道があったりして、
Imgp5262
いかにも「昔の都合で作られた道路」という感じです。

あまりに素直に下ってしまうので、
ちょっとした出来心でw これに並行する道も辿ってみました。
すると、思いも寄らぬ大発見(!)が。

数十m南側を探検してみると、これに並行する道があり、
この道は私をしてさらにあからさまに興奮を呼び起しむる
超強力暗渠でした。
Imgp5272
写真ではちょっとわかりづらいかもしれませんが、
右側がふつうの細い道路、左側が暗渠です。
右側道路と左側暗渠はおおむね1m~1.5mの段差があり、
すなわち両者の間は小さな崖、その崖下に暗渠が通っているわけです。

崖下暗渠のようす・その1
Imgp5273
ようす・その2
Imgp5270
ようす・その3
Imgp5277
ようす・その4
Imgp5278
ここで「崖下」暗渠は終り、左へかっくんと曲がって
崖下でない暗渠となって下流へと進んでいきます。

さらに嬉しいことに、
短い区間ですがこの崖下暗渠から横に蓋暗渠も確認できました。
Imgp5274

さて。この崖下暗渠。何者なのか?というギモンが当然湧き上がってきます・・・。
もともと辿ったのは大井原の水神池で湧いた水が流れる川。
そしてその近くにあったのがこの崖下暗渠。
水源は同じなのかそれとも・・・。

品川教育委員会による『品川用水』という史料によると、
こちらには「品川用水の落ち水」が流れていたようです。
この二つの流れは、
古い町名で庚塚と呼ばれるところにあった庚塚橋(大井7-6)で合流していたとのこと。
現地確認はしぞびれましたが、ここに残る親柱には「昭和25年8月」と年号が記されているそうです。

二つ目の水源である滝王子稲荷からの流れは次回で。
全体の行程はこちらをご覧ください。

より大きな地図で 大森川 を表示

と、今回は「おお!かつて誰かが取り上げたことのない暗渠をご紹介できる!!!」
と鼻息荒く書き進めてきたのですが、
数行上の「庚塚橋」を改めて確認しようとググってみたら、
暗渠先輩のHONDAさんが既にしっかり記事にされていました
さすがHONDAさん。
いやはや、まいりましたーww

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暗渠ハンター かかしのいる谷底で空川を見る。

書きたい記事がけっこう溜っているのですが、
今日は速報、ということでついこの前の土日のことを書きます。

空川の上流といえば東大駒場キャンパスの一二郎池、
駅西側蕎麦屋さん脇の湧水小川、
そしてケルネル田圃から上っていく谷頭の流れ、と3つが主力水源。
そのうちのケルネル田圃は、駒場野公園の中の深い谷間に作られています。
ふだんはこの谷間には入ることが出来ませんが、
10/2・3は「こまばのまつり」で行われる「かかしコンクール」ののため、
一般に開放されていました。

そもそもこの谷は駒場農学校が実験用に稲作をしていたところ。
当時(明治のはじめ)のドイツ人の先生が「ケルネル」先生。
いまでも筑波大付属駒場中・高の実習用として米が作られています。
駒場野公園の一部ではありますが、普段はこの谷は上から眺めることしかできません。

空川は、この谷からさらに公園内の奥の池に続いています。
これが普段見ることが出来る奥の池。
Imgp5789
私が最初に空川を辿ったときにはこの池が水源か、と単純に考えていましたが、
地形をみてみるとどうもこの先があったようです。
★暗渠仲間のnamaさんが、この先の谷筋を追って井の頭線を越え東大先端科学研究所まで追跡にいき、構内にある谷頭をレポートされています

この谷頭からほどなく北上したところには三田用水があります(ありました)ので、
もしかすると用水からの落水もあったのかも知れません。
国際高校の前を井の頭線沿いに東西に走る道路がありますが、
ふつうここを歩くひとたちは
このすぐ脇が深い谷になっていて、池や田圃があること
さらにその水源はこの道路と線路を渡り、北側の谷頭に続いていること
などおそらく想像もしないでしょうね。かつては自分もそのひとりでしたしw

ところで水源は井の頭線を越えて北上、と書きましたが、
昔はそうだったとしても今はどうなのでしょう・・・。
下水道台帳を見てみても、線路をくぐるルートは記載がありません。
ということは地表を流れるルートがあるかも?と思って通るたびに気にして見ますが
どうもそれらしいものも見当たらず・・・。
二つ目の水源、蕎麦屋さん脇の湧水小川についても、
小さな谷頭から唐突に流れが始まっていますし、
(これまたけっこうな量が唐突に始まるのです!)
どうも現在の空川水源についてはぴたっとスッキリした答えが見つけられません。

話がちょっと横に逸れました。
いづれにしても、このケルネル田圃の谷間に入っていけるとは、
またとないチャンス!
ということで、10/2の土曜日、開いている柵から谷に降りてみました。
降りると、小さな水の溜りがありそこから下流に向かって細長く田圃が続いています。
Imgp5726
下流に向かって畦が続きます。
まあ残念ながらこの畦はコンクリで固めてありますが、
土台は大きめの玉石で組みあがっており、手作り感が残るつくりです。
ちょうど世田谷は宇山付近で見られる蓋暗渠の中の構造と似ています
参考過去記事)。
Imgp5732
田圃の畦の外側を流れる小川(?)は、
所々ですが土が露になっており、かなり懐かしい雰囲気。
Imgp5729

奥に見えるのは井の頭線。
Imgp5733
いつも見下ろすばかりの谷底に入っている!というちょっとした達成感もありw
小さいながらも、これも「スリバチ」地形ですね。
しかも人工物がほとんど視界にない、都内でも珍しい「田園スリバチ」w

こうしてみると、
世田谷区・目黒区・渋谷区の交差するあたりの風景とは思えませんね!
Imgp5731

畦伝いに田圃の中ほどまで入ってみましたが、
奥にはメダカやちょっと大型のハヤの子どもみたいな魚の群も見ることができます。
Imgp5742
あ、稲穂のさきっちょでオオカマキリも見かけました。

下流に向かって歩いていくと、「終点」である駒場東大前・駅前の変電所のところに。
ここから暗渠となって自転車置場の下を通り、商店街の裏へと抜けていきます。
Imgp5735
Imgp5739

あ、案山子を撮るのを忘れてましたね。
こんなふうに展示され、たくさんの人に審査されるのを待っています。
Imgp5741

谷に下りて気がついたこと。
かつて水田を潤していた川(代々木川や烏山川の都営団地付近など)
がまるで「動脈と静脈」みたいに機能しながら2本並走していることがありますが、
まさにそれと似た構造になっていること。
ここから駒場商店街の裏を抜けていく空川も、暗渠を辿る限りは
同じように2本ないしはそれ以上が並行して流れながら
目黒川へ流れ込んでいるようです。
この並行構造を、まさに田圃とセットで目の当たりにできたことが
今回の最も大きな収穫だったかもしれません。
※下水道台帳によると、実際に地中の下水道は
あぜ道下のあたりに一本だけしか埋まっていません

ちなみに。
土曜日は静かだった「こまばのまつり」は、
翌日日曜日(10/3)が本番だったようです。
地元の方々による出店、公園内自然観察舎による各種体験コーナー、
また群馬県富士見野からの出店による野菜直売や手作り水団など、
たくさんのブースで賑わっていました。
Imgp5790
富士見野の野菜販売コーナーでは、
おじさんが目の前できゅうりをぽっきり(長さ5センチくらいに)折って
「食べてみてー」と配ってくれています。この素朴さw
たぶん洗っていないきゅうりでしょうがww
そんなこと全然気にならないくらいのフレンドリーさw
まるで親戚のおじちゃんみたいです。
じっさいこのきゅうり、みっちり実が詰まっていて、みずみずしくってうまい!!!

この通りけっこう気合が入った催しなのですが、
このおまつりは目黒区の区報に載るわけでもないらしく、
専ら「地域の方々(で作る実行委員会)による」おまつりらしいです。
スタートは1981年、とのこと。
てっきり行政も噛んでいるのかと思っていました。
これもあとで知りましたが、10/2(土)は出品かかしの搬入日で、
実際のおまつりと審査は10/3(日)だったようです。
出品者みたいな顔をして、谷底探検をしてしまいましたww

あ、ちなみに「こまばのまつり」は、
「駒場」の「祭り」でなく、「駒場野」「祭り」ですのでお間違えなきようw
かかしはたぶん10月いっぱいくらいこの谷に展示されるはず。
井の頭線の電車内からもよく見えると思います。

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暗渠ハンター 成増スリバチフィールドワーク③百々向川の上流端

東京スリバチ学会さんの成増フィールドワーク参加シリーズの最終回として、
百々向川の上流をご紹介します。

そもそも百々向川には数ヶ月前に行ってみたのですが
予備知識ゼロで臨んだので上流には行けませんでした。
今回は、以前板橋区郷土資料館で入手した資料を元に
成増駅北側の西友、成増公園から東上線を越えて南に向かう上流を探ります。

成増公園の北東にあるマンション横にはいかにも!な谷が続きます。
Imgp5629

東上線を南に越えるとこれまたいかにもな暗渠道。
その先には「小治兵衛窪庚申尊」という庚申塔が。
namaさん情報によると、ここは昔百々向川沿いの洗い場があったとのこと。
また、「小治兵衛」という盗賊が自分の罪滅ぼしのためここに橋を架けた、
という言い伝えも残っているそうです。
Imgp5636

さてここから歩道橋を渡ってさらに南下。
歩道橋のたもとから数十mは暗渠らしい道が続きますが、
Imgp5637
成増小学校横の車道に重なるともう川の趣はなくなってしまいます。
とうはいえ、すぐ近くに2軒もあるクリーニング屋さんが心強い暗渠サイン。
Imgp5638

小学校の南東端から今度は東に川筋が変わります。
なんとここにきてまた緑道!
不思議なオブジェが出迎えてくれます。
いったい何してるポーズなんだろ・・・w
しかもハダカで。
Imgp5639
奥へ奥へといくと長細い公園に出ます。
ここには池?プール?がありました。
Imgp5644

Imgp5645
幾つかの資料には「ここが川の始点」と書いてはありますが
さらに奥に暗渠が続いているではありませんか!

そしてこっからが最もおもしろく、最も暗渠らしい道になります。
Imgp5647
Imgp5648
うえー。暗くてボケボケの写真ですねえ;;;;

続いてちょっと広い道にでて
Imgp5652
駐車場の横では目の前の風景がさらに拡がります。
Imgp5653
広くて奥にちょっと段差がみられるスペースなので、
もしかしたらこのへんが百々向川のはじまりなのかもしれません。

でもさらに奥にいってみると・・・
ちょっと不思議な形(くびれのないブーメランみたいな)の
小さな緑地公園に突き当たります。
Imgp5654
もう土地の高低・傾斜からいっても遡るのは個々が限界のようです。
辿った感じからいうと、
ここか、さっきの駐車場あたりが百々向川の始点ではないでしょうか・・・。

もうずいぶん暗くなってしまいました。
踵を返して本隊のいる南口某ビルの某店に、
ビールを飲みに向かうことにしますw!

・・・・・・・・・・・・・・・・
以上、2010.9.25の東京スリバチ学会フィールドワークでした。

会長さんは今月、全国路地サミット2010での講演を控えてらっしゃるとのこと。
ご興味ある方はぜひ!
会長さん、がんばってきてくださいね!

地図は前々回掲載のものをご参照ください。

お会いできたみなさま、ほんとうにありがとうございました。

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暗渠ハンター 成増スリバチフィールドワーク②和光湧水地帯のだばだば暗渠滝

東京スリバチ学会さんの成増フィールドワーク、
今回取り上げるのは板橋区から白子川を越えたところにある和光市の
白子熊野神社あたりです。

途中都営団地の構造を眺めたり、
こいど川(白子川の支流)の上流を辿ったりと成増~赤塚をあちこち歩いて
和光市の台地を目指します。

スリバチ学会のおもしろいところは、
スリバチマニアだけでなくいろんな専門家の方がいらっしゃるところ。
当日はもちろんたくさんの階段を通ってスリバチの上へ下へと移動しましたが、ある階段を降りたところで
「今のは121段でしたね」とおっしゃる声がしました。
この声の主こそ「東京の階段」という本を書いてらっしゃる階段専門家の方。
こんな興味深いブログも書かれています。
歩いていると、いろんな方の視点やスリバチの味わい方を知ることができる・・・。
これまた有意義なことです。
暗渠のある谷には階段は付きもの。今まで階段の個性やおもしろさを見逃してきてしまったような気になりますw
(階段をよく知ってらっしゃる暗渠仲間の猫またぎさんにご紹介したいw)
★10/5訂正:階段専門家さんのブログによると、階段数は「119段」だったそうです。ごめんなさい!

さて白子川を越えたところで気がついたのが、道に沿って流れていた蓋暗渠。
Imgp5561
白子3丁目28というあたりでした。
道を堂々と渡っていったり
Imgp5564
ずっと先のほうにも鉄板蓋となって続いていったり、
Imgp5565
なんだかこの後の展開に期待がかかります。

白子川が作った谷から和光市側の台地に一気に登り、
白子熊野神社に裏側からアプローチ。
神社裏の尾根からぐぐっと降りたところが境内になっています。
そう、すなわち尾根を背負った谷頭に位置していることになります。
この神社は千年前に建てられ、ずっと白子の鎮守様として親しまれてきたとのこと。
それだけに、ここはたいへん見所満載のスポット。
それこそ修行用の滝があったり洞窟があったり富士塚があったりするのですが、
やっぱり特筆すべきは湧水でしょう。
ちなみに、脇の富士塚山頂から見た境内がこれ。
Imgp5592
敷地の谷頭地形がよくわかっていただけるのではないかと。

湧水ポイントは3つあるそうです。
社の脇にある修行用滝はもちろんそのうちの一つの湧水(ただし修行目的の聖なるところなので立入禁止)。
Imgp5588
しかしもっと「強力」なのはこれ。
Imgp5574
よく見えませんね・・・。もうちょっと大きい写真で。
これ、我々がアプローチした裏の尾根から境内に続く階段なのですが、
まずこれ。もう境内まであと4・5段、というのがこれです。
Imgp5576
ここからもう一段降りると・・・
Imgp5578
おおーぅ!!!!!! 階段の脇から水が湧き出してますぞぉぉぉぉ!!!
これが階段下でこんな流れになっています。
Imgp5579
そして境内の隅をこんなふうに参道に向かって下って行きます。
Imgp5575

U字溝も何もない、単に
「そこにある土を削って細々と流れる」という素朴な姿が
なんとも愛おしい水路です。
Imgp5580
このピュアさは何なんでしょう・・・。
最近流れ出たばっかり、この水路も最近形成されたばっかりなんでしょうかね??? 

そして参道の入口で、
境内の反対側を伝わってくる修行池ともう一つの湧水をあわせる流れと一緒になって、
Imgp5595
神社前のわりと車の往来の多い道路へ、
そしてその向こう50mほど先の白子川へと注いでいます。
まあ勝手に名前を付けさせていただくとすれば、
ここを「白子熊野川・略して『シロクマ川』(仮称)」としましょうか。

さてこうなると、私たち暗渠者の頭に浮かぶのは
「では果たしてシロクマ川と白子川との合流口はどんな状態になっておるのか」
というギモンであり好奇心であり激しい期待であります。
白子川に戻ってさっそく合流口をチェックすると・・・。
Imgp5599_3 
シロクマの滝、キター!!
だばだばの合流口はまるで滝!!!!
ホンモノの滝より何倍も興奮してしまうのは何故でしょうw

ちょっと滝具合がわかりづらいのでもう一枚。
Imgp5606

たいてい暗渠の合流口って、雨でも降らなければこんなふうに(下写真)たいへん静かな佇まいなのです。これが対岸板橋側に見える合流口。
Imgp5602

もういちどやや冷静になって、志木側を見てみます。
すると・・・。
ここだけでなく、あちこち見える合流口からやっぱり流れ出る滝!
Imgp5601_2 
本隊を離れ板橋側から川の堤防を眺めて挙動不審になっている我々暗渠組を、
スリバチ参加者のみなさんが暖かく見守ってくださっていますw

ここも、写真では合流水量が少なそうに見えますが
しっかりとした水の量。
Imgp5600

ちょっと東武東上線高架に近づくと、また別の滝が待っていました。
Imgp5609_2 
もうこのへん一帯、だばだばなんです。だばだば。
四角い合流口が二つ並んでいますが、
左の小さめのやつは白子熊野神社前から通じている暗渠(つまりシロクマ川支流・仮)の、
そして右の大きいやつはそのまっすぐ奥からやってくる暗渠です。
このまっすぐ奥には何があるかというと、地福寺というお寺です。
このお寺も3方を崖に囲まれた谷頭地形にすっぽり入る「スリバチ寺」。
おそらくここにも湧水があり、その水がこの滝を作っているものと思われます。
(だからこっちは「地福寺川(仮称)」としましょう。今後の記事であまり出てこないと思うけどw)

こんなにまとまって暗渠滝が見られるのはこれまで経験したことがありませんでした。
鼻血を出さんばかりに興奮しながら目に入った近くの標識がこれ。
Imgp5597
まんまw ここ滝坂っていうんだってww

このあたりのハケはたくさんの湧水ポイントがあるようです。
板橋から一本川を越えたところにある崖に、こんな豊かな水があるなんて・・・。
感無量でした。

さて次回はスリバチ成増フィールドワークシリーズの最後、
百々向川の上流をご紹介します。

以下はオマケ。
先ほどの四角い合流口の上に掛かっている、東武東上線高架の橋裏です。
すっとした彫りの深いストライプがさわやか。
Imgp5610

こちらは成増の台地から、白子川の谷越しに和光市の台地を望む。
Imgp5553
深い深い谷でした。

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