暗渠ハンター 東池袋・水窪川が作った谷を巡る⑥もしかしてこれがホントの流路?
東池袋・水窪川の6回目です。
え?いつまでこのシリーズ続くのかって?
はい、やっと終わりが見えてきましたw あと3回、全8回で終わりにする予定です。もう少々お付き合いのほど・・・。
今回は、東池袋造幣局の丘の上まで戻ります。
っつか、かなーりこの辺入り組んでて、日の出優良商店会の西側・都電のあたりをうろうろしてたら自然にこっちに出てきちゃったんですw
ってことでこの崖上と崖下のダイナミック・エリアをご紹介。
まずは崖上。造幣局の外郭に沿って対面2車線の道があります。さっきまで辿った道と比べると眩しいくらいに広々としてます。クルマが通れる道ってだけですごいですw
この道のすぐ東側は水窪川側谷への鋭い崖となっています。
ではこの道から谷方面を望んでみましょう。
ほらほらこんな感じ。急峻!
しかしこの崖から崖下、および日の出優良商店会一帯はほんとに猫の多いところです。
一般的に暗渠地帯は、
・クルマの通りが少ない
・民家が集まっている
・身を隠す適度な茂みや遮蔽物がある
・えさをくれるやさしい人が多い(?)
・昔形成された(猫を含めた)物理的&心理的共同体が残っている
・開渠時代には川で魚を獲っていた(コレはウソ)
などなどいろんな条件が重なって猫が多く出没する傾向がありますが、このあたりは特に多いような気がします。
崖上の道を歩いていたら、道路の向こう側から私のところにまっしぐらに近寄ってきてみゃあみゃあと啼く猫がいました。
お。なんか小動物が熱狂的になついてくれるとは、私も悟りに近づいたか(←「聖☆おにいさん」の影響色濃しw)と思いきや、この猫君は私の持っていた手荷物(ここに来る前地元で買ってきた鶏のツミレみたいなパンが入っている)の匂いを敏感に嗅ぎ分けて「おおー、これくれよう、たのむようわけてくれよぅー」と寄ってきたようでした。
しかたがないのでちょっとだけあげましたが、こんどはもっと大きな声で「もっとくれよぅー」と啼くのでした。
なんて積極的な猫。けっこうぷっくりした猫だったので「食べ物がなくて困っている」」風でもないし・・・いつもこの鼻と啼き声でヒトからごはんを巻き上げているのでしょうかww
崖下に通じる何本かの道のひとつを下り、崖下の細い道を歩いていくと、こんなものがありました。高い崖の壁の下に開いた半円の穴を塞いだ跡・・・。
崖からのなんらかの流れがあったのでしょうか?としてもこの流れを引き継ぐ崖下の流路は見当たりません。
・・・崖上は造幣局です。敷地内の大金庫には幾山にも札束がこんもり積まれているはずです。・・・・やっぱ、ルパンが掘った穴w?
・・・造幣局の前は巣鴨プリズンでした。・・・んじゃそれとも脱獄穴w?
このあたりにも猫多し。白黒カップル猫がいい雰囲気で屯していました。
猫とヒトがやさしく共存してる街だなあ。なんて感じてしまいます。
路面にはマンホールを埋めた(?)跡も。
歩くうちにまた崖下に出ました。こんどはしっかりした石垣に支えられています。
この石垣の奥のほうにはまた変わったモノが・・・。
またルパンの仕業か(<しつこいw 最早言いたいだけ)。
正面から見るとこんな。
これはもう他でもない、「水を流していた管」でしょう。崖上に溜る雨水や崖上からの下水を落としていたのでしょうか。
しかしやはりこの先・崖下を伝う流路が全然わからない・・・。
ナゾです。
※ちょっと訂正と新説です。
この記事は先日から予約投稿として仮アップしていたのですが、ここで皆さんに公開される間に諸々調べていたら、随分まえに暗渠の大先輩HONDAさんがすでにこんなふうに取り上げてらっしゃいました。そっか、崖上から水窪川に水を落とすための排水口・・・
とここまで考えてはっと思いつきました。そか。シリーズ1・2回目で「日の出商店街が流路だった」と書きましたが、本当の流路はそうじゃない、ここなのではないか・・・。そう考えると、先日の水窪川の碑の位置も合点がいくし、このあたりの蛇行具合も説明がつくし、このあとの数回でご紹介する「銭湯・君の湯裏側の蛇行」道もすんなりわかる・・・ということで(たぶん)真・水路を掲載しておきます。さすがHONDAさん、これをお見通しだったのですね・・・。改めて脱帽です。 まだまだですなあ>自分;;;
より大きな地図で 新・水窪川 を表示
では、本編にもどります。
この遺構の横にはいい感じに味が出ている木造アパートがありました。
(左の奥に見えるのがさっきの遺構です)
素敵だなあ、このアパート。
もうすっかりこのあたりのトリコです。
しかし再開発計画によって、いまはどんどん空き地が増えているのも事実。
地元の方にとってはどちらがより幸せなのか、ただの通りすがりの私には判断できませんが・・・。
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コメント
脱獄穴ー!!排水口ー!!
脱獄穴(仮)のほうは、わたしがいまとても行きたい(行きたいところ多すぎ)、新宿区某所の「地下道入口跡」にとっても似てます!!
むかしはスパイが使っていた地下道で、入口にはお地蔵様とかがカムフラージュで置かれてて、回転する扉が・・・とか想像しちゃいますね!!(鼻血)
投稿: nama | 2010年1月27日 (水) 11時38分
ルパンめ、まんまと盗みおって…あなたの心です。
(やはり言いたいだけ)
投稿: えいはち | 2010年1月27日 (水) 11時45分
namaさん
あはは。ツボを刺激できたようでうれしいですwそのカムフラージュお地蔵様、おもしろいですね!
以前記事にされていた中野陸軍学校で訓練されたスパイなんかがそんなところで暗躍してたかも・・・。
私はnamaさんコメントを読んで、さらに村上龍の「五分後の世界」を想像しちゃいました。
あれもたしか地下で敵国と争う軍事モノ、でしたよね?
えいはちさん
by銭形警部w 言いたいだけでも言いたくなるお気持ち、よくわかりますww
投稿: lotus62 | 2010年1月27日 (水) 13時35分
ちょうど訳あってつい先日、水窪川と弦巻川を再訪してきたところでした。
このあたりは水窪川本流以外にもいろいろ怪しい路地があって探検しがいがありますよね!
投稿: HONDA@東京の水 | 2010年1月27日 (水) 23時42分
HONDAさん
過去記事から核心部分のヒントをいただきました。どうもありがとうございます。
ほんとにおもしろいところでした。ここを巡っているときは、ネタがありすぎて熱が出そうになりましたw
投稿: lotus62 | 2010年1月28日 (木) 09時38分