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2008年3月

進化する前は同類だったかも

「自分にそっくりな人」に会ったことってありますか?
私は職場のすぐ近くで、そんな人に会いました。

先日、花粉症が辛くて、近くの診療所に行ったんです。
診療所ってくらいだから、狭くて診察室と待合の椅子を隔てるのもツイタテ程度。
当然耳鼻科の先生と患者の話も筒抜けです。
「では3週間分薬を出しておきます」
「先生、途中で症状が軽くなったら飲むのやめていいんですか?それとも飲みきらなくては?」
「当たり前でしょう(多少語気荒く)!オーストラリアにあなたが行ったとします。オーストラリアでは今秋ですよね?それでも飲まなければならないと思いますか?」
というやりとり。
なんかそんなに攻撃的に患者にモノいわなくったっていいでしょうに。
なんか感じ悪い先生だなー。なんて思っていました。
次は私の番。

診察室に入って椅子に座る時に「こいつどんな生意気な顔してるんだ?」と嫌な興味で顔を見ました。
思ったより若い。まあ30代半ばくらいか?
しかしそう確認した瞬間、なぜか数秒間私と先生とお互い目を逸らせなくなってしまったのです。
私に似てる・・・。どこかのパーツが似てるんじゃなくて、雰囲気が。
きっとこいつもそう思ってるに違いない・・・。

以下は診察中の会話。
「点鼻薬が欲しいとのことですが、飲み薬はいらないんですか?」
「はい。眠くなってしまうので」
「飲み薬が要らない理由はそれだけですか?」
といっていま医家向けの花粉症の飲み薬は眠くならないものがある&その理由を聞かされました。
「点鼻薬は、いやではなかったら2種類1本づつ出します」
といって2種類出す理由とそれぞれの効き目の違いについて聞かせれました。
でも不思議と待ってるときみたいな不快感は全くありませんでした。

なんというか、ほら、生き物の進化って、ある特定の方向に進化し始めるともうそれが止まらないでしょう?
ちょっと首を長くしようかなーなんて進化してたらキリンみたいな首になっちゃうとか、
ちょっと牙伸ばしてみっかとか思ってたらぐるぐるととぐろ巻くくらい伸びちゃったりとか。

この先生は、たぶん私と同じ・似ている「あるもの」を持っている。
その「あるもの」の「ある部分」だけが環境とかいろんな要因でカリカチュアライズされるように極端におおきくなっちゃって、いまこんな人になってるような気がする。

明らかに今の私は、人にこんな言い方や説明のしかたはしないけど、
もしかしたら何かのタガが緩んだらこんな話し方するかもしれない。きっと私も種を持ってる。
そこも、似てると思った理由です。

しかし・・・。たかが4、5日前のことなんだけど、
残念なことにその先生の顔さえ思い出せないんです。
でも「雰囲気似てる」ことだけはしっかりと憶えてます。
ほんとはどういうキャラクターなのか、どんな育ち方をしてきたのか、なんか興味が湧いてくるんですよね。
遠い親戚だったりして。あるいは前世での兄弟とかw?

点鼻薬がきれたら、もういちど行ってみようと思います。

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昔の自分に会ったら教えてやりたいこと

5216900021_170 今朝の通勤ランダム再生、新橋から会社に歩くまでに掛かったのはフリッパーズ・ギターのCoffee-Milk Crazy(89年「three cheers for our side~海へ行くつもりじゃなかった」)。

パーフリは「ヘッド博士の世界塔」が最高傑作の誉れ高いですが、このファーストアルバムも違った意味で最高。当時欧州で流行ってたネオアコをきっちり日本でキャッチして消化してます。可愛らしく若々しい、とでもいいましょうか。ある意味オトメちっくな感じで。
「ネオアコ好き」な私に当時の会社の先輩が「フリッパーズギターって絶対イイから聴いてみ」とリコメンドしてくれて、早速銀座ヤマハに買いに走りました。すごく気に入って毎日聴いてましたねー。
当時の自分は青かったなー・・・あの頃の自分に会ったらいろいろ教えてやりたい。
・・・って何を教えてやれるんだろう??
うーん、仕事のこと。
日常生活のこと。
美味いもののこと。
人間関係のこととか恋愛のこととか・・・。
あ、結構教えてあげることたくさんあるかも。
それをちゃんと聞くかどうかが問題だが。

なんて考えて歩いてたら、ちょうど当時勤めていた会社のビルの前に出ました。当時と変わらぬ風貌のこのビルから、昔の生意気な私が出てくるかも・・・なんて妄想してるうちに、次の曲tahiti 80のpuzzleの再生。さ、今の職場に向かいましょう。

Three Cheers for our side ~海へ行くつもりじゃなかった Three Cheers for our side ~海へ行くつもりじゃなかった

アーティスト:Flipper's Guitar,小沢健二
販売元:ポリスター
発売日:1993/09/01
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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25年前の3月は...「君に、胸キュン」

私のポータブルミュージックプレイヤー(iPODでないので敢えてこう書くw)には、1/3程度のシェアでYMOが入ってます。
今朝全曲ランダム再生(iPODでないので敢えてシャッフルといわないw)で聴いていたら、1981年3月21日に発売された名アルバム「BGM」に入っている「カモフラージュ」が掛かりました。27年前(!)のちょうど今頃の季節です、この衝撃の音を初めて耳にしたのは・・・。むーん、それにしても27年前にこんなことやってたのかーこの人たちは。すげえなあ。
数曲ボサノバや環境音楽(!?)をはさんで流れてきたのはまたしてもYMO。「君に、胸キュン。」でした。
これは1983年のやはり3月25日の発売(シングルレコードでね)。当時の3月は東京で初めて一人暮らしを始めたばかり。新しい小型ステレオを買って何度もこの曲をリピート再生し、4月からの大学生活に希望や失望を抱いていたものです。カネボウの化粧品のキャンペーンやってたよなあこの曲で。
この間YMOは先の「BGM」、同年11月21日「テクノデリック」と2枚の「世界のポップス史上に燦然と輝く革新的職人的超絶技巧的アルバム」を世に送り出しています。
しかし皆さんご存知のように「胸キュン」は非常に軽薄な音に仕上がっおり。
「胸キュン」聴きながらしばし当時30代前半だったYMOのみなさんの想いを想像してみました。
やっぱ、やりたいことやっちゃってあとは「歌謡曲で遊んでみる」感じだったんでしょうねぇ。
そんな気分のところに、カネボウ扱いの広告会社からキャンペーンソングのオファーが来て(実際81年に2枚のアルバムを出した後1年半くらいは各自ソロとして様々な「職業音楽家」活動に励んでいましたし)、「お。なんか面白そうだからやっちゃおか」「どうせだからベストテン1位とかねらっちゃおか」「ついでにその路線でアルバムつくっちゃおか」ということになったんでしょう。
それにしてもこの曲、軽薄ですが「わざと遊んでいる」音作りはすごいです。曲構成とかメロディとかエフェクトとか。それでも要所にフクザツなコードが仕込まれたりしていて知的だし。
実際「胸キュン」はオリコンチャートで急上昇、細野さん作曲の「ガラスの林檎(松田聖子)」に阻まれて2位止まりでしたが、当時の歌謡曲番組にもでまくってました。そしてこの曲を含むアルバム「浮気なぼくら」が83年5月24日に発売。シングル「過激な淑女」(同年7月27日)でもういちど歌謡曲で遊んだあと、10月15日に雑誌インタビューで「散開」を発表し、12月14日には最後のアルバム「サーヴィス」が、ビートルズでいう「Let it be」みたいな位置づけで我々の元に届き・・・という具合に「リアルタイムYMO」の時代は悲しくも終ってしまうわけですね・・・。

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